Komuro Yuri

小室 百合 准教授

所属
法学部
法律学科
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民事訴訟法

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Profile

出身地/東京都で生まれ育ち、6歳から埼玉県へ。12歳からは都内の中学校へ通ったため、出身地をどこと答えれば良いのか、いつも返答に困ります
血液型/B型
趣味/強いて挙げるならば旅行(とりわけ海外)
子供の頃の夢/菓子職人になること(今、流行りのパティシエではありません)
愛読書/繰り返し開く本という意味では、子犬の写真集『おやすみパピィ』(的場章)や『ごんぎつね』(新美南吉 作・黒井健 絵)。学生に一度は読んでほしい本は、『Lawより証拠』(平塚俊樹)、『炎のロマンス』(上原きみ子)、『はみだしっ子』(三原順)など
好きな音楽/洋楽、邦楽ともに歌詞がはっきり聞き取れる歌。クラシックではベートーヴェンやドヴォルザーク
好きな著名人/何と言ってもアンジャッシュ、東京03
好きな国/ドイツ、イタリア

自分の頭で絶えず考え続けること。それは幸せを掴むための必要条件だと思います。

国際民事訴訟法や外国判決承認執行制度の問題点を見つめて

私の研究テーマは、国際民事訴訟法です。具体的には、外国人や外国の会社などとトラブルが起きた時、どのような裁判手続きを行うのかという問題を扱っています。例えば、日本人の妻と外国人の夫が離婚する場合、離婚訴訟は日本の裁判所で行うのか、夫の国の裁判所で行うのか、あるいは第三国で行うのかという管轄の問題があります。国際民事訴訟法では、どこの裁判所で訴訟しなさいということが各国ばらばらに決められているのです。そうした状況で実際の裁判になった時、どうするのかということを研究しています。
それと並行して「外国判決承認執行制度」についても考えています。これは外国の裁判所で出された外国判決を、ある条件を満たせば承認・執行しましょうという制度です。この制度は私の知る限り、あらゆる国で導入されています。しかし、どういう場合にその外国判決を無視し、どういう場合に守らなければならないかは、はっきりしていません。どのような条件で外国判決を国内判決と同じように扱うのか、それを考えて行くことが私の研究です。

法律を知り、使いこなせれば、武器となる

法律という分野に惹かれた理由の一つは、一応でも正解があるからではないかと思います。例えば、どの文学作品がいちばん素晴らしいかという議論は永遠に決着がつきませんが、法律の世界は最終的には決着がつきます。決着をつけなければならないのです。そういう意味で、非常に分かりやすい分野だと思います。また、法律は奥深くもあります。今までに私自身、さまざまな人に出会ったり、歴史上の人物の伝記を読んだりしましたが、法律を守ることは良くないという人は誰もいません。誰もが「法律を守れ」「ルールを守れ」と言っています。法に触れるようなことをする人でさえ、他人に好き勝手されるのは困るので「法律は守らないといけない」なんて言うわけです。つまり誰もがその価値を認めているのに、誰もがその価値を認めたがらない。そんな“法律”とは、一体何なのだろう? というところに興味深さを感じます。また、たとえ力が弱くても、性差があっても、マイノリティであったとしても、法律を知り、使いこなすことができれば、非力を補う武器になります。法律を勉強しておいて損はない。そう思って、私はこの道を歩んできました。

常に自問し、自分で考えることが大切

学生の皆さんには、自分の頭で考えることを大事にしてほしいです。自分が何をしたいのか、自分にとっての幸せとは何か、そのために何をすれば良いのか、また今の状況で何ができるのかということは、自分で考えなければ分かりません。誰も教えてはくれないのです。また、どのような状況であっても常に「人として、これで良いのか」ということを自問し続けてほしい。それは己の身を守るという意味でも必要なことだからです。最近は、農薬汚染の米が流通するという事件がありました。この法令違反をどれだけの関係者が知っていて、どれだけの人が見て見ぬふりをしたのでしょうか。現在、それが厳しく問われているわけですが、中には社長に逆らえずに法律違反を行ったと主張する人もいるかもしれません。しかし、どんな状況や立場であっても、加担した人間には誰も味方をしてくれないのです。そうならないためにも、状況に甘んじず、自分で何かできることはないのかを絶えず考えることが大切です。それは幸せを掴むための十分条件ではなくとも、必要条件ではあります。思考停止することなく、自らの頭で考え続けてください。

Photos

  • 初代のゼミ生たちからもらった、ぴよちゃんの目覚まし時計。壊れてしまったけど、今でも大事に飾っている。アルバムは2007年に卒業したゼミ生たちからの贈り物

  • ドイツの映画監督レニ・リーフェンシュタールの半生を綴ったドキュメンタリー映画「レニ」。いくら時代や状況に逆らえなかったとしても、それが自分の行為を正当化する理由にはならないということを思い知らされた作品

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