Nagumo Natsuhiko

南雲 夏彦 助手

所属
情報学部
計算機科学科
関連リンク
専門分野

ゲーム理論、最適化問題

キーワード

Profile

生年/1960年
出身地/東京都港区
趣味/囲碁、コントラクトブリッジ、オセロ、バックギャモン等のテーブルゲーム一般
子供の頃の夢/ゲームの達人
愛読書/『JCBL Bulletin』(日本コントラクトブリッジ連盟の会報)
休日の過ごし方/各種ゲーム会に参加する
好きな著名人/松田道弘、安田均(ゲーム関係の著書多数)
好きな食べ物/蟹、海老

顔と同じように脳の中身も人それぞれ。自分の個性を知って、それを活かす道を探そう。

不完全情報ゲームへのアプローチ手法を研究中

テーブルゲームのなかには、チェスやリバーシ(オセロ)などのように局面が明確で、その「手」が偶然性に左右されない完全情報確定ゲームと、麻雀やコントラクトブリッジのように局面が不明確な不完全情報ゲームや、バックギャモンのようにゲームの行方が偶然性に左右される不確定ゲームなどがあります。
チェスやオセロなどの完全情報確定ゲームに対するプログラミング的なアプローチは、現在までに基本的な手法はほぼ確立されています。多くの到達可能な局面を認識し、その局面の優劣度を数値化して、より有利な局面に強制的に導くためにはどのようなルートを取ったらよいか探すという手法です。たとえばリバーシは全部で60手なのですが、最初の25手と最後の25手のパターンは完全にデータ化されてしまっているので、コンピュータ対戦をした場合、中盤のほんの10手ほどを巧く打ったプレイヤーが勝てる状況です。
これに対して不完全情報ゲームや不確定ゲームでは汎用的に有効だと知られているアプローチは存在せず、ケースバイケースと言うしかない状況です。たとえばバックギャモンでは、プレイヤーがさいころを振ってゲームを進めます。そのため序盤の定石のデータベースというようなものが作れません。私は、こういった不完全情報ゲームに於いてどのようなプログラミング的アプローチをすればよいのか、ということを研究しています。

ボードゲームの面白さは、いわば宝探しのようなもの

私は子供の頃からゲームが好きで、囲碁や将棋は幼稚園時代からやっていました。小学生の頃にオセロが登場し、さらに当時はダイヤモンドゲームなどでもよく遊んだものです。一方、ドラクエやFFといったロールプレイングゲームは、プログラムが全てを知っていると思うとつまらなく感じてしまうので、あまり好きではありませんでした。こうしたゲームは、いわば最初から犯人が決まっている推理小説を読むようなもの。それに対してオセロや囲碁のようなボードゲームは、結末を誰も知らないわけです。何が埋まっているかわからないけれど、宝探しに行くようなわくわく感が楽しいのです。
ちなみに私は暗記が苦手だったので、英語や社会といった科目は苦手で、知識がなくても考え方や応用力――たとえば補助線の引き方など、そういう思いつきで証明ができてしまう幾何学が得意でした。少ない知識をいかに応用するかで結果が出る。そんな知識よりもアイデアで問題を解いて行く感覚が面白かったのでしょう。ゲームもそれと同じで、囲碁やオセロのようにルールはシンプルで簡単に覚えられるけれど、奥が深いものが好きです。

自分の「個性」を活かせることを見つけよう

人間の顔が一人ひとり違うように、人間の脳の中身も人それぞれです。国語が得意な人もいれば英語が得意な人もいるし数学が得意な人もいます。また数学が得意といっても、そのなかには計算が速くて正確なタイプの人もいれば、論理的な思考の組み立てが得意なタイプの人もいます。さらに直観力が優れていて幾何学の補助線を引くのが得意なタイプの人もいるでしょう。
ですから他人と比べて、自分は何が得意なのかという「個性」を知ること。私はまずそれを、大学で皆さんにやっていただきたいと思っています。その個性がわかれば、それを活かせる職種や仕事がわかってきます。苦手分野で苦労しながら仕事をするよりも、得意分野の才能を活かして仕事をした方が楽で楽しく充実した人生を送れることは確かだからです。自分しかできないことを発見して、それを武器に仕事ができたら素晴らしい人生を送れるのではないでしょうか。

Photos

  • 『バックギャモン・ブック』(日本バックギャモン協会編)は1980年に初版が発行された本格的なバックギャモンの教科書。一方『オセロの打ち方』(日本オセロ連盟刊)は、1974年に初版発行のオセロの生みの親である長谷川五郎氏によるオセロの入門書。どちらもエポックメイキングなガイドブックである。

  • コントラクトブリッジの大会であるNEC杯の出場記念バッグ。代表として外国選手と対戦した。

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について

Teacher's News

南雲 夏彦先生の関連ニュース

Recommend

他の先生もチェック!