Ishii Nobuaki

石井 信明 教授

所属
工学部
経営工学科
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専門分野

社会システム工学、安全システム、プロセスシステム

キーワード

Profile

生年/1959年生
出身地/神奈川県横浜市
血液型/A型
家族構成/妻、子供3人
子供の頃の夢/中小企業の経営
尊敬する人/両親
愛読書/学生にも紹介している本は『20歳のときに知っておきたかったこと』(ティナ・シーリグ著、高遠裕子訳)
趣味/ドライブ、海外ドラマ鑑賞(サスペンス、推理)、ガーデニング
休日の過ごし方/散歩、買い物
好きな映画/「天使のくれた時間」
好きな音楽/中島みゆき
好きな著名人/小林秀雄
好きな食べ物/自家製餃子

じっくりと読み、書き、聴き、議論することで 「考える力」を身につけてほしいと思います。

個別受注のモノづくりを効率的に進めるための研究

経営工学は、モノづくりをはじめとして、さまざまなところに潜む無駄を発見し、新たな仕組みを作ることで生産性を上げることを学ぶ学問領域です。その結果、人々の活動の機会が広がり、豊かな社会を築く一助となることを主眼に置いています。このような考え方はモノづくりの現場を中心に発展し、現在はサービスや情報システム、金融など、多くの分野に応用されています。
同じモノづくりでも、建物や人工衛星、大規模プラントなどは大量生産ではなく、受注のたびに設計を行う個別受注生産です。私は大学卒業後、21年間エンジニアリング会社でプラントの個別受注生産に携わってきました。そこでこの分野に興味を持ち、"一品生産のモノづくりを効率的に進める管理技術"をテーマに研究を続けています。
世の中が成熟するにつれ、一般の消費社会でも個別生産が注目されています。モノがあふれている社会では、消費者は大量生産品では満足できません。同じものを大量につくっているだけでは、消費者一人ひとりへの細かな対応ができず、すぐに飽きられてしまいます。このような背景から、個別受注生産における経営工学技術の需要は、より高まっていくだろうと考えています。

さまざまな分野で利用できる経営工学的手法

経営工学はモノづくりだけでなく、他の分野にも応用されています。例えばある重工メーカーでは、タービンをつくるだけでなく、その稼動データを収集し、数学を駆使して解析・監視することで事故・故障の予知を検知する、あるいは、顧客に最適な部品交換時期を提案することで、タービンの稼働率向上につなげるサービスを行っています。また農業でも、過去の販売実績から利益を出すために最適な出荷時期を分析するなど、経営工学の手法はさまざまな分野で利用することができるのです。
経営工学には数学が深く関わります。例えば、限られた原料をAとBの商品にどのように振り分ければより多くの利益が出るか、といったことを考える「最適化」という分野では線形代数を利用します。また製品の抜き取り検査などを行う「品質管理」という分野では確率統計を使います。進路を考えている皆さんの中で、数学を使って社会をより善くしたいと考えている人には、経営工学は学ぶ価値のある学問領域だと思います。

変化する社会で活躍するために必要な「考える力」

2016年の春に神奈川大学に着任し、現在は「プログラミング演習」と「経営工学演習 I・II」を担当しています。前者は、諸問題の解決に経営工学の方法を活用するために必要な、プログラミングの技法を学修する講義です。あわせて、コンピュータでプログラムが動作する仕組みの理解を深めることも目標とします。後者は「情報と数理を活用した人と社会の課題解決」をテーマに、社会の新たな仕組みの創造とその維持・管理、そして、要求を実現するための管理技術について、基礎的なスキルの習得から実践的に学修します。
皆さんは大学卒業後、約50年もの長い間、社会で活躍することになります。大学で学んだ専門知識はすぐに陳腐化し、おそらく長くは持たないでしょう。皆さんが大学で学修すべきことは、社会の変化に対応するための力であり、それは「考える力」だと思います。「考える力」を身につけるには、まず、本でも新聞でも分からない言葉を調べながら、一行一行「じっくり読む」ことです。次に、自分の思いや意見が他人に伝わるかを考えながら「じっくり書く」ことです。また、ときに疑問を持ちながら他人の話を「じっくり聴く」ことです。そして、「しっかり議論する」こと。これらを実践しながら大学の4年間で「考える力」を身につけてほしいと思っています。

情報数理システム研究室

情報と数理を活用し人と社会の持続的発展に寄与するための諸問題を研究

私たちの社会は、現状に疑問を抱き、その結果生じる新たな問題・機会・要求に取り組むサイクルを常に回すことによって発展しています。当研究室では、このサイクルを上手に回すために、日頃の人間と社会の活動が生み出す問題・機会・要求を情報と数理を用いて解決するためのさまざまな方法を研究しています。それはすなわち、現状と理想を表現し要求を明らかにするための分析とモデリングの方法、現状を計測するための業績評価方法、仕組みを上手に活用するための研究などになります。 また、新たな仕組みを創造する際に、限られた資源、資金、時間といった制約がありますが、そのなかで最大限の効果を発揮するためのプロジェクトマネジメント技術の研究も行っています。

Photos

  • 私自身もモットーとし、学生にもその大切さを説いている「考える力」。この"THINK"という文字が刻まれた置物は、勤めていた会社の元上司が退職するときにいただきました。いつも机に置いています

  • 入社してすぐの頃、研修留学でアメリカのインディアナ州に1年間滞在しました。これはそのときに乗っていた車のナンバープレート。16万㎞走った中古車で、購入した値段より1年間に支払った修理代の方が高かった

  • 人間・社会の活動と新たな仕組み創造のサイクル

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

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