Profile
好きな映画/「シャイニング」
好きなTV番組/「ピタゴラスイッチ」
好きな食べ物/ケーキ
出身地/岩手県
趣味/ストレッチ
子供の頃の夢/忘れてしまいました
尊敬する人/ジャンバルジャン(このような人が実在すると良いんですがね)
愛読書/『宮沢賢治全集』
休日の過ごし方/だいたいデパートに行きます
私的な経済活動にも倫理や道徳が求められています。
経済と人権、アニマルウェルフェア、脱炭素
今から三十数年前、銀行で働いていた頃のことですが、時々次のようなセリフを耳にしました。「銀行は慈善事業じゃあないからねぇ」。環境問題に取り組んでいる企業に、優先的に資金を貸し付けるようなことはできないだろうか、というような文脈の中で出てきたセリフだったと思います。銀行は民間企業の中でも特に公共性の高い仕事をしているのですが、それでも株式会社である以上、やはり利益を上げることが第一目的です。特に、当時はバブル景気真っ盛りの世の中でしたので、日々の業務と環境問題や社会問題があまり結びつかなかったのかもしれません。しかし、近年は企業活動の様子がだいぶ変わってきています。多くの企業がSDGsに取り組んでいます。かつて私が働いていた銀行も例外ではなく、取引先企業がSDGsに取り組む際、それをサポートする業務も行っているようです。もちろん現在でも株式会社の活動は慈善事業ではありませんが、かつてはこの言葉に含まれていた領域の一部が、今では企業の関心の中に入り込んできているように思います。大変結構なことです。経済と倫理というテーマで研究を続けてきましたが、最近は、人権、アニマルウェルフェア、脱炭素といった倫理的な理念と経済との関係についてゼミ生の皆さんと議論しています。
株価や円相場など身近な話題で経済を学ぶ
私は主に1年生向けの、教養科目の経済学を担当しています。全学部の学生に対して開かれているので、高校時代に政治経済を履修していなかった人でもすんなり入れるような、初歩的な内容からスタートしています。貨幣、労働、資本、景気循環、金融、国際経済、農業経済、環境経済など、経済全般について幅広く取り上げていますが、学生からの質問が多いのは、やはり株や円相場についてです。株価や為替レートは必ずテレビのニュースで取り上げられるので、耳馴染みがあるのでしょう。そこで金利、株価、外国為替相場の変動など、身近な話題により多くの時間を割くようにしています。毎回、新聞記事を貼付けたプリントを配り、できるだけニュースなどで取り上げられている話題を扱いながら、経済の基礎を学びます。全部で14回ある講義のうち1~2時間は食や農業などのトピックスにも触れていきます。
基本的に経済活動というのは自分の利益のために行うもので、経済学においては人間は自分自身の利益を大きくするために行動している、というのが前提です。そのためか、経済学には人が生まれながらに持つ利己的な側面を増幅してしまう力があるようです。受講者の皆さんには、あまり嫌な人にはなってほしくないので、時々献血をするよう勧めています。献血は、何の対価もなしに自分の血液を提供するという利他的な行為で、利己的な行動である経済行為とは正反対のことですから。
山口拓美ゼミナール
経済学と倫理学が重なる領域の研究です。
経済と倫理というテーマで研究しています。ゼミⅠではアダム・スミスの『道徳感情論』や『国富論』をはじめとする経済学の古典的名著を読み、疑問点を皆で議論します。ゼミⅡでは、現代の社会問題や環境問題と経済との関わりについて書かれたテキストを読みます。また、ディベートやプレゼンテーションもしています。ゼミⅢは卒業論文の作成です。論文のテーマは各自が自由に選びます。例年、ゼミのテーマとは一見何の関係もないタイトルの論文が多く提出されますが、何の問題もありません。卒業論文には、やはりゼミでの議論の積み重ねの成果が見事に表れます。
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