Chibana Megumi

知花 愛実 准教授

所属
経営学部
経営一般教育
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専門分野

政治学、人文地理学、地域研究

キーワード

Profile

出身地/故郷は沖縄。ハワイが第二の故郷
子供の頃の夢/「ユンボー」になること
尊敬する人/家族、お世話になった先生方
愛読書/たくさんありすぎます
趣味/自然に触れること
休日の過ごし方/のんびり、散歩、海遊び、山遊び、旅行

昔から抱いていた、故郷沖縄に関する素朴な疑問。 その答えを「知りたい」ために研究をしています。

「ウチナーンチュは先住民か?」という疑問の答えを探す

私は、「Indigenous Politics(先住の人びとに関わる政治)」という、政治学の中では特殊な領域を専門としています。沖縄で生まれ育った私は、「なぜ私たちは“ウチナーンチュ(沖縄の人)”と呼ぶのか?」「同じ日本人なのに、なぜ“沖縄の人”“本土の人”と区別するのか?」といった素朴な疑問を抱き、「エスニシティ」や「アイデンティティ」といったことに関心を持っていました。沖縄の短大卒業後にハワイ大学に留学し、ハワイのエスニック・グループについて学んだり、ネイティブ・ハワイアン(ハワイ先住民)の人たちと交流したりする中で、「私が抱いていた疑問は、彼らが抱えているさまざまな問題と近いものではないか」と思い始めました。このことが専門分野を選択したきっかけです。
現在、世界には5000以上の先住民族が存在するといわれていますが、近代国家の形成において、先住民族が受け継いできた伝統や文化は、失われつつありました。けれども近年、先住民が直面する文化的、歴史的、法的、社会的な不公平を見直すことが提唱され、「彼らの価値観を生かした政治の在り方や、多文化の共生の在り方がどうあるべきか」といった議論がグローバルに展開されています。私はこれを沖縄に当てはめ、地域創生や脱軍事化、言語文化復興等の解決手段として、どのように使われてきたかを研究しています。簡単にいえば、「ウチナーンチュは日本人か?」「ウチナーンチュは先住民族か?」「誰がどのようにそれを決めることができるのか?」という疑問の答えを見つけようとする研究です。学生の頃から試験勉強などは苦手で、研究もただ「知りたい」という好奇心に導かれるまま続けてきました。知りたいことをとことん調べ考えていく作業は楽しく、また、「知れば知るほど新しい疑問に気づく」のも、研究の面白さだと思います。

いろいろなことに興味を持ち、まずは「やってみる」

担当科目は「日本文化論」と「国際地域論」などの英語講義で、いずれも留学生や留学に興味のある受講生の多い授業です。「日本文化論」では、日本の映画を観て分析しながら、さまざまな日本文化について考察します。「国際地域論」では、例えばアメリカとメキシコの間の移民問題に絡めて「なぜ世界は国境で区切られているのか?」といった問いについて考え、英語で表現する取り組みを行っています。語学力もさることながら、容易には答えの出ない事柄について、学生にはインターネットなどに頼らず自分の頭で考える力や、その考えを人に伝える力も育んでほしいと考えています。
そのためにも大学時代には、いろいろなことをまずは「やってみる」ことが大事だと思います。私も短大時代には、学生活動、アルバイト、ボランティアなど何にでも挑戦し、卒業後は念願だった海外留学も経験しました。ハワイのカウアイ島という田舎の小さな島で、知り合いも他の留学生もいない環境でしたが、入学の手続きからビザの申請、家探しなど、できることはすべて自分で行いました。人に恵まれ、助けられたことにも感謝していますが、業者や大学に頼らず自分でやってみたことで、大きく成長することができました。その結果、ハワイでは世界各国から来た人たちと出会い、さまざまな考え方や生き方を学ぶことができました。何にでも興味を持ち、自主的に動いてみたことで得た経験が、人間的な豊かさを教えてくれたと思っています。

知花愛実ゼミナール

(国際)地域の社会課題を考えるプロジェクト

あなたが今日食べたものは何ですか。その食材はどこから来ていますか。食料自給率やフードロス、農業の担い手不足など、「食と農」を取り巻く課題は日本だけの問題だと思っていませんか。なぜそれらについて考えることが大切なのでしょうか。知花ゼミでは社会課題を考える探求型学習を行います。現在のテーマは「食と農」です。みなさんが日頃何気なく手にしているモノや今の日本で起きている問題が、国際社会で起きている事象とどう関連しているのか、ゼミ活動を通して現代社会が抱える課題やそのスケールと多様性を学び、当たり前と思っていた世界の見方や事象に新たな問いを立て、掘り下げていく取り組みをします。

Photos

  • ハワイ大学のPhDディプロマ。ハワイ語で書かれた学位記は、ハワイ大学の卒業生のみに与えられるもので、私にとっては大変貴重なものです。ハワイ語復興運動の賜物でもあります

  • 大学院生時代、さまざまな国や地域から集まる留学生の友人たちとコーヒークラブを結成し、毎朝ベトナムコーヒーを共にしていました。研究と仕事などでストレスフルな毎日でしたが、朝から笑い合える友人がいる環境に感謝していました。「コミュニティ」の原点を学んだ気がします

SDGsの取組み

地域課題

SDGs・地域課題について