Mizuguchi Hiroyasu

水口 洋康 准教授

所属
理学部
理学科(数学,総合理学)
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専門分野

関数解析学、ノルム空間の幾何学的構造、ノルムと内積

キーワード

Profile

出身地/北海道
尊敬する人/世界各地で研究を行っている方々って凄いなと
愛読書/ミステリー小説、映画のパンフレット
趣味/映画鑑賞(映画館)、読書(パンフレット、小説、漫画)、ファッション
休日の過ごし方/好きな映画や好きなテレビ番組の視聴
好きな音楽/HYDE、L'Arc~en~Ciel、SCANDAL、Daoko、『KING OF PRISM』、『ヒプノシスマイク』他
好きなTV番組/仮面ライダーとスーパー戦隊(いまは PROJECT R.E.D)
好きな映画/スーパーヒーロー映画、アクション映画、超常的なアニメ映画
好きな食べ物/だし茶漬け、ロコモコなどいろいろある気はします

ひとつの空間に対して、距離の測り方は無数に存在している。

ノルムについて、その普遍的な性質と多様な可能性を探る

高校までの数学では、2次元平面上の距離は、横方向の移動量を x、縦方向の移動量を y とした時、√(x²+y²)で求めると学びます。この距離の測り方は私たちにとって最も馴染み深いものですが、実は距離の定義はそれだけではありません。

例えば、碁盤の目のように道路が整備された京都の街並みを考えてみましょう。道路上しか移動できないとすれば、目的地までの移動量は |x|+|y| で表されます。このように、同じ空間であっても距離の測り方はひとつではなく、2次元でも高次元でも無数に存在しています。

距離の測り方の違いは、ベクトルの大きさを定める「ノルム」の違いとして捉えることができます。ノルムは絶対値を高次元へと一般化した概念であり、ノルムを定義することでベクトル同士の距離や空間の構造を考えることができるようになります。

ノルムの考え方は、何を基準に大きさや特徴を評価するかという、より一般的な問題にも通じています。例えば、ある学生の5教科の成績を評価する時、最高得点を重視する方法もあれば、科目ごとに重み付けを行う方法もあります。どの評価方法を採用するかによって結果は変わり得ます。つまり、「何をどのように測るのか」という問題には、多様な選択肢が存在するのです。私自身は、どの測り方が最善かを決めたいのではなく、どのような測り方にも共通して現れる性質や法則を明らかにしたいと考えています。

研究では、先行研究で定義されたノルムや数学的な量に対して、条件を変えたり、対象となる空間を限定したりしながら、その性質を詳しく調べていきます。条件を少し緩めることで新たな一般論が見つかることもあれば、逆に状況を限定することで、より精密な評価や新たな性質が明らかになることもあります。そうした積み重ねが、新しい定理の発見や理論の発展につながっていきます。

大学時代は、好奇心を育てる絶好の機会

私は、「解析Ⅰ」や「線形代数Ⅱ」、「複素関数論Ⅰ」などの授業を担当しています。微分積分やベクトル計算をはじめ、数学を学ぶ上で土台となる基礎的な内容を扱っています。まずは、これからより高度な数学を学んでいくための共通言語として、数学全般の基礎をしっかり身につけてほしいと考えています。一方で、授業のなかでは私自身の研究分野にも触れながら、大学の数学にはこんな世界もあるということを紹介するようにしています。

私自身、最初から大学教員や研究者をめざしていたわけではありません。研究を続けるなかで少しずつ好奇心が広がり、「もっと知りたい」「もっと学びたい」という気持ちが育った結果として、研究者の道へ進むという形になりました。

高校までの数学では、ベクトルの大きさは √(x²+y²) で表すものとして学びます。しかし大学で学ぶなかで、それ以外にもさまざまな測り方が存在することを知りました。しかも、その種類は10個や100個ではなく、無限に存在する。今振り返れば、その驚きこそが研究への入口だったのかもしれません。

大学には、授業だけでなく、図書館や研究室、さまざまな人との出会いなど、多くの刺激があります。だからこそ、大学生活を通じて好奇心を育ててほしいと思っています。それは必ずしも勉強だけに限りません。本を読むことでも、映画を見ることでも、音楽に触れることでも、何かに興味を持ち、自分から一歩踏み込んでみることが大切です。授業を受けるなかで「面白い」と感じることがあれば、その気持ちをぜひ大事にしてほしい。その小さな好奇心が、新しい学びや将来の進路につながっていくのではないかと思います。

水口研究室

不等式などを用いてノルムや内積への理解を深める

様々なノルム(ベクトルの大きさの測り方)が存在し、内積を伴う場合も伴わない場合も有ります。解析学と言う事で、ノルム空間全般で成り立つ性質や、内積を伴わないとしても内積を伴う場合に近い性質などが、不等式を用いて記述されます。そのようなノルム空間の性質を調べるために幾何学的定数という存在も有用です。また、内積が存在すると内積から直交の概念が定義されますが、内積を伴わない空間にも直交を一般化する概念も取り扱います。様々なノルムを使用すると言う事を、多変量のデータ解析や最適化問題などの分野に応用していけると良いですよね。

Photos

  • 格子状の街では学習済みの距離そのまま(青)を歩く事はできず縦と横に分けた距離を移動しています(赤)

  • ベクトルの大きさの測り方:ノルムの定義式を変えるとその値が一定である集合の図も変化します

SDGsの取組み

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