Koike Kento

古池 謙人 助教

所属
工学部
電気電子情報工学科
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専門分野

知能情報学、知的学習支援システム(ITS)、認知科学、知識工学、学習分析、問題解決

キーワード

Profile

出身地/岡山県赤磐市
子供の頃の夢/プログラマー
尊敬する人/恩師の先生方
愛読書/『Make Time』(Jake Knapp & John Zeratsky)、『How to Write a Lot』(Paul Silvia)
趣味/アニメ・漫画・映画、音楽、e-sports観戦、キャンプ、写真、ゲーム、革細工、自宅サーバー構築など、広く浅く
休日の過ごし方/家族とお出かけ、ゲーム、お酒
好きな音楽/EDM、ケルト、ジャズ、J-POP、Hip-Hopなど幅広く
好きなTV番組/『無職転生』
好きな映画/『レディ・プレイヤー1』『ヒックとドラゴン』
好きな著名人/olofmeister(元プロFPS(Counter-Strike)プレイヤー)
好きな食べ物/ウイスキーやビール、日本酒に合うつまみ全般

学ぶ人の「頭のなかで何が起きているか」を解き明かし、それを支える道具をつくりたい。

人工知能を活用し、問題解決の複利をデザインする

私が研究しているのは、人工知能を活用した知的支援学習システムです。先生がいれば、勉強していて行き詰まった時に声をかけたりしてもらえますよね。でも、システムを使った学習ではそうはいきません。そこで、学習している人の状態を見て適切な支援ができるシステムをつくろうというのが、知的支援学習システムのコンセプトです。

そのために必要になるのが、人工知能の技術です。ヒトが学習中に考えていることがわからないと、ヒトを支援することはできません。人工知能を活用して、ただ知識を記憶するのではなく、問題を解くための考え方から身につくようなシステムをつくりたいと思っています。二次方程式の解き方を覚えるだけでなく、その式を活用してさまざまな問題を解くことができるようになるイメージです。

それを私は「問題解決の複利をデザインする」と言っています。ヒトが何かを学び、問題を解けるようになっていくプロセスは、お金の複利のように、少しずつ積み上がっていくものです。そうして雪だるま式に複利が積み上がっていく過程、つまりヒトが賢くなっていく過程を、心理学・認知科学の知見を使ってモデル化し、人工知能と組み合わせて、一人ひとりに合った学びを設計するのです。

その際に大切にしているのは、「なぜ間違いが起きるのか」という問いです。同じような数学の問題でも、数値が異なるとわからなくなる人がいるのはなぜなのか。そういった「わからない」「うまくいかない」をなくすことを主軸に研究を進めています。

こうした研究を行う背景には、自分が学校での勉強を苦手としていたことがあるかもしれません。いわゆる詰め込み型の学習を、なんのためにやるのかわからないまま取り組むことにずっと疑問を感じていました。それよりも、あらゆる問題に対して柔軟に考え、解決する力を育みたい。その思いが研究テーマにつながっている気がします。

学ぶ人の「頭のなかで何が起きているか」を解き明かし、それを支える道具をつくる——心理学と情報工学が交わる場所で、人の学びと成長を、科学と工学の両面からデザインしていきたいと思っています。

大切なのは、自ら問いを立て、考え、手を動かすこと

授業においても、考え方から身につけてほしいと思っています。「アルゴリズムとデータ構造」という授業では、コンピュータが問題を解くための「考え方の型」を学びます。一つひとつのアルゴリズムを暗記するのではなく、なぜその方法がうまくいくのか、どんな場面で別の方法のほうが適切になるのか——そういう判断の軸を、自分の言葉で説明できるようになることをめざします。一度身につけた「型」は、授業で扱っていない新しい問題にも応用が利きます。そこまで到達することが、この授業のゴールです。

「プログラミング言語」の授業では、実際にコードを書きながら、言語が持つ構造や仕組みへの理解を深めていきます。

共通して意識しているのは、「つくって確かめる」「考えを言葉にする」の往復です。頭のなかだけでわかったつもりになるのではなく、手を動かし、説明してみて、初めて自分のものになる。そういった感覚を授業のなかで体験してほしいと思っています。

そして、学生の皆さんには、与えられた問題を解くだけでなく、自ら問いを立てる力を身につけてほしいですね。流行りの生成AIを利用するにしても、こちらからプロンプトを入力する必要があるわけで、自分の中に問いがないと始まりません。問いを立てる力は、これからの社会でますます重要になり、どんな分野に進んでも求められるでしょう。

問題解決知能研究室(PSI Lab)

問題解決の複利を、デザインする

問題解決知能研究室(PSI Lab)では、「人が問題を解けるようになっていく仕組み」を科学し、それを支えるAI・情報システムを工学する研究を行っています。ヒトの認知に関する理論をコンピュータが扱える形にし、AIと組み合わせることで、一人ひとりの学び方に寄り添う学習支援システムをつくります。「なぜ人は学べるのか」という問いと、「どうすれば学びをよくできるのか」という問いを、人工知能という道具を使いながら同じテーブルで料理できるのが、この研究室の面白さです。いわゆる「お勉強」ではなく、本質的になにかを学び活かすこと・考えることが好きな人、歓迎します。

Photos

  • 打鍵感や配列、使い勝手にこだわって、これまで何台ものキーボードを使い分けてきました。キーボードは単なる入力装置ではなく、思考のリズムそのものをつくってくれる道具。研究や執筆の時間の質を、地味に、でも確実に底上げしてくれる存在です

  • 万年筆は研究ノートや手紙、日々の思考の整理に使っています。革細工は学生時代からの趣味で、このノートの表紙も自分で作って愛用しています。「書く道具」と「それを包む道具」を自分好みに仕立てる……ささやかですが、毎日の作業に愛着を持たせてくれる相棒たちです

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