Nakamura Akira

中村 聡 准教授

所属
工学部
電気電子情報工学科
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専門分野

通信・ネットワーク工学

キーワード

Profile

出身地/山梨県
家族構成/妻
子供の頃の夢/科学者
尊敬する人/家族
愛読書/Newton
趣味/サッカー、スノーボード、コーヒー
休日の過ごし方/散歩、映画鑑賞
好きな映画/ジブリ作品
好きな食べ物/焼肉(お肉全般)
好きな国/アメリカ、ニュージーランド

通信ネットワークの研究を通じて、次世代地上デジタル放送の 標準化の瞬間に立ち会えることに幸せを感じます。

スマホが使えるのは「当たり前」のことではなく、さまざまなネットワーク技術によって構築されているから

皆さんにとってスマートフォンは身近な存在ですから、「4G」という言葉を耳にしたことがあると思います。私の研究テーマは通信・ネットワーク工学で、4Gや5Gなどのモバイル通信に使用される「OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing: 直交周波数分割多重)変調」という通信方式についてです。どうすれば通信速度が速くなるか、皆さんがより快適に使えるようなるかといった研究をしています。
この技術は4Kや8Kなどの次世代地上デジタル放送にも使用されていて、これを検討する国のプロジェクトに参加する機会もいただきました。大学での研究の多くは基礎研究ですから、必ずしも実用化に結びつくとは限りませんし、実用化されるまでに何十年もかかることがほとんどです。けれども、次世代地上デジタル放送は数年後には標準化され、本格的な運用が開始される見通しですから、そういう瞬間に研究者として関われていることに幸せを感じています。
私は電気電子系の学科に通いましたが、その頃車に興味を持っていたことから入った研究室が、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)の研究をしていたのです。そこで学ぶうちに、車そのものより通信の面白さに興味を引かれていました。4GにしてもWi-Fiにしても、それまで自分も使えることが「当たり前」だと思って使っていましたが、勉強してみると使えているのは「当たり前ではない」とわかってくるのです。そしてもっと通信のことを知りたいと思うようになりました。

Googleフォームとスマホを活用して、通信を身近に感じる授業を展開

授業は通信網工学を担当しています。通信網は目に見えにくいものですが、重要なのは情報を相手に正確に届けることです。また4Gや5Gと一言で言いますが、さまざまな技術から構築されているのです。生活の中でよく聞く、通信やネットワークのキーワードをより身近に感じられて、少しでも通信に興味をもってもらえるような講義を目指します。
私は教育工学の研究もしているので、学生の理解度を確認するために、10分の演習問題を講義の最後に行っています。Googleフォームを活用したもので、パワーポイントにQRコードを表示して、スマートフォンやタブレットで学生にアクセスして選択問題に解答してもらうのですが、アンケートを取り入れることで理解度の変化などの分析も行います。
学生に理解してもらうためにはどうしたらよいか、よりわかりやすい授業のために私自身も成長していく必要を感じています。そのためにもこういった時代に沿った授業運営を考えているのです。

ネット社会で便利になりすぎている今、自分で考える力を身につけよう

大学生活の4年間で「考える力」を身につけてください。昔でしたら、あることを効率よくやるにはどうしたらよいか、調べたり考えたりして自分なりの答えを導き出していきました。けれども、今の世の中、ネットを検索するだけで何かしらの情報を得られるので、自分で考えなくても、あたかも答えがわかったような錯覚に陥ってしまいがちです。ですから、あえて考える機会を増やすことが大切です。自分の頭で考えることで、論理的思考や定量的な評価など、理解に必要なスキルが身がつくのです。自分で考えられなければ、イノベーションを起こすこともできません。「考える」ことを意識すると、さまざまな物事に対して自分の意見をきちんと持てるようになります。
また、時間が自由に使える学生時代にしかできない、いろいろな経験をしてください。私は学生時代に国際会議や旅行で積極的に海外に行ったことが大変プラスになっていると思います。アメリカのラスベガスで行われた国際会議で初めて発表をしたときは、英語がうまく話せずにとても緊張しましたが、外国の人とコミュニケーションを取って、その文化を肌で感じたことで、海外に行くことの面白さを知りましたし、合間に寄ったグランドキャニオンでは日本では絶対に見られない景色に感動しました。さまざまな経験には、そこでしか得られないものが必ずあるはずです。

情報通信工学研究室

高速通信の実現に向けて

スマートフォンやタブレット端末の普及、さらにはIoT機器の増加により通信は現代社会には欠かせないものとなっています。スマートフォンなどの性能向上およびインターネットへの接続端末の増加により情報量が爆発的に増えており、さらなる高速かつ大容量な通信が必要とされ、移動体通信では5Gの商用サービスが開始されています。私たちの研究室では高速通信を実現するためのコア技術について研究を行っています。また、高速な通信だけでなく工場における機械制御や自動運転技術などにおいて要求される高信頼な通信についても研究を行っています。このように様々な用途にあった通信方式の確立を目指しています。

Photos

  • スターバックスコーヒーの世界各地のご当地タンブラー。学会などで海外に行ったときに購入したり、学生がお土産に買ってきてくれたりで、50個以上も集まりました

  • 『わかりやすいOFDM技術』(伊丹誠著/オーム社)。恩師が書いた本で、学生時代からの愛用書。高価な専門書が多い中で、この本は2500円(税別)とお手頃価格だったのもうれしいところ。今でもときどき読み返しています

  • コンピュータシミュレーションにおける特性評価

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

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