Yamaoka Yoshitaku

山岡 義卓 特任准教授

所属
経営学部
国際経営学科
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専門分野

キャリア・デザイン、大学の地域連携

キーワード

Profile

生年/1970年
出身地/東京都
趣味/音楽鑑賞(ロック、ソウル、ジャズ、フォークなど幅広く)
愛読書/『フレデリック』レオ・レオニ作、『太陽の子』灰谷健次郎著
好きな映画/「きっと、うまくいく」。愛とロマンの詰まったエンターテイメント作品です。
大学生が主人公で、キャリアデザインの視点からも学ぶことが多くあります
好きな音楽/The Band、Aretha Franklin、Otis Redding、Elvis Costello、The Wedding Present、大滝詠一、チューリップ、忌野清志郎ほか
休日の過ごし方/“食”や“農”に関わるさまざまな地域活動

大学と地域社会との連携活動を通して “社会が人を育て、人が社会をつくる”世の中に!

“どう働くか、 どう生きるか”を考えるキャリアデザイン

現在関心をもっている研究テーマは「学生から社会人への移行期におけるキャリア支援」です。インターンシップやPBL(Project Based Learning)などの体験型授業の学習効果、効果的な学習プログラムの設計と運営方法、企業など学外協力者や地域社会に対する意義などについて研究しています。また、こうした授業やプロジェクトが地域課題の解決につながることも期待できるため、若者と地域社会の協働による地域活性化の方策や可能性について実践を通じた検証を行っています。
大学で化学を学び、卒業後は食品メーカーの研究開発部門で商品開発に関する仕事をしていました。その後、中小企業の事業支援を行う社団法人で、企業の人材確保および人材育成支援に携わり、学生のインターンシップの仲立ちなどを行っているうち、学生へのキャリア支援等について専門的に学んでみたいと思うようになりました。社会人大学院のキャリアデザイン学専攻で学際的に学び、基本的な知識ももちろん身に付きましたが、なにより“どう働くか、どう生きるか”ということについて考えを深められたように思います。
その後、大学の地域連携活動のコーディネートなどに携わり、地域の中小企業の方々と接する機会が多くなりました。その土地に根ざし、地域の特色を生かしたさまざまな仕事に従事している皆さんの話を聞いていると、地域の中小企業の魅力は、地域社会とのつながりから生まれているということがわかります。このネットワークに大学がからめば、これまであまり交流がなかった学生と地域社会に結びつきが生まれます。そして、若い感性を必要としている地域社会にとっては学生がカンフル剤となり、一方学生は、地域の魅力的な大人との出会いから多くのことを学び、成長できるのではないでしょうか。これまでの自身の企業人としての経験や、大学院で学んだことをフル活用し、大学と地域社会の連携を進めていきたいと考えています。

具体的事例や実践的な演習で感覚的に理解する授業

担当講義のひとつである「NPOマネジメント」では、NPOの組織や歴史といった基礎知識を学び、さらに事例を通してNPOの活動を理解し、マネジメントを考えます。考えるにあたっては、行政や企業との関係にも目を向けるとともに、具体的事例に基づいて考察します。具体的事例を参照することで、民間非営利セクターの意義や重要性の高まりを感覚的に理解してもらいたいと考えています。
「マネジメントプログラム」では、大学近隣の企業やNPO等と連携し、プロジェクト形式で課題に取り組みます。企業やNPO等からの課題に対し、実施計画作成、情報収集、課題解決の実施、評価、報告まで一連のプロセスを経験します。実社会の課題に取り組むため、授業時間外に学外活動を行うこともありますが、こういった活動を通して、実社会で求められる能力を身に付けることができます。また、ふだんなかなか知ることのできない横浜や神奈川の産業や、地域特性について理解を深める機会にもなるでしょう。

既存のシステムや価値観を見直してみよう

戦後、経済成長を目標に掲げて発展した日本は、1960年代後半には世界第2位の経済大国となり、海外からは「ジャパン・アズ・ナンバー・ワン」と賞賛されました。けれど1990年代以降、経済成長は頭打ちとなり、資源の枯渇や環境破壊、地域コミュニティの崩壊、働く人のメンタルヘルス、原発事故など、経済最優先時代の価値観を見直さざるを得ない課題が頻出しています。このような社会の過渡期において、これまでの価値観に従っていたのでは、社会の中に自分を位置づけていくことは難しいでしょう。
皆さんは近い将来、社会に出ていきます。その際、現状の社会システムや既存の価値観に自分を合わせるだけではなく、世の中で起きているさまざまな出来事に目を向け、これから社会がどのようになっていくかを見極めると同時に、自分たちや後に続く世代にとって望ましい社会を自ら構想し、その実現を目指して行動してほしいと思います。とはいえ、学生のうちはまだあまりピンとこないかもしれません。まずは身近なところに目を向け、「あれ、これ、おかしくない?」と感じることがあったら、なぜそうなっているのか、このままでいいのか、あるべき姿はどんな姿か、それに対して自分は何ができるか、といったことを考えてみてください。一人ひとりのそんな小さな積み重ねが、世の中を変えていくはずです。ぜひ、世界に誇れる豊かな新しい社会を共に創っていきましょう。とてもわくわくすることだと思いませんか?

山岡義卓ゼミナール

食と農をテーマに実践を通じて持続可能な社会のあり方を考えます。

横浜は全国有数の農業都市だということをご存じでしょうか。私たちのゼミでは横浜をはじめとした神奈川の農業に注目し、生産と消費のあり方、自然環境との調和などの側面から、持続可能な社会を構築するための方策を研究しています。たとえば、自分が食べているお米や野菜、果物等がどんなふうにつくられて、どんな経路を経て食卓にのぼっているのかを知ることができれば、料理や食事、あるいは買い物をするときの意識や行動が変わってくるかもしれません。では、どんな体験をすれば意識が変わるでしょうか?そんなことを考えて、たとえば農家さんと一緒に農業体験の企画をつくっています。(左の写真は横浜の農家さんとの連携によるお米づくり体験活動の様子です。)

Photos

  • 幅広いジャンルの音楽を聴きますが、最近は60~70年代のアメリカのロックをよく聴いています。写真はお気に入りのレコードたち。キャロル・キングの「つづれおり」(写真右)はジャケットも含め名盤です

  • “食”や“農”に関わる地域活動を通して、知り合った酒蔵の方に勧められた漫画『夏子の酒』(全12巻)。酒蔵における酒づくりの基本的な知識も得ることができ、読み応えのある作品

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

SDGsに関しては12「つくる責任、つかう責任」に注目し、食と農を中心に生産と消費の距離を近づけることによる意義や可能性を探っています。たとえば、「農商工消連携」の消費者教育としての学習効果、消費者参加型事業のSR(社会的責任:Social Responsibility)としての可能性等のテーマで研究を行っています。
また、地域課題については、地域と若者がつながることにより生み出される価値をさまざまな角度から探っています。たとえば、大学生を対象としたNPOインターンシップの役割、地域商業者と大学の連携によるプロジェクト型授業(PBL)の意義等のテーマで研究を行っています。これらのテーマはSDGsの17「パートナーシップで目標を達成しよう」にもつながります。

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