Inoue Kazuhito

井上 和仁 教授

2023年度所属
化学生命学部
生命機能学科
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専門分野

植物生理・生化学、微生物学

キーワード

Profile

出身地/東京都 
血液型/B型
子供の頃の夢/昆虫・動物の写真家または科学者(博物学者)
尊敬する人/ダーウィン
趣味/自分の子供の成長記録をビデオで撮ること
休日の過ごし方/子供と一緒にサイクリング
好きな映画/「スタートレック」
好きな国/アメリカ

光合成細菌シアノバクテリアを改良して、 未来のエネルギー資源「水素」を大量生産する!

シアノバクテリアを遺伝子工学的に改良する

この地球上における私たちの生活は、光合成でつくられる酸素や有機物によって支えられています。光合成というと植物を思い浮かべると思いますが、実はシアノバクテリアという植物の葉緑体の祖先が27億年前に始めたと考えられています。私の研究室では、シアノバクテリアに代表される光合成細菌を材料として、光合成システムの進化について研究を行っています。

具体的には、藻類の一種であるシアノバクテリアを使って、光エネルギーを水素に変える研究をしています。シアノバクテリアは、植物と同様に光合成によって、光エネルギーから糖などの有機物を生成し、副産物として酸素を放出します。そこで、私たちは光合成システムの研究成果をベースに、シアノバクテリアを遺伝子工学的に改良して、水素を大量につくり出すようにしようと研究しています。

水素は化石燃料に代わるエネルギー資源として注目されています。そこで私たちが進めているのは、将来的に海洋上に大規模なバイオリアクター(生物反応容器)を設置し、シアノバクテリアを使った大規模な水素生産を実現しようという提案です。実用化に向けて、超えなければいけないハードルは多いですが、神大内にプロジェクト研究所第1号となる「光合成水素生産研究所」を立ち上げ、研究に力を入れてきました。

化学+生命科学+情報科学の知識を身につけてほしい

私はもともと大学の教育学部で生物学を専攻し、大学院では生物物理学の研究に従事しました。「光合成」という研究テーマに出合ったのは、大学院時代です。その後、1989年に、助手として神奈川大学理学部応用生物科学科(当時)の立ち上げに参画しました。化学・生物学の知識を基盤に、テクノロジーの要素を加え、産業界に貢献する人材を育成するという当時のコンセプトは、2023年に誕生する化学生命学部につながるものと考えています。

若手研究者時代の思い出として忘れられないのは、1993年から1994年にかけて、在外研究員として、インディアナ大学に留学したことです。アメリカの自由な研究環境は非常に刺激的で、ここで私の研究人生は大きく変わりました。光合成細菌という研究テーマと出合ったのもインディアナ大学の研究室でした。たった1年の留学でしたが、当時出会った研究仲間のことは忘れられません。ぜひ学生の皆さんにも在学中に留学や海外研修を経験して、大きく視野を広げる機会を持ってほしいと思います。

化学生命学部では、「生化学」や「植物生理学」の授業を担当します。「生化学」では、生物の代謝について詳しく紹介します。生命を維持するためにヒトの体内では、どのような化学反応が起こっているのか明らかにしていきます。「植物生理学」の対象は植物です。生化学を土台に植物の光合成のメカニズムを詳しく学んでいきます。いずれも化学や生物学の知見を工学的に活用するための基礎的な知識を身につける授業です。

これから社会に出る学生の皆さんには、ぜひ化学、生命科学に加え、情報科学の知識を身につけてほしいと思っています。私が取り組んでいるシアノバクテリアの水素産生能力を高める研究でも有機化学、無機化学に加え、物理化学やデータ解析の知識が必要になります。大学時代に幅広い知識を身につけて、大学院や企業でさらに経験を積み、人類の持続的な発展に貢献できる人材になってほしいと思います。

[分子生物学分野]井上 和仁 研究室

光合成微生物による大規模な水素生産を目指す

私たちの生活は、光合成で作られる酸素や有機物に支えられています。光合成というと植物を思い浮かべますが、実は、シアノバクテリアという植物の葉緑体の祖先が27億年前に始めたと考えられています。当研究室ではシアノバクテリアや光合成細菌を材料として光合成システムの進化について研究を行っています。また、シアノバクテリアや光合成細菌は光合成によって、化石燃料に代わるエネルギー資源として注目されている水素も生産します。光合成微生物を利用したバイオエネルギー生産の研究も行っています。

Photos

  • 父親の影響で興味を持った趣味のひとつがカメラ。子供の頃は生物写真家になるのが夢だった。

  • 光合成の進化に関するアメリカとの共同研究論文がScience誌に掲載され、その表紙を飾った。光合成の起源を知るために、地球上に生き残っている光合成をする細菌の遺伝子などを調べ、系統樹を書き、どういう光合成生物の起源が古いかを調べてまとめたもので、現在の研究の基礎となっている。

  • シアノバクテリア

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

光合成微生物を利用した水素生産光合成細菌を利用した生活排水の再利用を進め、プロジェクト研究所「光合成水素生産研究所」を立ち上げて研究に力を入れています。

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