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2022.02.08

工学研究科 稲川友貴さんが、日本材料科学会第2回 先端ウェットプロセス技術研究会講演会で「若手奨励賞」を受賞

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工学研究科 応用化学領域 博士前期1年の稲川 友貴さん(松本研究室)が、2021年12月17日(金)に行われた「日本材料科学会第2回 先端ウェットプロセス技術研究会 講演会」で「若手奨励賞」を受賞しました。

この賞は30歳未満の若手研究者の口頭発表の中から、優秀な発表に贈られます。
今回はコロナウイルスの感染拡大を受けて、Web on-siteで発表者が審査員および参加者からの質問に回答する「WEB討論会」という形で開催されました。

テーマおよび内容

【テーマ】

「ギ酸からの水素生成および CO2電解還元によるギ酸の生成の両方に高活性を有するPd系合金触媒の合成」

現在、脱炭素社会の実現に向けて水素の需要が高まっています。ギ酸はパラジウム(Pd)触媒上で水素と二酸化炭素に分解することができます。この反応で生成した二酸化炭素の再利用という観点からCO2還元反応を行い、ギ酸生成することによって無駄なく水素を生成し続けることができると考えました。そこで両方の反応において高活性を示すPd系触媒の合成を検討しました。私たちはPdの第二元素にニッケルを導入することによってギ酸分解反応の活性が向上することを確認できました。さらに、CO2還元反応においてもギ酸の選択性が向上することができました。これらのことから1つの触媒で2つの反応に高活性が得られることが大きな特徴です。

受賞のコメント

今回、WEB上での直接参加者に対して研究発表を行い、ダイレクトに質問が来る双方向の討論が可能なシステムによる討論会でした。私はこれが初めての口頭発表だったためかなり緊張してしまい、他の先生からの質問に対しての簡潔に述べすぎてしまい、もう少し詳しく説明すれば良かったと反省して、今回は賞を取れないと思っていましたが、1カ月後に受賞の連絡を受けて非常に驚きました。コロナ禍の中、研究に打ち込んできた結果が出て良かったと思いました。今後もこの賞に恥じぬよう研究に精進していきたいと思います。

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