Kikuchi Keita
菊地 恵太 教授
Profile
外国語としての英語教育に携わってきたなかで、言語習得のプロセスにおける動機づけや心理学的側面に関心を持っています。大学での外国語学習、そして皆さんの未来の外国語との関わり方を共に考えていきましょう。
出身地/東京都世田谷区
子供の頃の夢/先生になること、ミュージシャン
尊敬する人/いつも周りにいる方々の尊敬できる部分を探し、できるだけたくさんの人たちを尊敬するようにしています
趣味/さまざまな音楽を聴くこと(ハードロックやパンクは苦手です)
休日の過ごし方/授業のある日にはなかなかできない論文書きやジョギング、散歩をします
好きな映画/「A River Runs Through It(リバー・ランズ・スルー・イット)」
好きな音楽/ハワイアン(のようなリラックスできる音楽)
好きな食べ物/シンガポール料理、牡蠣料理
好きな国・地域/ハワイ、東南アジア
“なぜ英語の授業は単調になりがちなのか?” このクエスチョンが専門の道に進む始まりでした。
学習者が楽しみながら効果的に勉強できる英語教育の研究
専門は「英語教育」で、主に日本における学習者を対象とした英語教育の方法について研究しています。現在は、英語学習者へのアンケート調査やインタビューをもとに、学習者のモチベーションを中心に研究しながら、教員が学習者の心理をどのように理解し、教室内でどのようにふるまうべきか、また、カリキュラムをどのように構築するべきか、といった研究を行っています。
英語教育に漠然とした興味をもったのは、高校生のときです。“なぜ英語の授業は、教科書の英文を日本語に訳すだけの単調な授業になりがちなんだろう?”といったことをよく考えていました。高校生なりに、英語学習についてある種のもどかしさを感じていたわけですが、それでも英文テキストの内容が面白いものであったり、その材料をうまく料理しながら教えてくれる先生に出会ったときには、英語学習に可能性を感じていたように思います。
そして大学で英米文学科に進んだあと、“日本人の英語学習者が「どのようにすれば効果的に英語を学習できるか」を自分なりに研究してみたい”という思いを強くもち、大学院に進むことにしました。当時、海外の論文をよく読んでいたので、それらの論文を書いた先生に学びたいという思いと、また、ゼミの指導教官のすすめもあり、ハワイ大学の大学院に進学しました。1年目は「タスクに基づいた言語教育(Task-Based Language Teaching)」に興味をもち、そのメソッドを学び、2年目は日本の大学の大学生を対象にしたアンケート調査やインタビューをもとに、カリキュラムのニーズ分析を行い、修士論文をまとめました。
他の学生と切磋琢磨しながら多くを吸収してほしい
シンガポールで1年ほど英語を教え、大学院を修了した後、帰国してからは各地の英会話学校や大学で講師として英語を教え、2013年に神奈川大学に赴任し現在に至ります。大学の教員は、自分の理想や思いにもとづいて授業を展開できる恵まれた職業であり、学生の皆さんの成長がそのモチベーションになる、刺激とやりがいのある仕事だと感じています。
現在の主な担当講義は、「国際文化交流専門演習Ⅱ」と「英語CALL/LL演習」です。3年生を対象とする「国際文化交流専門演習Ⅱ」では、外国語学習に影響する、学習者の“Individual difference(個人差)”に着目し、私たち日本人が外国語をどのように学習するべきかといったことを、文献を読みながら学生の皆さんと共に探求しています。「英語CALL/LL演習」は、2年生以上を対象とした授業で、大学生のレベルに合った短い英語講義をDVDで視聴し、講義内容を理解し英語で議論する、といった内容です。また、それらを踏まえて、英語によるアカデミックなプレゼンテーションの仕方について指導しています。
学生の皆さんには、自分なりの目標をもって授業を履修し、受講している間は、他の学生と一緒に、楽しみながらも切磋琢磨し、多くのことを吸収してほしいと思っています。また大学では、勉強以外にもアルバイトやサークル、恋愛などさまざまなことに時間をとられてしまうかもしれませんが、皆さんに考えてほしいのは、学生の間にしかできないことは何か、ということです。その点を意識していれば、たとえばアルバイトをするにしても、ただお金を稼ぐだけではなく自分のためになる職種を選択でき、その仕事を通じて学ぶことも多いでしょう。私の場合は、1~2年生の間はアルバイトで家庭教師や塾の講師をし、3~4年生では、海外の大学院に進学するため、図書館にかよったり、海外からの留学生や教授陣と接することを心がけました。皆さんもぜひ、貴重な時間を無駄にせず、さまざまな経験を通じて多くの人と知り合い、自分の世界を広げてほしいと思います。そうすることによって自分の引き出しの数を増やしていけば、英語をひとつのツールとした、真に豊かな国際交流ができるようになるのではないでしょうか。
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