Sakai Masami
酒井 政美 教授
Profile
出身地/愛知県
趣味/読書
子供の頃の夢/科学者
休日の過ごし方/子供の相手
生年月日/1958年2月20日
血液型/B
家族構成/妻、子供2人
数学はパズルのようなものかもしれません。問題が解けると、ただただ嬉しいのです。
数学の面白さは時を超えて無限大
神奈川大学では、工学部の1~2年生の必修科目である数学を教えていて、担当の講義は微分積分学と幾何学です。先にどんな専門分野に進むにしても、理解しておくべき基礎となる部分だと思います。
私の主な専門はトポロジー(位相幾何)というものですが、数学はそういう専門的なことを話していくととても難しいです。それが直接的に何かの役に立つとかというとそれは疑問だし、面白いからやってる、としかいいようがないんです。でも、分からない問題をずっと考えていて、ふとしたある時突然ひらめいて、後でその詳細を解いていく、というような時間的・精神的な苦労とか、その結果として問題の答えが出た時の、なんとも言えない楽しさが魅力なんだと思います。
歴史上の数学者が残した数学上の未解決の問題がたくさんあって、後続の数学者がその問題を解いていく、というような世界でもあるんです。その問題を解いて発表すると、賞金が出たりすることもあります。
じっくりと問題に取り組む楽しさを知って
私が子供の頃、まだテレビは白黒でしたが、人類が初めて月に降り立ったニュースを見て、なんとなく漠然と科学の世界に興味を持ったのが、今思えばはじまりかな、と思います。でも、子供の頃から特に数学が得意とか好きとか、そういうわけでもなかったんです。たまたま中学生の時の数学の先生が、問題をとことん考えさせてくれる先生で、その時にならったユークリッド幾何(形の相似の証明など)がとても面白いなあと思ったんです。時間をかけて問題に向かって、答えが出た時にすごく嬉しかった。
なにかひとつのことにじっくりと取り組んで、自分のそれまでの知識や経験が詰まっている引き出しから知恵を絞って答えを出す。そういう楽しさが、数学にはあるのだと思います。その先の専門分野に進んだ時も、たぶんそれは同じこと。数学上の知識以外にも、そういう楽しさを知ってもらえたら、と思います。
幾何学(集合論的位相幾何)研究室
位相幾何の研究を通して数学の奥深さに触れる
数学において、トポロジー(位相幾何)と呼ばれる分野の研究を行っています。専門的な話になりますが、トポロジーを持つ空間については、集合論的な観点と幾何学的な観点から研究を進めています。また、これらとグラフ理論との関係もテーマの一つです。 現在では数学の一分野にカテゴライズされているトポロジーですが、物理、物質科学、生命科学、情報科学など、さまざまな分野で応用されています。このように、幅広く学びを生かせるのも魅力です。 当研究室では、位相空間に関するさまざまな研究に取り組んでいます。数学の世界は、未解決の問題がたくさん残されています。これらにじっくり取り組み、知恵を絞って答えを導き出す楽しさを知ってほしいですね。
Photos
地域課題
SDGs・地域課題について