Ota Saori

太田 早織 助教

所属
人間科学部
人間科学科
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専門分野

体育科教育学

キーワード

Profile

生年/1981年
血液型/A型
出身地/静岡県浜松市
家族構成/父母、同居しているのは妹とフトアゴヒゲトカゲの「エース」
趣味/買い物・音楽鑑賞・散歩・ダンス
子供の頃の夢/先生、マッサージ師
尊敬する人/両親・恩師の方々・仲間
愛読書/ヨシタケシンノスケの絵本
休日の過ごし方/散歩・外食・クッキーを食べる
好きな映画/「アダムス・ファミリー」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」
好きな音楽/ロック
好きなTV番組/アメトーク・NFL倶楽部・ドキュメンタリー
好きな著名人/木梨憲武・安住紳一郎
好きな食べ物/ハンバーグ・焼肉・豚カツ・・・チョコレート
好きな国/スペインは楽しかったです!

柔軟な発想が楽しい体育授業につながる。

苦手な種目も発想次第、たとえばダンス

体育教員を目指す学生を対象とした「人間科学専門ゼミナール」では体育の意義・在り方について議論したり、工夫された授業の映像を見て研究したり、授業づくりの要である教材づくりや実践を行ったりと、よりよい体育授業づくりのための引き出しを増やす活動を行っています。体育の主教材であるスポーツの原点は「あそび」であり、その感覚でスタートすることが生涯スポーツにつながる、という考えに共感しているからです。今日は野球の授業だから、まず投げる練習をしましょう、というだけでは子供たちの意欲はあまり喚起されません。ところが的を作って「そこにどれだけ投げ込めるかな?」とか、上手に投げられると音が鳴るロケットボールという道具を使って「音が出るまで投げてみよう!」というように、ひとつ意欲をかきたてる仕掛けをつくってあげると、子供たちは夢中になって投げ、遊びながらいつの間にか身に付けている・・・これは先人たちの弛まない探究の成果でもあるのです。このような素晴らしい先人たちに続いていけるよう、子供たちの興味を引く授業づくりを目指して皆で頑張っています。
私が担当している「スポーツ実技種目(ダンス)」の授業は、体育教員を目指す学生にとって、越えなければならない壁のひとつだと思います。学習指導要領が改訂となり、ダンス領域は小学校低学年から中学校1・2年生まで男女必修となりましたから、女性教員のみならず男性教員もダンスを教えられなければならない時代となりました。にも関わらず、ダンスを経験したことのない学生は男女ともに大多数です。球技や水泳などの科目については、ほとんどの学生が経験しているので、実技に指導法を絡めて授業を進めていけばよいのですが、ダンスはまず経験させるところから始めなければなりません。そのため本授業では、①リズムにのって動けるようになること ②動きを組み合わせられるようになること ③簡単な創作ができるようになること、以上のスリーステップで、ダンス領域の学習内容を体験的に理解させるようにしています。特にダンス未経験の男子学生にとっては、恥ずかしさの克服が一番大変。まずはリズムに乗ってただ歩くことから始めるなど、いかに「恥ずかしさ」を感じないようにさせるか、工夫しながら授業をしています。

リズム感や動きを覚えることは、他の競技にも活かせる技術

ダンスは、終戦直後から一貫して体育科に位置づけられていますが、“何を教えればよいのか”という迷いを抱く教師は多く、過去にはダンス不要論も存在しました。一方で、豊かな表現性やコミュニケーションスキルが身に付くといった教育的価値も見出されています。とはいえ押し並べて「教育的価値は認めるが、何を教えればよいのかがわからない」という意見が多いようです。そこで私は自身の研究テーマを、「体育科ダンスの位置づけに関する研究」とし、学習内容を不鮮明にさせている要因を探るとともに、体育科としてのダンスの教育的価値を見直していきたいと考えています。
たとえば陸上競技や野球などリズミカルなフォームが必要なスポーツにおいては、特にリズム感は重要です。あるリズムがつかめないまま繰り返し練習していても、なかなか上達しないことはよくあります。リズム感や動きを瞬時に覚えることなど、ダンスで身に付けられる要素は、他の競技の習得にも役立つのです。このような研究をもとに、誰もが理解し教え深めていくことができる学習内容の提示とその評価について検討していきたいと思っています。

表現することは、学習することの原点

ダンスというのは身体活動がメインの体育のなかで、唯一「表現」というものを掲げているという点で重要な位置にあると思います。なにかを真似たり、なにかを表現するということは、学習することの原点だと思います。ダンスを通して表現を学ぶにあたっても、誰かの真似をしたりするのではなくて、自分自身の表現の仕方を見つけられれば、それは社会に出てからのプレゼンなどにもつながっていくものだと私は考えます。
学生の皆さんには、“これはこれ、それはそれ”ではなく、すべてはどこかでつながっているということを理解していってほしいと思います。何か壁にぶち当たった時、その解決法は意外なところに見つかる場合があるからです。ひたすら自分の進んできた道を振り返って進むのではなく、時には上から見たり下から見たり離れて見たりさまざまな視点で見つめると、バラバラだったピースが一本の線に見えることがあるのです。学年が上がるにつれて、専門性が高まった内容に触れていくかと思いますが、そこだけに固執することなく、柔軟に多くのことを吸収していってください。

太田早織ゼミナール

誰かの成長の為に スポーツと生き スポーツを活かす力量を

【自己のスタンスを明確にした上で考え・表現する力を身につけること】を目標に掲げて活動しています。主にスポーツ教育学、体育科教育学の立場から「運動が苦手・嫌いな児童・生徒」、「スポーツに親しむ・親しもうとする市民」、「より上手くなりたいと思っているスポーツマン」などの成長支援や課題解決に関心を持つ学生が集まります。誰かの成長に貢献したいと考えている学生が多く所属するので、保健体育科の模擬授業と授業評価を実践するゼミ合宿や運動会の企画・運営等を通して人を知る・関わる・共に歩み成し遂げる機会を大切にしているゼミナールです。

Photos

  • ダンスでリズムをとる時に使うハンドドラム。他の競技の笛のかわりに、特に小学校ではよく使われている。リズムを重要視する競技――たとえばピッチが重要な陸上競技などでも使われる

  • タックルのかわりにしっぽを取る子供向けのアメフト、フラッグフットボール用の道具や、ソフトバレーボール、投げる動作の練習に使うロケットボールなど、体育教材づくりのために発想を膨らまそうと集めているあそび道具の数々

  • これは体つくり運動の教材研究の様子で、「リズム」「仲間」「弾む」をキーワードにしています。教材研究には、様々な教具も活用します

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

次の視点を念頭に、体育授業研究や人を知る・見る活動をするとともに、保健体育科教員やスポーツ指導者を目指す学生の育成をしています。
●子供達へ健康に生き抜くための知識や技能を獲得する機会を適切に提供できるように
●皆が公平に学び合い平等に活躍する場や誰も取り残されることのない社会を形成することが当たり前だと思う子ども達の育成へ携わる人財になれるように

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