Matsumoto Mitsuhiro

松本 光広 准教授

所属
工学部
経営工学科
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専門分野

ロボティクス、知能機械システム、計測工学、設計工学

キーワード

Profile

生年/1979年
出身地/群馬県
血液型/A型
家族構成/妻
子供の頃の夢/宇宙飛行士
尊敬する人/ボーイスカウト活動でお世話になった隊長
愛読書/ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智教授の箴言集『人をつくる言葉』
趣味/ジョギング
休日の過ごし方/のんびり過ごす

専門の知識や技術だけに頼らず、広い視野を持ち、 人や社会の役に立つモノづくりに取り組んでいます。

「空間を感じる超人化スーツ」の実現を目指す

ロボットの知能化で用いられるセンシング技術を応用して、人が行う仕事を効率化するためのシステム開発を行っています。センシング技術とは、レーザーセンサでロボットと物体との距離を瞬時に計測し、ロボットが物体にぶつからないように制御する技術のことです。この技術を用いて、自転車のホイールのゆがみを修整する「振れ取り」を効率的に行う支援装置を開発しました。これまでは、専門の知識や技術に習熟した人の手で行われてきましたが、その作業には大変な時間と手間がかかりました。この支援装置があれば、だれでも効率よく振れ取りを行うことができるようになります。今は実用化を目指し、よりコンパクトで安価な装置を開発中です。
また、人が自分の周りにあるさまざまな物体までの距離を、皮膚の触覚を通して認識することができる「空間を感じる超人化スーツ」を実現するという課題にも挑んでいます。これが実用化すれば、例えば工事現場で作業員の上に何かが落ちてきても、瞬時に察知して危険を回避することができます。この研究は平成27年度、総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)において、独創的な人向け特別枠"異能(Inno)vation"プログラムの最終選考を通過しました。今後実用化に向け、企業とコラボレーションしながら開発を進めたいと考えています。

モノづくりの基盤となる講義

現在の担当講義「基礎製図」では、機械と電気の分野に関する製図の規格についての知識や、製図の基礎的事項について学びます。投影法と立体図の表わし方、投影図や等角図の作成技術を習得することで、経営工学のモノづくりの基礎となる製作図、回路図などの図面を正しく読み取る力や作成する力を身につけます。「ロボット工作基礎」では、ロボットの基本要素であるセンサ、アクチュエータ(エネルギーの運動変換装置)、マイコンなどについて学び、ロボットを製作することで機械要素・機構、電子回路の基本的な知識を理解します。また、実際にロボットを動作させることで基本的な制御の仕組みを理解します。さらに、部品展開、信頼性工学、生産管理、品質管理などの経営工学の基本を学習することで、メカトロニクスや経営工学の基礎を身につけます。「卒業研究」では、開発する製品が世の中の課題をどのように解決できるのか、なぜその製品を作るのか、その製品の価値は何か、といった点を熟考したうえで、製品を企画して発表するまでの過程をマネジメントして製品を開発していく、デザインマネジメントを用いた製品開発を進めます。

専門分野以外のことにも目を向け、視野を広げる

研究開発における私のモットーは、人や社会の役に立つものをつくることです。そのためには広い視野を持って、専門だけではなく他分野の知識や技術を身につけることも必要だと考えています。私は修士課程修了後に一度就職し、その後ベンチャー企業に転職しました。そこでさまざまなことを経験し学んだうえで、博士課程に戻り専門の研究を深めました。一見遠回りのように見えますが、今思えばこういった試行錯誤の中で自分の目指すものが明確になり、それに必要な知識や技術が身についたように思います。
皆さんも大学生活の中で、例えばアルバイトを通して働くことの意味や人間関係について意識したり、読書をすることで自分が想像する以上に広く深い世界があることを認識するなど、専門分野以外のことにも目を向け、接することで視野を広げてほしいと思います。

基盤技術研究室

仕事の効率化を実現するモノづくり

移動ロボットの知能化で用いられているセンシング技術を応用することによって、人が行う仕事の効率化に貢献するシステムの開発を行ってきました。最近では、自転車の車輪に生じる振れをユーザが効率よく修正するために、修正の必要なニップル( 放射状に伸びるスポークを外輪のリムとつないで固定する部品)の位置や回転角度を計算して、ユーザに知らせてくれる作業支援装置を開発しました。 私たちの研究室では、経営工学の基盤となる技術として、設計から加工、組立までの一連のモノづくり技術を身につけていきます。その技術を用いて、仕事の効率化を実現するための知能化、機能化およびシステム化された機械の研究を行っていきます。

Photos

  • 総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の、独創的な人向け特別枠"異能(Inno)vation"プログラムのパンフレット(平成28年度版)。平成27年度にこれに応募し、最終選考を通過しました

  • ロボットの知能化で使われるセンシング技術を利用し、自転車のホイールの「振れ取り」を効率よく行うための支援装置を開発しました。これはその実験装置です

  • 機械の知能化、機能化およびシステム化に必要なマイコン

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

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