Mekata Yuki
目片 悠貴 特別助教
- 所属
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工学部
経営工学科
- 関連リンク
- 専門分野
安全工学、社会システム工学
- キーワード
Profile
出身地/京都府
子供の頃の夢/プログラマー
尊敬する人/お世話になった先生方
愛読書/『科学の解釈学』
趣味/パルダリウム
休日の過ごし方/散歩、映画鑑賞
好きな音楽/ポストロック、J-POP
好きな映画/ヒューマンドラマ、群像劇
人間工学の理論をシステムに適用し、乗り物や医療現場の安全性を向上する。
人間の感情や心理をシステムづくりに反映する
私の専門は人間工学で、安全なオペレーション支援の実現を主なテーマとしています。人間工学とは、人間の認知や心理、行動の特性を深く理解することで、モノや環境をより良いものにすることを目指す学問のこと。身体への負担を減らしてくれる椅子や、わかりやすいデザインで直感的に操作できるスマートフォンの画面表示など、アナログからデジタルまで、身近にあるさまざまなモノにその理論が活用されています。私は特に、自動車や航空機、医療現場など安全性が重視される現場で人間をサポートするシステムに対し、人間工学を応用するための研究に取り組んでいます。
具体的には、シミュレータを用いた実験を通して、オペレータの心拍数や呼吸の状態などの生体データを取得し、システム利用時の認知負荷や精神的ストレスなどの心身の状態を評価しています。ここで用いるシミュレータの多くは、自分でゼロからつくり上げたものです。心理や感情は繊細なもので、小さな要因であってもノイズになってしまうため、人に関するデータを正確に取得するのは難しいところ。だからこそ、綿密に実験を計画し、適切に成果が得られた時はやりがいを感じます。時には予想と反する結果が出ることもありますが、そこには新たな発見があり、次の成功の糧にすることができます。
人間工学の面白いところは、システム側だけでなく人間側の視点も踏まえたアプローチでよりよいモノを生み出せる点です。数学に関心のあった私は、大学の学部生時代に人間工学と出合い、理系でも人の心理や感性を評価し研究できる分野があることに惹かれて現在の道へ進みました。
今後はIT化や自動化がますます進んでいくことが予想されますが、人間の役割が完全になくなることはないでしょう。人が自身の役割を適切に果たすためには、システムと人間、そして人と人が良好な共存関係を築き、1つのチームとなるような支援が必要になってきます。そうした考えから近年は、特にチームワークが重要になる医療従事者のパフォーマンス向上をめざした研究に力を入れています。
研究者として重要なのは「夢物語を具体化できること」
現在の担当科目は「プログラミング演習」「経営工学演習」「経営工学実験実習」などです。経営工学は人間工学などを包括する学問なので、基礎から丁寧に伝えるようにしています。「プログラミング演習」は1年生向けの科目で、初心者でも理解できるように一からプログラムの書き方を教えています。私のように実験のシミュレータを作成する場合や、機械学習などを用いる場合には、プログラミングスキルが大いに役立ちます。
学生時代には自由な時間がたくさんあるので、臆せずさまざまなことに挑戦してほしいです。私自身、大学で熱中したサークル活動、そして研究室に入ってからの共同研究や現場見学がとてもいい経験になりました。ユーザー視点だけで研究開発をして生まれるのはいい製品もしくはサービス1つだけですが、作り手としてさまざまな視点を持っていれば、その技術や開発プロセスは汎用性のあるものに変わります。そのため、日常のあらゆることに興味を持ち自分との接点を見つけられることは、人間工学の研究をしていく上で重要な鍵となります。どんな物事も「自分には関係ない」と遠ざけずに興味を持ち、視野を広げていってもらえたらと思います。学生時代に研究室で出会った恩師の先生に言われて今も印象に残っているのが、「研究者として重要なスキルは、夢物語を具体化できることだ」という言葉です。誰しも「こういうモノがあったらいいな」と想像した経験が少なからずあるのではないでしょうか。しかし、その想像を実際に実現するのは簡単なことではありません。そこをどう具体化するかを考え実現に近づけていくスキルは、今後さらに重要なものになっていくと考えています。
経営システム工学研究室
人と地球に優しい経営システムの最適化
情報通信技術の発展に伴うグローバル化によって、社会のシステムは大規模・複雑化しています。さらに、企業など組織を取り巻く環境の不確実性が増加することにより、個人や社会の価値観も多様化しています。私たちの研究室では、これからの新しい時代に求められる問題解決法(ソリューション)にフォーカスして、生物の進化や情報処理のメカニズムに基づいた柔らかい計算や、機械学習(人工知能)に基づいたデータ分析や予測、およびシステム最適化の研究を行っています。 そのほかにも、企業や他大学の研究室、外部の研究機関と連携し、共同研究を実施しています。モノづくりの現場だけに限らず、観光・医療・健康・運輸といったサービス産業分野の問題解決にも積極的に取り組んでいます。
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