Kaneko Yoshio

兼子 良夫 教授

所属
経済学部
経済学科
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専門分野

財政学、地方財政、公共経済学

キーワード

Profile

出身地/山形県
生年/1955年
趣味/絵画鑑賞、読書
血液型/O型
家族構成/妻、一男、ウェスティー(犬、♂)
好きな映画/「カサブランカ」
好きな音楽/バロック全般、ホロヴィッツ、ロストロポーヴィッチ
好きな国/カナダ、アメリカ(ニューイングランド地方)

自分でよく考えて、 世の中の「一般常識」に挑戦してみよう。

新しい時代の地方財政を考える

私が担当している「地方財政論」は、都道府県や市町村が行う経済活動を総合的に捉えて、新しい時代の役割や機能について主に経済学を用いて考えていくものです。
皆さんも「地方分権」という言葉を見聞きしたことがあると思いますが、近年、日常生活に身近な行政を担当している地方政府のあり方について根本的な見直しが急速に進んでいます。これは、これまで有効とされた多くの制度や運営方法が住民の要請に適合しなくなってきているからです。戦後の経済復興期以来、国と地方が協力して道路、河川の改修や公民館、体育館の建設など、日本全国で同じような公共事業を盛んに行ってきました。しかし、現代の成熟した社会では、それぞれの住民が必要とするものは地域ごとに違ってきています。いわゆる「箱物」一つとっても、それぞれの地域の課題に対応する多様な機能を持った複合的施設が求められているのです。
また、1999年から2006年3月までの間に、「平成の大合併」と呼ばれた市町村合併が日本全国で行われました。自分の住んでいる町や友人知人の町でも合併が行われたという人もたくさんいることでしょう。これらは、「地方分権」を推進するために行われたのですが、市町村合併はその目的を果たしているでしょうか。
中央集権から「地方分権」へ、地方財政は今、改革の渦中にあります。講義では、新しい時代の地方税や地方交付税のあり方をはじめとして国と地方の役割分担は適切か、市町村の合併はどうあるべきなのか、都道府県は廃止すべきか等も議論していきます。

経済学で正しい判断能力を身につける

世の中には一般常識と言われるものがあふれています。論理的に物事を突きつめていくと、「常識」と信じられてきたものが間違いだったり、全く違った結果がもたらされることがあります。
18世紀のイギリスの学者、アダム・スミスが『国富論』の中で重商主義という考え方を批判して以来、経済学は「常識」や「固定概念」に挑戦する学問として進化・発展してきました。現在でも、一見すると常識的ではあるものの間違った議論をするマスコミや公的報告書に出会うことがありますが、経済学の基本を学んだ人はそれらの間違いを見抜くことができるようになります。経済学を学ぶことで、経済社会の正しいものの見方や考え方を身につけることができ、新たな判断基準を獲得することにもつながるのです。
また、大学はさまざまな物事に触れ、多くのものを吸収する場でもありますが、大学生になったら吸収するだけでなくそれを自分なりに判断し、十分に咀嚼した上で、自分の考えを発信していくことが大切です。発信しようとすることで、自分の考えも整理され議論も深まります。思いこみや固定概念を取り払って、経済学で学んだ考え方を応用してみてください。そうすることで物の本質を見つけるおもしろみや新しい視点が発見できるはずです。
「常識」や「固定観念」にただただ納得するだけでは思考は深まりません。身のまわりでなされている議論やマスコミ情報を鵜呑みにせず、自分でよく考えて、世の中の常識や固定概念にぜひ挑戦してみてください。

Photos

  • 中国・江漢大学の客員教官の証書。たまに中国で講義もしています

  • 研究会で毎年1回、ボストンにも行きます

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