Kawamoto Tatsuya

川本 達也 教授

所属
理学部
理学科
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専門分野

錯体化学、無機化学、グリーンサステイナブルケミストリー、エネルギー化学

キーワード

Profile

出身地/香川県(本籍は山口県)
生年/1959年
血液型/O型
家族構成/妻とひとり息子、犬1匹
趣味/スポーツ観戦
子供の頃の夢/散髪屋さん(犬のぬいぐるみを散髪した)
尊敬する人/父
愛読書/『Touchdown PRO』(アメフトの雑誌)
休日の過ごし方/妻との買い物、昼寝
好きな映画/「明日に向かって撃て!」「スティング」「釣りバカ日誌」
好きな音楽/エリック・クラプトン、スピッツ、B'z
好きなTV番組/ニュース番組、スポーツ中継
好きな著名人/好きだったスポーツ選手:ジョージ・ベスト(サッカー選手)、デリック・トーマス(アメフト選手)
好きな食べ物/寿司、焼肉、お好み焼き、たこ焼き
好きな国/日本、アメリカ、スイス

実験に失敗はありません。失敗した理由が分かれば、それはもう失敗ではないのです。

予想外の物ができたときにこそ感じる、大きな喜び

私は、2年生を対象とした「無機化学II」を担当しています。これは、典型元素に関する講義で、高校で習ってきた化学をさらに掘り下げた内容です。頭に“ 無機”と付いていますが、無機化学に限らず、化学結合の考え方など、これから化学を学んでいく上で基礎となる重要な内容が多く含まれています。ここをきちんと理解しておかないと、後々苦労することになりますから、しっかり身に付けてください。
知っておくべき内容も多いので、授業ではパワーポイントを用いて行うとともに、プリントも配っています。また、分からない箇所を残さないように、毎回、授業の最後に、その日分かったこと、分からなかったことを紙に書いて提出してもらい、そのときに出た質問は、次の授業の最初に答えるようにしています。けれども、質問が案外少ないのが気になっています。みんな本当に理解できているのかどうか・・・・・・。質問することに遠慮や、恥ずかしいという気持ちがあるのかもしれませんが、必要なのはちょっとした勇気だけですから、遠慮せずにどんどん質問してください。
また、私自身は「錯体化学」を専門に研究しています。錯体とは、中心にある金属イオンの周りにさまざまな有機物が結合してできる化合物で、身近なところでは血液の赤血球中にあるヘモグロビンが一例として挙げられます。非常に多くの研究者によってバラエティに富んだ研究がなされていますが、私は「物質的に魅力がある金属錯体の開発」を研究の目的としています。簡単に言えば、これまでにない新しい化合物を作り出すことです。
真に新しい化合物というのは、なかなか狙って作れるものではありません。実験しているうちに、自分が予想していなかった物ができ上がることがあるのですが、むしろ、この「予想外の物」こそが新しい可能性を秘めている。狙い通りではなく、予想外の化合物ができたときにこそ、大きな喜びを感じます。頭で考えすぎると、かえってつまらない結論になってしまうこともあるので、思いついたらまずやってみる!
こうしてできた「予想外の化合物」をじっくりと解明していき、ゆくゆくは人類の役に立つ新しい化合物を生み出して、化学者として社会に貢献していきたいと思っています。

理論的に順序立てて考える癖を身に付けよう

私は学生時代、あまり熱心に勉強をせず適当に日々を過ごしたこともありましたが、実験をするようになって、化学の面白さにはまっていきました。
化学は覚えなければならない項目が多いと思っている人もいるかもしれませんが、覚えることよりも、自分で考えることが大切です。いろいろな現象を理論的に順序立てて考える癖をぜひ身に付けてください。例えば、実験がうまく行かなかったとしても、なぜうまく行かなかったのかを理論的に考えてみることです。実験に失敗はありません。なぜ失敗したのか理由が分かれば、それはもう失敗ではないのです。
また、それぞれの発見には、異なる時代背景があります。今では当たり前のことも、その当時は突拍子もないことだと言われ、偉大な科学者が変人扱いされていたこともあります。そうした、その時代における各発見の意義も分かってほしいと思います。
それから、大学はいろいろな出会いの場です。友達との出会いはもちろん、神奈川大学に進学することで、多くの先生方と知り合うチャンスを得たのですから、先生との出会いも大切にしてください。私の場合は、学部、大学院、研究生時代と、多くの先生方との出会いがありました。勉強だけでなく、それぞれの先生がお持ちの哲学にも触れることができ、この出会いを今でも大切にしています。
先生方がお持ちの考え方に少しでも多く触れ、皆さんにも刺激ある大学生活を送ってもらいたいと思います。

錯体化学(人工光合成、人工酵素)研究室

「金属錯体」の研究をしたい人は私の研究室へ

今日、「水素社会」の実現に向けてさまざまな取り組みが行われています。それは水素がクリーンなエネルギーだと思われているからです。しかし本当にそうでしょうか? 現在、実は大部分の水素は化石燃料を原料として製造されています。そこで当研究室では、太陽光と水を利用して水素を生み出すための、真にクリーンな水素製造システムを研究しています。そのために必要なのが「触媒」です。触媒として金属イオンを分子やイオンが取り囲んだ形をしている「金属錯体」を開発することで、新しい水素製造システムの確立をめざしています。また、生体内の化学反応を触媒する酵素には「金属錯体」と見なせる部分が数多くあります。酵素と同様な働きをする「金属錯体」についても研究しています。

Photos

  • 大学、大学院、研究生時代にお世話になった恩師たちが執筆された著書。とにかく私は、先生方との出会いには恵まれた

  • アメリカ滞在中にアメフトにすっかりはまった。応援しているカンザスシティ・チーフスのヘルメットとユニフォーム。58は、今は亡きデリック・トーマスの背番号

  • 水と金属錯体を含む溶液に太陽光を照射することでエネルギーを生み出す

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

水素社会実現への技術開発(太陽光エネルギーによる水からの水素製造)において、温暖化防止、雇用の創出、天然資源の効率的利用を推進しています。

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