Wang Zhongqi

王 中奇 助教

所属
経営学部
国際経営学科
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専門分野

国際経営、技術移転

キーワード

Profile

出身地/中国青島市
子供の頃の夢/短距離陸上選手
尊敬する人/マイケル・ジョーダン
愛読書/『資本論』
趣味/サッカー選手カードのコレクション
休日の過ごし方/料理、ラーメン巡り
好きな映画/『ショーシャンクの空に』
好きな食べ物/トマト

国境を越えて展開される「国際経営」の魅力を伝えたい。

ひとつの製品からひとつの産業に、そして、私たちの生活につながっている

企業が国境を越えて複数の国や地域で事業活動を行うことを「国際経営」といいます。そして、国際経営を行う多国籍企業の事業内容や経営戦略を研究する分野が「国際経営論」です。なかでも私の専門は、技術の「国際技術移転」と「後発企業の技術吸収プロセス」です。例えば、日本の自動車メーカーであるトヨタ自動車は、世界に多くの工場を設置しており、自社の技術を海外の現地工場に移転しています。これを国際技術移転といいます。国際技術移転を行うことは、企業の成長に寄与するだけでなく、お客様の手元に製品が届くまでの時間を短くできたり、生産コストを削減できたりするなどのメリットがあります。また、海外に工場を建てると現地の人々の雇用につながり、その地域の経済成長に貢献することもできます。技術移転における技術吸収プロセスは、企業によってさまざまです。日本と中国における自動車メーカーの技術導入・吸収のプロセスを比較分析し、企業の技術力がどのように形成されたのか、その共通点や差異を調査することが私の研究になります。

担当する講義では、まず「国際経営論」で基礎理論とケース・スタディーを学びます。その後、「国際比較経営論」で東アジアの4つの国と地域(日本・中国・韓国・台湾)における多国籍企業を対象に、各企業の国際経営スタイルの普遍性と特殊性を把握していきます。簡単に大別すると、日本型は技術経営、中国型は地域特化型経営、韓国型はスピード経営、台湾型はポジション経営ということができます。詳しく知りたい方はぜひ私の担当する講義を履修してみてください。さまざまな国の多国籍企業と日本の企業を比較することで見えてくるものもあると思います。それは皆さんが社会に出て就職する際にも、非常に有意義な経験になるはずです。

私は長年にわたり世界中の企業や工場に足を運び、取材を重ねながら研究を進めています。いわゆる定性研究ですね。日本企業の工場は毎年訪れており、日本だけでなく、アメリカ、東アジア、EUなどの工場にも行ったことがあります。国際経営という言葉を思い浮かべただけでは難しい話に感じるかもしれませんが、経済のグローバル化が当たり前になった今日、国際経営は私たちの日常生活と密接につながっています。私の担当するゼミナールでは、実際に工場見学に行き、現場を知る機会を提供しています。工場見学では製品が如何に完成されるまでのメカニズムを知ることができます。そして、そのひとつの製品がひとつの産業につながり、その産業が社会を形づくっていきます。国際経営の研究も学問的な企業の事例研究にとどまらず、人々の生活や社会に接続していきます。そんな国際経営の研究にロマンを感じてもらえるといいですね。

チームで協働する力やデータ収集のスキルを身につけてほしい

学生の皆さんには、チームで協働したり、他者と議論したりする能力を身につけてほしいと思います。「国際経営」やその研究では、文化、政治、地理、経済などの国家間の差異を考える必要があります。そのため、グローバルな視点を持って異文化を理解しようと積極的にコミュニケーションを取っていくことが重要です。私の講義やゼミナールで実施するディスカッションの時間は、考えが異なる他者と対話するはじめの一歩になります。率直に意見交換しながら、チームで協働することの大切さを学んでほしいと思います。また、現代社会には膨大な情報が溢れています。そのため、必要なデータを収集・処理し、正しく判断するスキルも重要です。もしかしたら国際経営の知識よりも社会に出てから必要になるかもしれません。

学生時代には失敗を恐れずに果敢にチャレンジをしてみてください。私のゼミナールでも、企業訪問の際のメールのやり取りは学生に任せています。主体的に、まずは行動に移すことが大切です。

王中奇ゼミナール

国際経営の極意をケース・スタディーを通じて体感しよう

王ゼミでは、学んだ経営知識をより実践的に使うことを目的とします。具体的には、東アジアの企業をケース・スタディーの対象とし、グループ単位で企業競争優位に関連するテーマを決め、他のグループとの議論を重ねて、最終的に成果物(レポートや論文)としてまとめます。フレームワークの作成、データ収集、成果物向けのプロセス設計、成果物のまとめ作業などはすべて学生中心にグループ単位で行います。これらの活動を通じ、研究テーマの設定、フレームワークの確定、関連文献の収集及びまとめでの一連の作業方法なども学習できます。さらに、学習だけでなく、ゼミ合宿、企業見学、海外調査などのイベントを計画しており、学生に充実な大学生活を送ろうという気持ちでゼミを運営しています。

Photos

  • 「海外調査のノート」長年の海外調査で残った企業の調査ノートは、重宝しています。アナログ式かもしれませんが、いまでもパソコンで現場調査の内容をメモするよりは、まずは手書きで調査ノートを作ります。パソコンに調査記録を作成する前にもこの手書きのノートを見ながら、いろいろと考えさせられるので、このプロセスは私にとって大事です

  • 「サッカー選手カード」とにかくサッカーが大好きで、いつの間にかたくさんのサッカー選手のカードを集めていました。暇な時はカードを見ながら自分がもしサッカー監督だったら、どのようなチームを作れるのかと考えたりします

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地域課題

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