Profile
生年/1977年
出身地/東京都
子供の頃の夢/社会科の先生、すし職人
愛読書/歴史小説、最近は宇宙や生命に関する本
趣味/旅行、街歩き、買い物
好きな映画/泣ける映画、陽と陰のある映画
好きなTV番組/NHK連続テレビ小説、NHK大河ドラマ、「ブラタモリ」
好きな食べ物/すし、蕎麦、生ハムなど
会計学は、企業の会計情報などを通して 経済・社会問題の原因や影響を分析することができます。
会計学は社会のさまざまな現象を観察するためのツールの一つ
私たちのまわりには、多くの情報があふれています。会計学は、そのなかの会計に関する情報を通して、社会で起きているさまざまな現象を観察・研究する学問です。
企業が自らの経済活動を数字で把握するには、会計(学)が必要です。利益が出たかどうかを確認したり、経営方針が良かったのか悪かったのかを判断したりする材料になります。ただし、事業内容、ビジネス・モデル、および経営者の意思決定などには多様性があり、会計情報を作成するための理論やルール(会計基準)を画一的に定めることがむずかしい場合もあります。
会計学では、たとえば企業が公表した会計情報が資本市場でどのように評価され、またその評価が企業の活動にいなかる影響を及ぼすかを分析することや、粉飾決算などの不正行為が社会問題になったとき、その企業の会計情報から経営者の意図や動機づけを推測することもテーマのひとつです。つまり会計学は、会計情報を通して経済活動のみならず、社会問題の原因や影響を探ることも可能です。
私は現在、金融取引に関する会計基準の設定や会計情報の特性に注目しています。世界的に会計基準・財務報告基準が統合されつつあるなかで、金融業の産業特殊的な要素が会計のロジックと整合しないこともあります。これらの理論的・制度的な背景、特徴、そして関係性などに焦点を当てることによって、現代的な会計(学)の意義を検討しています。
グループ・ディスカッションで現代の経済・社会問題を共に考える
講義では、入門レベルの「基礎簿記」「基礎会計」、展開レベルの「経営分析論」「現代会計学」を主に担当しています。基礎講義では、会計情報を理解するための基本的な考え方や技術の習得が中心です。さらに「経営分析論」では、分析視座となる収益性や成長性といった財務指標の計算方法を学んだうえで、実際の公表情報を用いて企業の特性や戦略などを推測します。また、「現代会計学」では、会計学の考え方や分析方法を利用して、不正会計や金融危機など現代の経済・社会問題を一緒に考えていきます。
簿記や会計といっても、ただ一人で計算して考えるだけでなく、課題についてはグループ・ディスカッションを取り入れています。学年、学科、性別、興味のある分野の区別なく、毎回異なるグループを指定して取り組んでもらうことで、新たな気づきを体感できます。
自分の認識の多様性を高める。まずは行動しよう!
大学生活の4年間で、なるべく多くの活字に触れましょう。私は本屋に行くのが好きです。ウェブで検索するだけでなく、大きな書店に行き、各コーナーをまわることをおすすめします。気になる本を見つけたら、まずは実際に手に取る。これが第一歩です。読書では、先人たちのさまざまな考え方や知識、そして失敗や苦しみの克服の仕方などに出会えます。それらは自分の「枠」を拡げてくれますし、落ち込んだ時にやさしく手を差し伸べてくれることもあります。
また、学生時代は、よく一人旅もしました。私の旅行は出発前から始まります。往復の経路だけでなく、行き先の歴史を調べ、地図で街の構造を把握します。そのうえで、旅先を歩き回り、その街に慣れるようにします。皆さんも国内外を問わず、ぜひ未知の場所に足を運んでください。その土地の人、言葉(方言)、食べ物などの異なる風土に、若くてやわらかい感性で直接触れてみましょう。よく「○○に行ったら人生が変わった」などという話を聞きますが、出かけた場所が何かを与えてくれるわけではありません。見知らぬ場所で異邦人として身を置くことで、世界は自分の知らないものばかりでできていることを実感し、あらためて自分自身を振り返る機会となります。もしかしたら、"新しい何か"をみつけられるかもしれません。

小川淳平ゼミナール
努力の先に成果あり!
ゼミナールは大学の華です。多くの仲間が集まって、ともに学ぶ楽しさを共有します。小川ゼミの目標は、会計情報を軸とした様々な情報を自ら分析し、ヒトの集合体である企業そして社会をより広く・深く理解することです。2年生は、会計学の基本的な理論や制度を学びます。3年生は、財務分析の基礎力を身につけて企業分析を実践します。共同研究として日経STOCKリーグや他ゼミとの報告会などに参加します。そして4年生は、集大成として卒業論文を作成します。学習も研究も一筋縄ではいかないところが醍醐味です。懸命に取り組んだぶんだけ達成感が高まります。ゼミ活動を通じて、大学で学ぶ喜びを感じてもらえれば、と願っています。
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