Kouta Ibe

伊部 公太 特別助教

所属
化学生命学部
生命機能学科
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専門分野

有機合成化学、薬系化学、創薬科学

キーワード

Profile

出身地/神奈川県横浜市
子供の頃の夢/漫画家
尊敬する人/今までお世話になった人たち
愛読書/『蒼天航路』
趣味/運動(ジョギング、水泳、自転車)
好きな食べもの/甘いもの(チョコレートやあんこ類)

新しい分子構造のビタミンDを開発し、医薬品に応用するための可能性を探る。

私たちの体の骨形成や免疫調節に欠かせない“ビタミンD”に着目

皆さんは“ビタミン”と聞くと、サプリメントや野菜ジュースの類いを思い浮かべるのではないでしょうか。私は、数あるビタミンの中でも“ビタミンD”に関わる研究に携わっています。ビタミンDは人間に欠かせないホルモンの一種で、人体の骨形成や免疫調整に関わり、さまざまな病気の治療に使える可能性を秘めています。ビタミンDは魚類やきのこ類に含まれるだけでなく、日光を浴びることで体内のコレステロールがビタミンDに変換されることも知られています。紫外線対策やコロナ禍での在宅時間の増加によってビタミンD不足の人が増えている、という話を聞いたことがあるかもしれません。私がこの研究に携わることになったのは、大学4年生の頃、現在所属している研究室でテーマを与えていただいたことがきっかけでした。

ビタミンDは、がん治療薬など様々な治療薬への応用が期待されていますが、今だにその生理作用を活かしきれていません。研究室では、新しいビタミンDの分子構造を設計して、有機合成により分子を作り出し、ビタミンD専用のタンパク質を用いる活性評価により治療薬としての可能性を探っています。新しい分子を作り出すことは失敗が多いですが、たまにうまくいった時は達成感が大きく病みつきになります。現在の研究は、創薬研究の中では基礎研究の領域なので、将来的に医薬品としての実用化に動き出せるまでの成果を出して行きたいと思っています。

小さなことでもいいので成功体験を積み重ねてほしい

学生時代は、些細なことでもいいので成功体験を積み重ねておくと良いと思います。フルマラソン完走、アルバイトで褒められた、部活でレギュラーになったなど、どんなことでもいいです。そうした小さな成功体験の積み重ねが、うまくいかないことがあった時に「またがんばろう」と思える起爆剤になってくれるはずです。

私は本学卒業後、企業や研究機関で研究開発に携わった経験がありますが、全ての期間が順調だった訳ではありません。思うようにいかず気持ちが沈むこともありました。そんな時期に過去の小さな成功体験や積み重ねが、もう少し頑張ってみようとさせてくれたのは事実です。現在学生の皆さんも、うまくいくことばかりではないと思います(もちろん全てが順調に進む時期もあります)。そんな時に、何でも良いので小さな成功体験や長く継続してきたことが自分にあれば、もう少し頑張ろうという気にさせてくれると思います。

有機反応デザイン研究室

新しい反応(道具)を開発して未知の分子を作り出す

有機化合物を合成し、暮らしに役立つ化学物質を作り出す研究をしています。新しい触媒や反応剤を開発することで、新しい合成手法(道具)を手に入れることができます。それらを使った新たなアプローチでこれまでにない分子を作り出します。医薬品や農薬、太陽電池や半導体素子など幅広い分野に役立てるのが目的です。 医薬には薬学部,農薬は農学部のイメージがありますが、合成医農薬の分野では工学部・理学部の研究も大きな部分を担っており、電子デバイスに搭載されている部品の材料や製造は化学技術の集大成といえるものです。私は世界中の誰とも重複しないテーマに取り組むことをモットーとしており、何か面白いことを思いついたらすぐに試してみるという姿勢で研究を続けています。

Photos

  • 体を動かすことが好きなので、日頃から運動するようにしています。通勤は自転車。帰宅前に自宅近くにあるジムのプールで泳ぎます。休日は時間があればジョギングもします。いつかトライアスロン出場をめざすなんてことがあるかもしれません

  • 子供の頃の夢が漫画家で、昔は自分でストーリーを考えて漫画を描いていました。ただ、自分の漫画のセンスの無さに気付いてからは、好きな漫画のイラストなんかを描くことが多くなりました。化学構造式を書くことが絵を描いているみたいで親しみやすかったことも有機化学を専攻したきっかけです

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