Fujima Hironobu

藤間 大順 准教授

所属
法学部
法律学科
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専門分野

税法学

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Profile

出身地/東京都
子供の頃の夢/税理士
尊敬する人/知性と感性のバランスが優れた人
愛読書/北方謙三や宮城谷昌光が書いた歴史・時代小説
趣味/合唱、アカペラ
休日の過ごし方/アカペラの練習
好きな音楽/雑食です。最近はヨルシカとか
好きな映画/『乱』、『おおかみこどもの雨と雪』
好きな著名人/晋の文公(重耳)、北畠顕家
好きな食べ物/麺類全般

LGBTQ、クラウドファンディング、コロナウイルス……。 社会の「今」を、「税」から考える。

法律はただの文章。それを現実にどう当てはめるか

法律の観点から税を考えるのが「税法学」です。もちろん「尊重すべきもの」ではありますが、法律そのものはただの文章です。現実の出来事に対して、その文章をどう当てはめていくのかというところには、解釈する人によってさまざまな違いがあります。ですから、裁判でもいろいろな判決が出るわけです。研究では、事例と法律を照らし合わせて、「この場合はどうすべきか」と考えを深めていきます。例えば、大学で返済型の奨学金を利用する人も多いでしょう。もし奨学金の返済が免除されたら、税金がかかると思いますか?税金はお金を儲けたら支払わなければなりません。奨学金の免除は、それにあたると考えるべきでしょうか。――正解はありません。法律を変えるべきだという結論に至ることも少なくありません。このような議論を行うのが税法学です。
税法学が面白いのは、最近の社会問題をすぐに取り扱うことができるところです。社会的な問題には、税金が関わってくるものも多いです。例えば、同性婚を望む方々を配偶者控除の対象にすべきかどうか。クラウドファンディングで集めた資金にどのような税を課すべきか。新型コロナウイルス感染症対策の給付金や助成金はどのように取り扱うべきか。「税」というテーマを通じて、社会の動きを感じることができます。

社会人でも苦手な人が多い「税」を、もっと身近に

税金は、国を動かすエンジンのようなものです。しかし、「税金」と聞くと、大人でも「難しそう」と拒否反応を示す人が多いです。日本人で確定申告をしているのは4分の1にも満たず、多くの人は、自分が何にどれだけ税金を支払っているかをきちんと把握していません。私たちの生活は税金で支えられているのに、消費税が上がる時にだけ大騒ぎをするという状況で本当にいいのでしょうか?
たしかに、税金には複雑な部分もあります。しかし、「どうして?」「なんのために?」という素朴な疑問を解き明かしていくのは、とても面白いはずです。例えば、アルバイトをすれば給料から税金が天引きされていますね。ご両親が亡くなったなら相続税を支払う場合もあるでしょう。なぜこうした税金が必要なのでしょう。理由も知らずただ支払うのではなく、ぜひその意味まで知ってほしいです。社会人でも苦手な人が多い税金に関する知識があるのとないのとでは、社会に出た時に間違いなく差が付きます。

自分の人生を豊かにしてくれるものとは何か

私は大学時代に合唱サークルに入っていて、毎日練習する週もありました。今でも合唱は大切な趣味です。社会に出れば仕事が主軸になりますが、人生を豊かにしてくれるのはなにも仕事だけではありません。好きなことや、興味のあることがたくさんあるほど、行き詰まった時に自分を助けてくれるはずです。勉強に限らず、興味のあることにどんどん取り組んでください。
それから、自分についてよく知っておくことをおすすめします。自分のことを知るのは案外難しいものです。1人の時間が好きなのか、それとも毎日誰かと顔を合わせていたいのか。仕事や勉強にはどのくらい力を入れたいのか、自分の限界はどこなのか……。自分の生活ペースを掴んでおくと、日常を心地良く過ごせるようになりますよ。

藤間大順ゼミナール

税を法的に考えよう

私のゼミでは,税法学を研究しています。まず,2年生後期のゼミⅠでは,税に関する書籍を読んで,3年生以降のゼミの「準備運動」をしています。3年生のゼミⅡでは,租税判例の研究や税法に関するディベートをしています。いきなり税法に関して自分で調べて議論をするのは大変かもしれませんが,私が担当している税法の講義と連携しながらゼミをしていますので,安心してください。4年生のゼミⅢでは,ゼミの集大成として卒業論文を執筆しています。大学生活の集大成が形として残ることになりますので,一緒に頑張りましょう。それと,写真のとおり,ゼミには税務の第一線で活躍する実務家をゲストスピーカーとしてお呼びすることがあります。

Photos

  • 『よくわかる税法入門』(三木義一編著/有斐閣)。教科書指定をしている本なのでひねりがないかもしれませんが(笑)、税法学の入門書の定番です。大学院時代の師匠が書いているのですが、読みやすく、分かりやすく、きちんと読み手に考えさせる本です。なお、現在では共著者に加えていただいています。

  • 趣味の合唱で一番印象に残っている『遊星ひとつ』(三善晃作曲)の楽譜です。大学では哲学を学んでいましたが、そこから大学院で税法学へ転向するという人生の大きな転機に、仲間たちと「行先わからないまま歩きつづけるほかない」と歌ったことが強く心に残っています。私にとって「エモい」一曲です。

  • 初めて1人で書いた本(単著)である『債務免除益の課税理論』(勁草書房)です。赴任初年度に大変な思いをしながら書きましたが、今では書いて良かったと思っています。おかげさまで、賞もいただきました(第30回租税資料館賞著書の部)。

SDGsの取組み

地域課題

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