Matsumoto Futoshi

松本 太 教授

所属
化学生命学部
応用化学科
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専門分野

電気化学、工業物理化学、材料化学

キーワード

Profile

生年/1968年
血液型/O型
出身地/栃木県
家族構成/妻、子供1人
趣味/スポーツ観戦、演劇鑑賞
子供の頃の夢/プロ野球選手(特にジャイアンツ)
尊敬する人/勝海舟、ピートグレイ(片腕の大リーガー)
愛読書/『匠の時代』内橋克人著、『遠き落日』渡辺淳一著、『日経ビジネス』
休日の過ごし方/散歩、ウィキペディアサーフィン
好きな映画/「Field of Dreams」「Akeelah and the Bee(邦題:ドリームズ・カム・トゥルー)」「フォレストガンプ」(映画中に出てくる“Life was like a box of chocolates. You never know what you're gonna get.”は名言です)
好きな音楽/ピアノ音楽
好きなTV番組/「ガイアの夜明け」「カンブリア宮殿」
好きな著名人/宮崎駿、野茂英雄、いわさきちひろ
好きな食べ物/ひと晩寝かせた自家製カレーライス、ネギ入り納豆
好きな国/USA、カナダ、メキシコ

多くの可能性を秘めた次世代電池を開発することで、 私たちの未来は大きく変わります!

実用に近い自動車専用電池を早く世の中に出すことが目標

皆さんもよくご存じのように、「電池」とは電気エネルギーを蓄えておく固体で、さまざまな電気製品に使われ、私たちの生活に欠かせないもののひとつです。一般的に使用されている乾電池は「一次電池」というもので、これは蓄えられた電気がなくなったら廃棄するしかありません。一方、「二次電池」は「充電式電池」とも呼ばれ、充電することによって何度も使用することができます。二次電池は初め、時計やカメラ、携帯やパソコンなど小型製品に使われましたが、現在は電動アシスト自転車にも使用されるようになりました。二次電池の中に「リチウムイオン電池」という電池があります。電池は“それひとつでどれだけの仕事をするパワーがあるか”という点と“電気エネルギーをどれだけ蓄えられるか”という2点の向上を目的に進化してきたのですが、リチウムイオン電池は、リチウムの化学反応を利用することによって、乾電池よりも強いパワーを蓄えることができます。また、リチウムは銅やニッケルなどの金属の中で一番軽いので、軽量な電池が作れることも大きな利点のひとつです。
私は現在、これらの利点を利用した、電気自動車専用のリチウムイオン電池についての研究を行っています。自動車に電池を搭載する計画は、1980年代にすでにアメリカで検討されましたが、政治的な絡みなどがあり立ち消えになりました。その後1997年に、トヨタ自動車がエンジンと畜電池の共用であるハイブリッド車・プリウスを発売したことによって日本国内でも電気自動車への注目度が高まり、現在、三菱自動車とスバルは、純正電気自動車も製造しています。ただ、充電器の設置方法に始まり、解決しなければならない問題は数多くあり、私は化学の立場から、これらの問題を解決し、実用に近い電池をなるべく早く世の中に出すことを目標にしています。次世代電池を開発することによって、私たちの未来は大きく変わるでしょうし、それゆえこの分野の研究は現在世界中で盛んに行われ、さまざまな分野の人々が参入してきています。

誰も知らない答えを自分で見つける楽しさ

高校時代は心理学に興味があったので、文系・理系のどちらに進むか悩みましたが、もともと数学が得意だったことと、当時の映画「南極物語」で、南極観測に行った地球物理学の大学教授の仕事を見てそのカッコ良さに憧れ、理系を選択しました。結局、専門にしたのは化学ですし、南極観測にも行けそうにありませんが・・・(笑)。大学4年生で研究室に入ってから、ひたすら電気化学の基礎的な理論について勉強しましたが、大学院修了後、アメリカの研究施設や民間企業で働くうち、石油の代替エネルギーとして社会貢献できる電池に興味が移り、研究を始めて現在に至ります。
何かを研究し続けることの醍醐味は、誰も知らない答えを自分で見つけることだと思います。ある日、人が思いつかないようなアイデアがひらめくと、まず、このアイデアは本当にモノになるか、資料を調べたり予備実験で検証したりします。その結果、形になりそうだということになれば、本実験を始めるのですが、もちろん一朝一夕にはいかない根気のいる大変な作業です。けれど、この苦労の先に誰も知らない答えがあり、それを自分で見つけるんだ、という期待感や楽しみは、ほかの何にも勝るものです。これは研究者だけに言えることではなく、どのような仕事に就いても経験できることです。皆さんにもぜひ、この楽しみを知ってほしいと思います。そのために、学生時代にはいろいろな人や本、情報に接し、そこから多くを学びとり、また周りの人からのアドバイスを謙虚に受け入れながら、あきらめずに積極的に行動することを心がけてください。

エネルギー材料化学研究室

化学の立場から次世代の電池開発に挑む

デジタルカメラやスマートフォン、パソコンなどに使われる充電式電池は、私たちの生活に必要不可欠なアイテムといえます。特にリチウムイオン電池は軽量で、かつ乾電池よりも強いパワーを蓄えることが可能です。当研究室では「電気自動車専用のリチウムイオン電池」の開発に取り組んでいます。電気自動車には、充電器の設置方法をはじめ、解決しなければならない課題が数多くあります。化学の立場から、これらの問題解決をめざすのが私たちの研究です。 また、次世代の電池である燃料電池や空気電池も扱うほか、生体内で動き続けるバイオ電池、温室効果ガスの二酸化炭素を電気的に無害な物質に変換する触媒など、材料化学の立場から社会に役立つさまざまなテーマに挑んでいます。

Photos

  • 学部・大学院時代は、電子が行き来するスピードを測ったり、どのようにして電気が起こるか、といった電気化学の基礎理論をみっちり学んだ。これは当時、5年に渡って使い込んだノート。今でも資料として手元に置き、見返している

  • 大学院修了後、ニューヨーク州・コーネル大学の研究室で働き始めた頃の写真。学生たちに交じってソフトボールの大会に参加した。まだアメリカの生活に慣れていない頃で、あまり食事にも出かけられず、今よりスリム!後列中央が私

  • 10⁻⁹mサイズの機能性粒子を不活性アルゴンガスの中で合成できる装置

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

リチウムイオン電池の研究を行っており、実用に近い自動車専用電池を早く世の中に出すことが目標です。

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