Profile
子供の頃の夢/商社勤務の父のように、世界を飛び回る商社マンになること
尊敬する人/福澤諭吉先生、椿広計先生(大学院時代の恩師)
愛読書/太宰治『人間失格』
趣味/茶道(裏千家・助教授)、料理
好きな音楽/SEKAI NO OWARI(ほぼ毎年コンサートに行っています)
好きな番組/AbemaTVやニコニコ動画の将棋コンテンツ
好きな漫画/ONE PIECE
好きな国(都市)/ニューヨーク
世の中の“今”に興味を持つことがマーケティングの出発点。 社会の動きにアンテナを。
マーケティングの視点で、にぎわう商店街の“秘訣”を探る
主な研究テーマは3つあり、「商店街の活性化に関する研究」「伝統工芸品のマーケティングに関する研究」「花卉流通に関する研究」です。「商店街の活性化に関する研究」では、これまで、東京のある街を10年ほど定点観測してきました。来街者に街頭インタビュー調査を行い、街の利用目的や訪れる頻度などを調べ、どのような変化が起こっているかを考察しました。
最近は、白楽駅から神奈川大学の通学経路に位置する「六角橋商店街」を対象に、研究を行っています。また、日本各地の名物商店街の研究も進めています。地方の商店街の多くは、商圏人口の減少に苦しんでいますが、さらに大型ショッピングモールやインターネット通販などとの競合が増え、厳しい状況に置かれています。その中で長く続いている商店街はどこが違うのでしょうか? 秘訣のひとつは、「地元住民に愛されているかどうか」かもしれません。商店街のにぎわいを考えたとき、外から来る観光客などに焦点があてられがちですが、最終的には地元の人が「普段使い」をしている商店街が強いのではないかと感じています。このように、商店街活性化を「まちづくり政策」の一環として考えることの重要性を認識するようになりました。今後もマーケティングの視点から、商店街のあり方や活性化の方策について考えていきたいと思います。
近年は「Instagram」や「TikTok」が有力な手段に
マーケティングはとても楽しい学問です。皆さんはSNS(ソーシャルネットワークサービス)を利用していることと思います。Facebook、Twitter、Instagram、LINE、TikTok、YouTube、WeChatなどでしょうか?
近年若者世代へのマーケティング戦略として、InstagramやTikTokを使ったアプローチが注目されています。例えばInstagramは、少し前までは、利用者の多くは「インスタ映え」を狙って、綺麗な画像をUPすることがメインでした。今では何かをしようとする際に、事前にハッシュタグ(#)検索をしたり、24時間で投稿が消えるストーリーズ機能を使って動画をシェアしたり、ショッピング機能である「ショップナウ」を楽しんだりしていると思います。先進的な企業はこうした機能を使って、新しいプロモーションを行い始めています。
消費者に影響力のあるインフルエンサーを用いたマーケティングや、ユーザー参加型のキャンペーンの実施など、従来とは異なるマーケティングも展開されるようになりました。
マーケティングの代表的な分析手法に「4P分析」があります。「Product(製品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(販促)」という4つの角度から分析するものです。InstagramなどのSNSを使ったマーケティングは、「Promotion」に該当します。プロモーションはこれまではテレビや新聞等のCM、パブリシティ(報道記事など)、セールスプロモーションなどが一般的でした。SNSを使ったプロモーションは、多くのマーケティングの教科書にはまだ載っていません。理論が実際の世の中の流れに追いついていないのです。
マーケティングはまさに生きた学問です。マーケティングを勉強する際は、理論を学ぶことはもちろん、世の中の動きに常にアンテナを張ってもらえればと思います。そして例えば、流行りのレストランや漫画があれば、なぜそんなにヒットしているのか自分なりに分析してみる。実際の商品を見に行ったり、商品を買った人に話を聞いてみたり、体を動かして調査することが重要です。「なぜだろう?」「どうしてだろう?」と、いろいろなものごとを掘り下げて考えることの楽しさを味わってもらえればと思います。
友人は一生もの。心置きなく話すことのできる人を
本当に困ったとき、最後に頼ることができるのはやはり“人”です。またどんなに偉くなろうと、どんなに活躍しようと、それを心から喜んでくれる人がいないのは寂しいものです。もちろん家族や恋人は大事ですが、友人も大切です。社会に出るとなかなか損得を考えず、「一生付き合っていきたい」と思える友人に巡り合えません。そんなかけがえのない友人と出会うためにも、授業、ゼミ、サークル、アルバイトなど、さまざまな活動をさまざまな人たちと真剣に取り組んでください。
最後に。イギリスの詩人であるジョン・メイスフィールドは、「この地上世界に、大学ほど美しいものはない」と述べました。私の大好きな言葉です。大学は「知の宝庫」です。皆さんが夢中になれる「学び」に出会い、実り多い時間となること、そしてわれわれ教員がそのお手伝いを出来ることを心から楽しみにしています。
寺嶋正尚ゼミナール
確かな知識に基づくPBL(課題解決型学習)の実施
ゼミでは、マーケティングの「理論」と「実践」の双方を重視した運営を心がけています。「理論編」では、基礎理論を学びながら、毎年ゼミ生全員による「マーケティング検定3級」合格に向けた勉強、「数字で語れる力」をつけるための「エクセルの基礎」の勉強、などをします。「実践編」では、企業との連携プロジェクト、他大学との合同ゼミ、ビジネスコンテストへの参加、学会の学生部門での研究発表等を通じて、より深い知識の習得を目指します。またゼミでは「発表する機会」を多数設けています。入ゼミ当初は、人前で話すことが苦手だった学生も、卒業時には驚くほど力がつき、多くの学生はプレゼンが得意になって卒業していきます。失敗を恐れず、ゼミを積極的に活用し、色々なことに果敢に取り組んでいってくれればと思います。
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