Hase Alan
長谷 亜蘭 教授
Profile
出身地/愛知県
子供の頃の夢/シェフ
尊敬する人/レオナルド・ダ・ヴィンチ
趣味/観劇(主にミュージカル)、音楽、料理、将棋
好きな音楽/L'Arc~en~Ciel、X JAPAN
好きな映画/『Back to the Future』『レ・ミゼラブル』
好きな食べ物/カレー
材料が発する“声”から、ものづくりと暮らしの新しい価値を生み出します。
摩擦・摩耗・潤滑を研究し、省エネルギー・省資源化をめざす
私が研究している「トライボロジー」とは、摩擦・摩耗・潤滑に関する学問です。地面を踏んで歩くことも、消しゴムで文字を消すことも、摩擦があるからできることで、摩擦が関わる現象は身近にたくさんあります。学問としても、最初にレオナルド・ダ・ヴィンチが摩擦の研究を始めてから500年以上も研究が続いています。
なかでも私が実験を通じて調べているのは、摩耗のメカニズムです。機械の部品など、ものが動いて摩擦が生じるところには摩耗が介在しますが、その摩耗を減らすことができれば、省エネルギー・省資源につながります。しかし、ものが擦れ合い、摩擦が生じている面は、外から見ることができません。そこで摩擦が生じているところをいかにして見るかというのが研究のテーマで、摩擦の様子を横から見るための装置をつくったり、「アコースティックエミッション(AE)」という技術を用いて材料の変形や破壊時に生じる微小な波を計測したりしています。
ものを擦るとゴリゴリといった音がしますが、耳では聞こえない小さな超音波振動も出ています。アコースティックエミッション計測によってその波を計測すれば、摩擦によって何が起こっているのか判断することができるのです。私はそれを「材料の声を聴く」と言っています。
この技術を通じて、機械の故障予兆の発見や長寿命化に取り組んでいますが、それだけでなく食感の研究なども展開しています。食べ物を潰した時に生じる波をもとに、ものを食べる時の食感との対応を調べているのです。将来的には、これまで感覚的に表現されてきた「ザクザク感」や「モチモチ感」といった食感を数値化し、新たに面白い食感をつくり出したいと思っています。
常に新しい材料や技術も生まれていくため、摩耗の研究にはゴールがありません。だからこそ、研究者としては非常にやりがいを感じています。
めざすは、想像力と技術力を兼ね備えた「イマジニア」
私が受け持つ「加工学」の授業では、工作機械を使って材料を削る・磨く・成形する仕組みや、製品の精度・品質を高める考え方を理解してもらいます。「CAD/CAM」の授業では、コンピュータによる設計と加工データの活用を学び、現代のものづくりに必要なデジタル技術を身につけていきます。
授業では、身近な製品や産業現場の事例をもとに、部品のつくられ方、高精度・高効率な加工方法、設計から製造への流れをわかりやすく解説していくつもりです。また、ものづくりには、設計通り精密につくられているか、きちんと目的に応じた動きをするか、といった評価が伴います。そういった評価の重要性についてもお話ししたいと思っています。
どちらもものづくりの基本ですが、大切なのは自ら手を動かし、ものをつくるということを感覚的に理解すること。AIなどで調べればやり方はいくらでもわかりますが、精度の高いものをつくるには、人間のスキルは欠かせません。授業を通じて、そうしたものづくりに対する姿勢や、試行錯誤する面白さも伝え、「考えてつくる力」を育むことを大切にしています。
学生の皆さんにとっては、難しい課題もあるかもしれません。しかし、自分なりに調べたり、手を動かしたりして課題を乗り越えた時、大きな達成感が得られるはずです。だからこそ、不正解や失敗を恐れず、積極的にチャレンジする姿勢を大切にしてほしいと思っています。そうして試行錯誤しながら問題を解決する能力を身につけていけば、工学に限らず人としてどんなことにも対応できるようになるはずです。そのために、私の研究室では、企業との共同研究や学会発表、子ども向けのイベントなど、大学の外に出て学び、経験する機会を設けています。
そして将来的には、地域でも世界でも活躍できる、想像力と技術力を兼ね備えた「イマジニア(Imaginative Engineer)」として、新しい価値を生み出せる人材になってほしいと思います。
マイクロ・ナノ工学研究室
モノが発する小さな声から、社会を支える大きな技術へ
本研究室では、機械内部の摩擦・摩耗・潤滑に加え、日常生活で使われる身近な製品の摩擦・摩耗現象を研究しています。AEセンシングやその場観察を活用して材料や製品の状態を調べ、より安全で長持ちし、環境にやさしいものづくりを目指します。
また、触感・食感・喉ごしなど、人間の感覚をセンサで数値化・再現する研究にも挑戦しています。実験、装置づくり、計測、解析を通して、社会に役立つ技術を自ら考え、形にしていきます。
ものづくりや身近な現象の不思議に興味がある人は、ぜひ一緒に未来の技術を創っていきましょう。
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地域課題
SDGs・地域課題について