Morita Hikaru
森田 光 教授
Profile
出身地/東京
趣味/ドラマ鑑賞、スキー
子供の頃の夢/研究者
愛読書/創作についてヒントを与えてくれる書、ガルシア=マルケス著『物語の作り方』
休日の過ごし方/DVD・ビデオなどでドラマ鑑賞
好きな映画/「第三の男」「ガタカ」、他多数
好きな音楽/Kelly ClarksonのBreakaway
好きなTV番組/ドラマ(アメリカものはStar Trek、最近の日本のテレビドラマでは毎クール1、2本好きなものがあります)
好きな食べ物/とんかつ(健康のため滅多に食べません)
(←写真)本学着任時に贈られた、実父が描いた墨画「孟宗竹の息吹」の前で
人や社会を守る、 暗号を研究するのが仕事です。
情報セキュリティの重要性
NTTに就職して出会った、情報セキュリティの分野の研究を現在も手掛けています。NTT時代に、私が最も貢献したといえるのは暗号の部分といえるでしょうか。ある部署から暗号に関する特別なチップが欲しいと依頼されたのが始まりでした。日本でセキュリティ研究が始まって間もない1986年頃のことです。当時、暗号がどこに一番使われていたかというと、携帯電話。固定電話と違い線で繋がれていないため、たとえばAさん所有の携帯電話は当然、たった一台だけのはずで、確実にAさんのものと特定する必要があります。さらに、他人の電話料金請求などをさせないためにも、暗号が必要です。携帯電話は、必ずセンター(基地局)を通して通話相手に接続されますから、センターが受信した時点で、Aさんの携帯電話が特定され使用できる仕組みになっています。携帯電話の数だけ、暗号が活躍しているわけですね。
研究範囲はまだまだ広がる
私の研究室では、いろいろな応用面で安全性を守るのに、根拠のある解答を与える情報システムを研究課題としています。現代はネットワーク基盤がインターネットとなり、無線LANを介して通信するのが当たり前の時代。ですから、情報が漏れることを前提に安全なシステムを設計するのは当然であり、このセキュリティは重要な研究分野となっています。
主な応用分野は、情報秘匿、相手認証、電子的な証拠を与えることです。情報秘匿は個人情報などの重要な情報を第三者に漏らさずに伝え得る方法や、情報を安全に貯蔵する方法を考えること。相手認証は銀行のキャッシュカードなどのシステムや、携帯電話や無線LANの機器確認のシステムなどの確認方法をより強固にする研究をすること。また、電子的な証拠を与えることにおいては、デジタル署名のように、電子ファイルに印鑑証明付文書のような意味を持たせるものから、電子オークションや電子マネーなどのシステム応用を含みます。
創造的な思考を作る
社会では個々に与えられた課題を創造的に解く必要があります。だからこそ、大学時代には重要な基礎知識をしっかり身につけ、問題を解ける力をつけてもらいたい。また、私の授業は、自分の考えを伝える表現力、コミュニケーション力を身につける場としても活用してほしいですね。
情報セキュリティ研究室
情報に対する脅威を減らすための情報セキュリティを研究
世界中がインターネットでつながる今日、ネットを介した脅威が増しています。ウイルス感染などが契機になり、ネット経由でプログラムによる自動化とAI技術による高度化で実力を増した見知らぬ第三者から攻撃を受けることが当たり前になっています。 私たちの研究室では、暗号など脅威に対抗できる要素技術をベースに新提案技術を構築し、情報システムにいかに適用し安全を守るかという課題に取り組んでいます。また、攻撃手段にもなりうるAIなどの新技術のインパクトや、社会構造の変化やニーズを見極め、脅威にどう対抗していくのかを考え、研究のフィールドを広げています。
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地域課題
SDGs・地域課題について