学校法人神奈川大学DXビジョン

「質実剛健・積極進取・中正堅実」の建学の精神のもと、教育・研究活動、学生・生徒支援業務におけるデジタル技術の積極的活用を推進し、本学園の業務や諸活動を変革します。また卓越した研究活動とその成果を通じて、新たな価値を創造し、デジタル格差やデジタルテクノロジーが生み出す環境負荷などの課題解決に取り組むことで、SDGsの実現と持続可能な未来社会の発展に寄与します。

2025年10月2日
学校法人神奈川大学

大学

達成目標

学生一人ひとりの成長を支援し、社会で活躍できる人材の育成をめざすために、教育DXの観点からキャリア形成支援を高度化するための取組みを推進します。これにより、学生の自己理解とキャリア意識の早期醸成、成長の可視化による自己肯定感の向上をはかり、学生一人ひとりの未来を切り開く力を育みます。

  • 1.成長を可視化するeポートフォリオの導入

    • 汎用的な能力を含む学修成果の可視化を行い、学年を経ることに身についた力を学生が自ら説明できることを推進します。
    • 正課、正課外活動、スキルなどを一元的に記録し、学生自身の「気づき」や「成長実感」を深めることができる仕組みを構築します。
    • 就職活動や進学時に活用可能な自己PRの素材としても機能させます。
  • 2.成長支援のためのデータ活用

    • データに基づく学生の早期支援を行うため、学修データを多角的に取得するための仕組みを構築し、躓きの兆候などを見出し、関係組織が教職協働で連携のうえ、早期面談の実施やサポート体制を整えます。
    • 学修データに基づくキャリア形成支援を行うため、履修履歴、活動記録、学生の強みや関心を整理した情報を用いて、教職員が適確にアドバイスできる仕組みの構築を目指します。
  • 3.デジタル教育の推進

    • 生成AIをはじめとするデジタル技術を理解し、適切に活用できる基礎力を育み、社会で求められる問題解決力や主体的な学びを支える素地を形成します。
    • 総合大学の強みを活かし、キャリア形成を目的とした分野横断型の「社会課題解決プロジェクト」や「キャンパスDXチャレンジ」など、実績的なデジタル教育を推進します。

附属学校

達成目標

直面した課題を解決するために、情報教育を通じたICT活用により、文理横断的かつ探究的な学びの強化を推進します。この取組みを通じて、課題解決方法を自ら考え、意見や制作物をアウトプットできる能力など、これからの社会を生きていくためのリテラシーを身に着け、課題に立ち向かう人材を育成します。

  • 1.ICT活用による主体的・対話的で深い学びの実現

    • 一人一台PC環境を活かし、クラウドツールや教育アプリを活用した授業を展開し、より深い学びの環境を提供します。
    • 教科情報、探究的な課題解決型学習を通じて、データ分析、プログラミング、プレゼンテーション、映像編集、CG制作などのデジタル活用能力を有した人材の育成に取り組みます。
  • 2.生成AIを活用した学びの個別最適化と深化

    • 各教科の授業において生成AIを活用し、思考の整理、多様な視点の獲得、言語化力の向上など、生徒の学びを支援できる指導体制を整えます。
    • 定期試験や模擬試験の結果などをもとに、個々の生徒に応じた最適な学び直しのアドバイスや課題を提示し、自律的な学習習慣が形成できる教育を推進します。
  • 3.DXを活用した教育マネジメントと個別成長支援の強化

    • 生徒対象の授業評価、保護者対象の学校評価、教職員対象の業務評価など、各種アンケート調査のデータ分析を通じて、教育活動全体の振り返りや組織体制の見直しを強化します。
    • 生徒の行動特性データや学習履歴をもとに、生徒指導の個別化を進め、より的確な支援を行います。
    • 生徒主体の三者面談(SSS)において、自らの目標設定と達成度のプレゼンテーションを行うことで、自己理解や内面的な成長を深める仕組みを有効的に活用します。

基盤整備

達成目標

教育・研究への取組みをより効果的に進めるため、職員の業務にデジタル技術を積極的に活用し、業務改革を推進します。さらに、学内外のデータを統合した基盤システムを構築し、データに基づき意思決定できる法人へと変革します。これらの取組みにより、新たな価値を創出できる職員の育成を目指します。

  • 1.統合データベースの構築によるデータ一元管理の実現

    • 学生、生徒情報などのあらゆるデータを統合し、データ分析に基づいた教育、研究活動へのきめ細かな支援体制を構築します。
    • 統合データの活用により、安定した組織基盤を整備し、多角的な視点から迅速な経営判断が可能な環境を整えます。
  • 2.デジタル技術を活用した業務効率化による円滑な業務環境の実現

    • 構成員向けポータルサイトを整備し、多様な情報を一元化することで煩雑な事務手続きを簡素化し、すべての教職員が円滑かつ効率的に教育、研究、業務を遂行できる環境を提供します。
    • 生成AIなどのデジタル技術を積極的に活用することで、従来の固定業務を自動化し、新たな価値創造につながる業務へ注力できるよう業務改革を推進します。
    • 経理業務全体の業務プロセスを変革する「経理DX」を推進し、正確かつ効率的な業務運営を実現します。
  • 3.付加価値の高い業務に集中できる環境の整備

    • 紙による申請、決裁を廃止し、学内手続きを完全電子化することで、職員の業務時間を大幅に削減します。
    • 事務職員のDXスキルマップを作成し、デジタル技術を活用して変革を牽引できる人材を育成します。
    • デジタルスキルのみにとらわれない、前向きさ・自発性・オープンマインド・変化への柔軟性といったビジネススキルを備えた事務職員の育成を進め、学生・生徒をはじめとするすべてのステークホルダー、社会への価値提供を強化します。
    • テレワークやフリーアドレスなど多様な働き方が可能となる環境整備を推進し、新たな価値創造ができる柔軟な業務環境を整えます。

なお、本ビジョンは各種進捗に応じて、見直しや更新を行います。