Kikuda Wakako

菊田 和佳子 教授

所属
外国語学部
スペイン語学科
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専門分野

スペイン語学、スペイン語史

キーワード

Profile

血液型/O型
出身地/静岡県三島市
子どもの頃の夢/動物園の飼育係
趣味/南欧風陶器の絵付け
愛読書/ミヒャエル・エンデ『モモ』
好きな映画/ライフ・イズ・ビューティフル
好きなTV番組/志村どうぶつ園
好きな食べ物/コーヒー

語学を学ぶことは、楽しくコミュニケーションするだけでなく 寛容さを身につけ、他者への理解を深めることでもあります。

言語の学習を通じて学べること

スペイン語学習の楽しみは、スペイン語を覚え、楽しく会話することだけではありません。スペイン語が話せるようになる、きちんとした文法が使える、正しい発音ができるようになるといったことももちろん大切ですが、スペイン語の醍醐味は、言語を通じて、スペイン語が話されている多くの国々の歴史や文化、社会などを知り、また、それによって、多様な考え方や習慣の違いに触れることにあります。外国語学習の魅力のひとつは、こうした「違い」を体験することだと言えるでしょう。
文法的な面を見ただけでも、日本語とスペイン語ではまったく逆の発想をすることがあるのに驚きます。例えば、「好き」ということを表現するとき、日本語では「私は○○が好き」という形になりますが、スペイン語では対象になる物や人の方が主語になって「○○が人に気に入られる」という言い方をします。また、スペインの人が朝起きたときに、現在完了形を使って「今夜はよく寝た!」と言うことがありますが、日本人は一般的に「昨夜はよく寝た!」といいます。同じ時間帯を示しているのに、表現の方は言語によって「今夜」に相当する形を使ったり、「昨夜」という形を使ったりするわけです。特に発想の違いが際立つ文のつくりが授業で出てくるときには、「私たちが知っている世界は限られていて、実は物事の考え方や時間の捉え方、空間の切り方などは言語によってみんな違うんだよ」ということを伝えるように心がけています。

相対的に物事を見る力は他者を、ひいては自己を知ること

住んでいる地域やその国の言葉、習慣などによって、私たちは知らず知らずのうちにいろいろなことを刷り込まれています。日が沈む時間やポストの色・・・。単なる思い込みとルールで決まっているだけのことを、画一的に当たり前のことだと思っていますよね。スペイン語の学習に限ったことではありませんが、言葉のしくみの違いを知ることによって、物事に対する捉え方や考え方、アプローチの仕方が違う人がいるということに気づくことができます。自分たちが当たり前に思っていることは実は当たり前なのではなく、世の中にはいろいろな考え方が存在しているということを知れば、あらゆることに対して寛容になれると思います。人間はみんなそれぞれ違うものですが、ベースとしてそれが分かっていれば、相手にやさしくなれますし、別の角度から物事を見たりすることができるようになります。学生さんたちには外国語の学習を通じてその点も知ってもらえればと思っています。
そういう意味では、言語を学ぶことによって、より広い視野で相対的に物事を捉える力や、いろいろな角度から物事を見直す力が自然と身につくと言えると思います。他者との違いを知ることは、実は自己を知ることであって、自分自身の問題や自分の国の問題について再発見するいい機会なのです。

Photos

  • ここ2~3年かけて執筆に関わった辞書。テキストや辞書の編纂といった仕事も手がけている

  • 最近習いはじめた南欧風絵付け。初心者なのでまだお手本を見ての作業だが、塗っている色と実際に焼きあがった後の色がまったく異なり、作業中には結果が分からないのがとてもおもしろい

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