Hiraoka Takaharu

平岡 隆晴 准教授

所属
工学部
電気電子情報工学科
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専門分野

電子デバイス、電子機器

キーワード

Profile

生年/1972年
血液型/O型
出身地/東京都府中市
家族構成/妻、娘
趣味/車中泊の旅、鉄道(模型)、街並み見物
子供の頃の夢/何でも修理できる人
尊敬する人/廉頗(刎頸の交わりの人、自分の過ちを素直に認めて謝ることができる人は尊敬に値します)
愛読書/宮城谷昌光氏の歴史小説全般
休日の過ごし方/子供と遊ぶ、古本屋めぐり、家庭菜園
好きな音楽/エンヤ
好きなTV番組/「世界の車窓から」
好きな食べ物/やきとり、飯寿司、水餃子
好きな国/トルコ、ドイツ

大学の授業は、必要な単位を取るためだけでなく、 “知ることの愉しさ”を味わうことのできるものです。

「電磁波」のふるまいや特性を明らかにする研究

私たちの身の回りにある冷蔵庫やテレビなどの家電製品や、携帯電話などの情報通信機器には「電磁波」が使用されています。つまり、電磁波と私たちの暮らしには密接な関わりがあるわけですが、近年、特に携帯電話の普及によって、電磁波が及ぼす人体への影響が取り沙汰されるようになりました。このような不安を生む原因として、高周波の電磁波を正確に計算することが難しい点や、「電界」や「磁界」が目に見えないため、どのようなものか分からないといった点が挙げられます。そこで、高周波回路を取り扱う理論を整備することによって特性計算を容易にしたり、また、コンピュータ上でシミュレーションすることで、目に見えない電磁波のふるまいや特性を明らかにする研究を行っています。
担当講義の「電気磁気学」は、電子の静的・動的なふるまいによって生じる電気的・磁気的な現象を扱う学問で、電気電子工学を学ぶ学生にとって修得必須の基礎科目です。教科書には重要な式が並び、理解するべきことが次々に出てくるため、ひとつでも消化不良だったりすると、次の関門で立ち往生してしまいます。しかし、この基礎科目で挫折してしまうと、より高度な専門科目を修得するのは容易ではありません。理解へのいちばんの近道は、分かるまで内容を繰り返し学習し、数多く例題や問題をこなすこと。つまり、自分で理解できるまで“とことんやること”です。一見まわり道にも思えますが、実はこれが最短ルートであり、授業では、学生がゴールを見失わないよう、現在の立ち位置や関係性を繰り返し何度も説明し、全体を把握できるように心がけています。

より便利で快適かつ安全な暮らしのために

小・中学校の頃は地理や社会が好きで、どちらかと言えば理科や数学は苦手でした。ただ、父がよく家電製品の修理をしていたため、それを見ていうるうちに少しずつ電気回路に興味を持ち、高校時代には理系の勉強が好きになっていました。高校卒業後、本学の工学部・電気工学科(現 電子情報フロンティア学科)で学び、「高周波回路」を扱う研究室に入りました。卒業研究で実験用回路を作り、測定結果をもとに試行錯誤しているうち、この分野への興味がさらに深まり、大学院に進んで研究を続け、現在に至ります。
将来的な目標は、最近注目されている「ワイヤレス給電」の、さらなる発展に尽力することです。たとえば電気自動車は、駐車場に止めておくだけで充電できたり、もっと言えば、道路を走りながら給電できれば、私たちは今より手軽に電気自動車を利用することができるはずです。このように、前述した研究の成果を使って、より便利で快適かつ安全な暮らしに役立つシステムを作ることが、私たち研究者の目指すところです。

新しい知識を基に、自分の頭で考える力を養おう

大学進学時、本学科を目指す学生の皆さんは、電気や電子に何かしらの興味を持っていると思いますが、この分野は学びの範囲が広く、早くから自分のやりたいことを見つけるのは難しいかもしれません。本学科では、1年次に各専門の先生が行う授業を受けることができるので、ここで興味の対象を見つけてください。
そして大学では、“知ることの愉しさ“を味わってほしいと思います。学生の中には、卒業のためだけに単位を取得しようとしたり、この授業は将来の仕事や就職ですぐに役立つのか?といったことを必要以上に気にする人がいますが、それは実にもったいないことです。今まで知らなかった知識を得て、それに基づいて自分の頭で考える力を養うことは、これからの人生のあらゆる場面で必ず役に立つはずです。人生でいちばん面白く、そしていつまでも飽きがこないことは、“知ることの愉しさ“ではないでしょうか。また、本学は国際色豊かな横浜にある総合大学であり、全国から学生が集まってきます。授業以外でもいろいろな人の話を聞いたり、経験を積むことで、自分がいかに知らなかったかを思い知ったり、心から愉しいと思えることに出会えるかもしれません。

波動電子工学研究室

超広帯域・超高速高周波回路の開発に向けた研究に取り組む

私たちの研究室では、マイクロ波・光、さらに今まで未開拓の周波数領域であるテラヘルツ波(THz)を用いた高周波領域での無線通信と光通信用回路を研究しています。特に、車の自動運転や、ワイヤレスロボットなどの次世代無線通信を実現するための超広帯域(UWB)・超高速高周波回路の開発に向けて、FDTD法などの計算機シミュレーションソフト開発および実際の回路作製と、その評価に関する研究をハードとソフトの両面から進めています。 また、超広帯域・超高速受動回路の実現に向けて、UWBフィルタの合成理論の確立、チップ間光インタコネクション技術、人工的フォトニック結晶デバイスのTHzへの応用、外部への電磁波の放射や漏れなど人間環境の新たな問題の解明に取り組んでいます。

Photos

  • 高校生の頃、よく家電の修理をしていた父の影響もあって回路設計に興味を持ち、購入した『鉄道模型のエレクトロニクス工作』(日本放送出版協会)。自分で回路を作れるということを知り、電気工学に進むきっかけとなった思い出の一冊

  • 街並みや家のたたずまいを見るのが好きで購入した『ヨーロッパの家1・2』(講談社)。イギリスやアイルランド、北欧の伝統的な家々が、美しい写真で紹介されている。その国の文化や歴史、気候風土によって、それぞれ特徴があるところが興味深い

  • 蛾の目(モスアイ)を模倣した電磁波を完全に閉じ込められるミリ波・テラヘルツ帯フォトニック共振器

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

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