Yukawa Keiko

湯川 恵子 教授

所属
経営学部
国際経営学科
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専門分野

経営学、経営組織論

キーワード

Profile

誕生日/8月7日(野比のび太君と同じ誕生日)
出身地/神奈川県小田原市 
子供の頃の夢/ニュースキャスター
趣味/海外旅行が好きです。1つでも多くの世界遺産を見に行きたいです
好きな映画/「かもめ食堂」北欧の透明な空気が心地いい作品です
好きな食べ物/スープカレーと「まるごとバナナ」とオレンジジュース(ただし100%じゃないと機嫌が悪くなる)
好きな国/何度行っても素敵なのはパリ、混沌と喧騒の迷宮モロッコも素敵、ラオスでは象使い免許取得、イル フォルモサ(麗しの島)台湾も美味しい。知床をトレッキングして日本も見どころがたくさんあると感じ、見直しています

“経営”の語源は“やりくり”すること。 人が集まるところには、“経営組織”が存在します。

経営学を学んでも、お金儲けの達人にはなれません

“経営”の語源は“やりくり”することです。すなわち、組織にたずさわる人々が、どうしたらいきいきと仕事ができるかということを考え、やりくりしていくことが“経営”なのです。ですから会社に限らず学校、病院、地域社会など、人が集まるところには“経営”が必ず存在します。サークルや部活などもその対象といえますね。それって世間でいわれているお金儲けにつながるような企業経営とは少し違います。そこをまず認識してもらい、こうした視点から「経営組織」を見る目を養う講義を展開しています。
多くの人は、経営学を学んだ人はお金儲けのプロフェッショナル、といったイメージをもっているようですが、それは大きな誤解。経営学がお金儲けについて学ぶ学問であれば、学んだ人は皆、お金持ちになれるはずですが、そんなこと現実にはありえませんよね。そして、きっと一流の経営者と呼ばれる人たちに「なんのために経営をしているのですか?」と尋ねてみても「お金のためです」と答える人は一人もいないと思います。結果というのは後からついてくるもので、それよりも重要なことは、組織のメンバーがいきいきと働ける場であるかということだったり、何よりも自分がやりがいを感じられるかということ。人は決してお金だけで動いている訳ではないのです。そういう部分について、講義では考えていきたいと思います。だから学生たちには「私から経営学を学んでも、お金儲けはできないよ」と言っているんですよ(笑)。

「ヒトを幸せにする経営学」を広めたい

経営学はよく経済学と混同されますが、経営学は「人間の学」などといわれるように、人によって成果をあげるための学問。だから会社の利益を考えると同時に、数字に表れてこない仕事の満足度や、やる気などについても扱っていきます。なかでも私が研究テーマにしているのは、「経営組織の持続可能性」について。会社が長生きできるか否かは、そこで働く人々がいきいきと仕事ができるか否かにかかっています。大事なのはチームワークとリーダーシップ。一人では不可能な仕事も共同作業によって可能になります。メンバー全員がリーダーの責任を共有しあい、各自が得意分野で活躍しあえる会社は自ずと活気づく。何もかも一人ではできないのは私たちも会社も同じ、一企業では不可能でも他社との連携によって可能となることも多いのです。
私が一貫して抱いている思いは「ヒトを幸せにする経営学」を伝えていきたいということです。そのためには「お金のものさし」だけではなく「幸せのものさし」も併せもつことが大切だと思います。お金のものさしでものを計るのは簡単です。0円と100円とを比べれば100円の方が確実に儲かっている。では儲かることイコール幸せかといえば、誰もがそう感じるわけではありません。幸せというのは主観的なものですから、趣味にかけるお金を稼ぐために会社に行って働くことに幸せを見いだす人もいますし、会社でやっている仕事自体が楽しくて幸せを感じる人もいます。いろいろな価値観がそこには含まれているんです。それをうまく“やりくり”すれば、誰もが幸せを感じられるような組織の仕組みが生まれるはずです。

与えられた環境のなかで、拓ける道もある

私は神奈川大学経営学部の卒業生ですが、実は志望校は別にありました。しかし環境を変えられないのなら自分が変わるしかないことに気づき、前向きに考え始めるように心がけたら、物事が好転してきました。経営学部のSA(Study Abroad)プログラムでカナダ研修に行ったおかげで海の向こうに家族ができましたし、男女の区別なく一生を通じて付き合える友人にも出会い、そして恩師といえる先生方にもたくさん巡り会うことができました。
具体的な目標が最初からあるのはもちろんいいことです。ですが大学受験を控えた年齢では、興味のあることや、なに?なぜ? という好奇心はあっても、将来の確固たる目標が決まっていない人も多いでしょう。今の時代は、目標を高く掲げて自己実現していくことを良しとする風潮が強いように思いますが、目標が明確でなくとも、いろいろな経験を積める場所を選び、そこで何かを見つけていくという選択肢もあります。その後の出会いや、自分がどこに居場所を見つけるかによって、進むべき道はきっと拓けるのです。私自身がそうだったように。
唯一、準備しておきたいのは、自分の可能性を広げてくれそうな場所を選ぶこと。その点で、神奈川大学経営学部の多彩なプログラムのなかでは、自分のやりたいこともきっと見つかるはずです。経営学部にはあなたの未来を見つけるためのフィールドが広がっていますよ。

湯川恵子ゼミナール

経営組織論~組織のマネジメントを理論から学んで実践で活かす~

経営組織とは「2人以上の人々の、意識的に調整された諸活動、諸力の体系」と定義されています。目標に向かって仲間と力を合わせて大きな成果を生むこと、そしてそのなかで自分に何ができるのかを常に考え続けること、このようにとらえるならば、組織について考えることは、私たちの日常生活とは切っては切り離せない学問領域であることがわかります。湯川ゼミナールでは、組織の中の個人が仲間との協働からどのように目的を達成していくのか、また組織にはどのような機能や役割があるのかを理論から学び、ビジネスプラン構想のなかで活かしています。(写真は湯川ゼミ恒例大山登山。仲間意識が一気に高まります。)

Photos

  • 学生時代のアルバム写真。同期のゼミ生のなかで女子は私一人、とはいえ男女の区別なく、苦しい時も楽しい時も一緒に過ごした仲間とは、今でもいい付き合いが続いている

  • 以前の職場でいただいた「犬のこけし」。竹のカゴをかぶっているのは「竹」+「犬」=「笑」という意味。いつもスマイルを忘れないよう仕事机に飾っている。後ろの地図は、北海道の書店でのみ販売されている「北海道を中心とした日本全図」。普通の地図では「北端」という印象の北海道だが、上下を逆さにしただけで、北東アジアやオホーツク圏とこんなに近かったんだと新鮮な驚きを与えてくれた

  • 湘南ひらつかキャンパス(通称:平キャン)。自然豊かなキャンパスには至る所に名物「まむし注意」の看板。学生も自動車通学OK。東京ドーム5個分の雄大なキャンパスでした。経営学部は2020年にみなとみらいキャンパスに移転しましたが、いまでもたくさんの思い出がつまった場所です

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