Okuyama Satoko

奥山 聡子 准教授

所属
経済学部
現代ビジネス学科
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専門分野

国際経済学、国際金融論、通貨危機・金融危機

キーワード

Profile

生年/1980年
血液型/O型
出身地/宮城県仙台市
家族構成/主人と2人
趣味/ソフトボール、スポーツ観戦
子供の頃の夢/金八先生になること
尊敬する人/努力を惜しまない人
愛読書/歴史小説、経済書
休日の過ごし方/朝5時に起きてソフトボール、家に帰って洗濯・掃除、午後からお出掛け
好きな映画/「風の谷のナウシカ」
好きな音楽/邦楽(宇多田ヒカル)
好きなTV番組/連続テレビ小説「おひさま」
好きな著名人/田中将大(東北楽天ゴールデンイーグルス)
好きな食べ物/納豆、目玉焼き、ソーセージ
好きな国/カナダ

世界と関わらずには成り立たない現代社会。 だからこそグローバル化の危険性を認識することも重要。

経済のグローバル化がはらむ危険性

私の担当する「国際経済学」では、国を超えた経済取引について学びます。現代社会において経済はグローバル化しています。私達の生活は、世界との関わりなくしては成り立ちません。たとえばアメリカ産のオレンジ、中国産のネギなど、日常的に外国の食材を消費しています。その一方で日本からは、自動車、デジタルカメラなどを外国へ輸出しています。もし貿易がなくなったら、生活水準は非常に低いものになるでしょう。
このように私達は国際経済取引から非常に多くの恩恵を受けています。しかし一方で、こうしたグローバル化には問題点も数多くあることを認識しておかなければなりません。日本は小麦粉や大豆といった穀物を海外から大量に輸入していますが、近年、その穀物価格が高騰しており、そのため数多くの製品が値上がりしています。穀物価格高騰の原因は、穀物輸出国における災害による供給の減少や、穀物を原材料とするバイオエタノールが普及したことによる需要の増加です。国際貿易が盛んになることで、逆に他国で発生した災害や環境の変化が、日本にも影響を与えてしまうのです。
私の講義では、グローバル化によって得られる貿易の利益について学ぶとともに、こうした負の側面や危険性についても触れていきます。最初に述べたとおり、いまや私達の生活は世界との関わりなくしては成り立ちません。だからこそ同時にグローバル化の危険性を認識しておくことも非常に重要なのです。

一国の金融危機が、世界経済全体に影響を与える

経済のグローバル化とともに、一国で発生した通貨危機や金融危機が他国へ波及する危険性も大きくなってきました。2008年に起こったアメリカ発の金融危機では、アメリカで発生した金融の問題が、ヨーロッパや日本に波及し、その後世界中に広まっていきました。よく「金融は経済の血液である」と言われます。人々が生産活動をし、その財を消費するまでの間、必ずといってよいほどお金のやり取りが付きまといます。「金融危機」とは、その血液の流れが滞ってしまう現象です。人体では、体のどこか一カ所でも血流が止まると、体全体が活動できなくなります。経済も同じです。ひとつの国で発生した金融の混乱が、全世界に波及し、世界経済全体の動きに影響を与えるのです。
現在、一部の国を除いて、世界中のさまざまな国家が自国の通貨を発行しています。そのためグローバルな経済取引には、必ず通貨と通貨の交換が必要になってきます。通貨と通貨の交換比率は「為替レート」です。円とドルであれば、「1ドル=約80円」が現在の為替レートになります。「通貨危機」はその為替レートが急激に変化してしまう現象です。これまで80円で1ドルが買えていたのに、突然1ドルが200円になったら、経済は大混乱してしまいます。
私はこうした「通貨危機・金融危機」について研究を行っています。グローバル化による貿易の利益を損なわないように、いかに安定した通貨・金融システムを構築するかが課題です。

自分にできることから一歩ずつ進んでいこう

このように現代社会はさまざまな問題が複雑に絡みあっています。ですから、これから経済を学ぼうと思う人たちには、物事の流れを見極める力が求められるように思います。ひとつの物事だけでなく、世界全体の主要な流れがどのような方向へ向かっているのか。そういう広い視点で物を見る力が大切です。
また、一見不可能に思えることでも、自分のできることから一歩ずつ進んでいけばいつかは成し遂げられる。そのことも忘れないでいて欲しいと思います。たとえば野球を始めたばかりの人にとって、ホームランを打つというのは途方もなく難しいことに感じられるでしょう。けれどもバットの振り方を覚え、筋力を鍛え、ボールをバットに当てるといった練習をひとつずつ地道に繰り返していくことで、徐々に打球の飛距離が伸び、いつしかホームランが打てるようになるのです。どんなに才能あるプロ野球選手でも、いきなりホームランは打てません。反対に、普通より運動が苦手な人でも、自分にできることからひとつずつやっていくことで、少しずつ進歩していくのです。
大学では次々に新しい知識が与えられます。なかにはまったく意味不明と思う内容もあるでしょう。それでも自分のわかる所から考え、徐々にわかる範囲を増やしていくことで、最後には必ず理解できます。学生の皆さんには、ぜひその経験を積んで欲しいと思います。大切なのは、自分にできることから一歩ずつ進んでいくことなのです。

Photos

  • 所属している仙台のソフトボールチーム、PhoenixのTシャツ。99年に入団して以来、ずっとメンバーとして活動している。現在のポジションはサード。ちなみに背番号は田中将大と同じ18番

  • 学生時代に買ったiPod。実は私は仙台在住で神大へは授業のある日に通っているので、長い移動時間中に苦手な英語の勉強をしようと一念発起して取り出してきた。新幹線のなかでヒアリングマラソンなどを聞いている

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