Shirinashihama Yoshitaka

尻無濱 芳崇 准教授

所属
経営学部
国際経営学科
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専門分野

会計学

キーワード

Profile

出身地/鹿児島県
生年/1986年
家族構成/妻・息子
尊敬する人/大学・大学院時代の恩師
愛読書/学生時代は遠藤周作、サマセット・モームなどが好きでした
趣味/オンラインゲーム、ボードゲーム、Twitter、ハイキング
休日の過ごし方/妻と料理を作ったり、読書・ゲームをしたりしています
好きな音楽/ASIAN KUNG-FU GENERATION、ヨルシカ、the pillows
好きな映画/『メメント』
好きな食べ物/カレーライス、寿司

周囲の声に変化したっていい。 身近なことから学びにつなげる授業を楽しんでほしい。

「経営×非営利組織」で、会計学はもっと活かされる

少し偶然的な出会いをきっかけに、非営利組織、特に介護施設や病院における会計情報の利用について研究しています。もともとは農学部で農業経済を学ぶつもりで進学しましたが、サークル内で複式簿記を行うことになり、興味が湧きました。会計学の教授に相談したところ、非営利の会計を学ぶ大学院を勧めてもらい、今に繋がっています。
実は非営利組織の会計を研究している人は、とても少ないのです。経営学を学ぶ人の多くは企業の会計情報を研究する傾向が強いですし、非営利組織に所属する人の多くは経営や経理の優先順位が低い。経営と非営利組織、という組み合わせが少ないんですね。そのため、調べるほどに新しい発見があり、誰かの役に立てる機会が増えるところに面白みを感じています。
また非営利といえども、活動の存続や新たな資材購入のためには当然予算が必要になるので、マネジメントそのもののバランスを模索している組織は非常に多いです。私たちの研究成果はそうした経営者の皆さんに、より効率的な経営をするために役立ててもらえるものです。必要としている人に届くよう、論文や書籍などで地道に研究の成果を残したいですね。特に今後コロナ禍においては、経営改善を考える病院施設なども出てくると思います。会計情報がどのように活かされるか、しっかりと寄り添っていきたいです。

身近な企業や時事ニュースをフル活用した授業

授業では会計学原理や制度会計論、簿記原理を担当します。簡単な財務諸表の読み方など、新聞記事を見ながら進める予定です。学生の皆さんにも親しみやすい企業の財務諸表を使って、実際のビジネスのやり方が決算書にどのように現れているか、といったことを解説しています。例えば、同じ衣服を扱う企業であっても、ユニクロとZOZOと無印良品では事業スタイルが異なります。社名を伏せて各社の財務諸表だけを見て、どの企業のものかを考察する場合、各社の事業を深く知ることが必要です。「倉庫管理に掛ける値が少ないから在庫を抱えないZOZOだろうか」「商品在庫が多いのは雑貨が豊富な無印良品だろうか」と予測する練習を重ね、決算書に親しんでもらえたらうれしいです。また、経済ニュースの理解も深まっていくでしょう。
決算書がある程度読めるようになれば、成長性のある企業を調べやすくなるので、就職活動の指針にできたり、就職後も競合他社の状況を調べられたりといったスキルになります。私が研究している非営利組織のことも興味がある学生にはお伝えしたいので、ゼミナールで取り上げることを考えています。

会計の知識を活かし、業界を超えた活躍を応援

私自身がもともと、異なる分野から現在の研究に転向した背景がありますが、そもそも会計の知識というのは業界を問いません。決算書類は、組織の事業の成果を理解するために作られ経営に役立てるものですので、学生の皆さんには、いつか団体や組織のマネジメントに活かせる知識として捉えてもらえたらいいと思います。
神奈川大学の経営学部にはいろいろな科目の先生方がいて、語学などを含めて幅広く学べるように考えられていますし、留学も推進するなど、とても可能性に満ちています。そういう意味では、まだ確固たる進路の決心がない学生さんも、進学してから多くの思いがけない出会いなどがあるでしょう。
私も大学生のときに参加したカンファレンスで、スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱した「プランド・ハプタンスセオリー(計画的偶発性論)」というキャリア理論に出会いました。これは、個人の8割のキャリアが、実は“計画された偶発的なセオリー”、つまり当初は予期しなかった偶然の出会いなどを積み重ねて辿り着いたものである、という考え方です。この理論を知っていたからこそ、私自身も農学部だったときに受けた教授の助言に素直に反応し、現在のテーマに転向できたところがあります。学生の皆さんにも、どうか偶然のできごとに積極的でいること、仲間や教授など、いい出会いを大切にして、新たな学びに繋げてほしいと思います。

尻無濱芳崇ゼミナール

模擬店経営を通じて管理会計を学ぶ

会計はビジネスの言語とも呼ばれ、ビジネス上のコミュニケーションに欠かせません。会計に関して研究をするのが、会計学という学問分野です。ゼミでは、会計学の分野の中でも経営者が活用する管理会計に焦点を当てます。管理会計は、企業の目標を達成するための戦略を実行する際に助けとなる会計です。管理会計を使って企業経営をどのように行うかを、神奈川大学の学園祭における模擬店出店を通じて実践的に学びます。

Photos

  • 経営者が組織の中で会計情報をどう活用しているかを知るためにインタビューに行くことがあります。その時に録音に使うのが、このオリンパスのレコーダー。100回を超えるインタビューをともにしました

  • 非営利組織の管理会計を解説したテキスト『Management Control in Nonprofit Organizations』(Anthony, R.N./McGraw-hil)です。大学院生の時に和訳し、その後も何度も読み返しました。研究の土台となっている一冊です

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

会計人材の教育や管理会計を活用した中小企業の「病気」の治療研究を行っています。

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