Kimura Takashi

木村 敬 教授

所属
理学部
理学科
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専門分野

物性理論

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Profile

生年月日/1969年9月1日
血液型/O型
出身地/栃木県
趣味/読書、映画・音楽鑑賞、将棋、プロ野球観戦
子供の頃の夢/物理学者
愛読書/遠藤周作の著書
休日の過ごし方/映画を観に行く
好きな映画/「仕立て屋の恋」「タンデム」などパトリス・ルコント監督の作品他、ミニシアター系のフランス映画など
好きな音楽/最近は車で聴くフォーレ、ショパン、シューマン、メトネル(ロシアの作曲家)などのピアノ曲
好きな著名人/権藤博(プロ野球解説者)
好きな食べ物/めん類(ラーメン、スパゲティ、そば)

私達が幸せに暮らすためのものとして、科学の真の価値を見つめ直したいと思うのです。

科学は、人がひとりよがりになることを制してくれる

私の専門は物理ですが、大学では今、主に数学系の講義を担当しています。物理や数学で大事なことは、頭で論理を理解することと同時に、たくさんの演習問題を解くこと。例えば美容師が髪についてどれだけ知識があっても、実際に髪を切ってみる経験を積まなければいい美容師にはなれませんね。多分それと同じことです。だから学生には「手を動かして数式を知る」大切さを知って欲しいと思っています。
主な研究分野は量子力学。リニアモーターカーに代表される超伝導現象のような、固体中にある多数の原子が相互作用を及ぼしあって現れる現象について、実験データを解釈したり、実験結果を予測したりする研究をしています。
私が学んできた物理を含め「科学」というものは、人間は謙虚であるべき、ということを考えさせてくれます。科学が証明する厳然としてある事実は、人がひとりよがりになることを制してくれるのです。長い歴史の中で、様々な現象を実験・観測することによって人は気付かされ、より深く自然への理解が深まる、ということが繰り返されてきました。「文化としての科学」は、自然が人間の空想を超えた奥深さをもつことを教えてくれるものなのです。

次世代の科学者にできることは何だろう?

科学が人のためにあり、そして20世紀の飛躍的な科学技術の進歩で、私達の暮らしがとても便利になったのは確かなことです。でも、それは本当に良いことばかりだったのでしょうか? 便利さの反面私たちは昔に比べてとても慌ただしく生活しなければならなくなってしまいましたし、その他にも兵器の開発や環境破壊など、科学技術の暗部が明らかになったことも事実です。科学を仕事とする私がこんなことを言うのは、矛盾しているように見えるかも知れないのですが。
私は現在(いま)が科学にとって一つの過渡期であり、これからは人が人らしく、自然と共存しながらゆとりを持って暮らすための、言わば「人間の幸せのための道具としての科学」がより強く求められると思っています。私を含めた今世紀の科学者はそこに立ち返って、科学技術の活かし方を模索しなければなりません。一体何ができるのか? 答えはまだ出ていませんが、皆さんと一緒に考えていきたいと思うのです。

理論物理学(量子物性物理)研究室

量子力学に基づいた理論解析をめざす

超伝導体上で磁石が浮上する実験、あるいは磁石上で超伝導体が浮上する実験は、磁石と超伝導体の間の反発力で説明されますが、実際には反発力だけでは安定して浮くことはできません。超伝導体内に閉じ込められた磁束が、不純物や格子欠陥の場所などにピン止めされる効果と組み合わさることで、安定して浮上しているのです。このような超伝導にまつわる現象について、数学的な手法と計算機シミュレーションの双方を用い、量子力学に基づいた理論解析を行っています。 また、かつてアインシュタインが予言した現象「ボース・アインシュタイン凝縮」に関する研究も行います。この分野にはいまだ解明されていないことが多く、新現象の発見をめざして研究を続けています。

Photos

  • 遠藤周作の作品を初めて読む人にすすめたい、ガンに取り組む町医者を描いた作品『灯のうるむ頃』

  • 学部生時代、科学や科学者の生き方について考えさせられた、朝永振一郎先生の著作集の1冊『鳥獣戯画』。近年、文庫でも代表的なものがまとめられているので、学生にもぜひ読んでもらいたい

  • 磁石でできたレールの上に浮いている超伝導体(白い四角の試料)

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SDGs・地域課題について

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