お知らせ
2025.05.20
鎌倉青少年会館で経営学部道用ゼミの学生と鎌倉市との共同の取組みがスタート
鎌倉市と本学経営学部道用ゼミが共同で取り組むプロジェクト「FABライフ@COCORUかまくら」が5月10日(土)にスタートしました。
「日常の困りごと」や「あったらいいな」を3DプリンターやIoTなどの”FAB”を通じて解決することを目的に、鎌倉市民と神奈川大学生がディスカッションや発表を行うプロジェクト「今よりちょっといい暮らし、学生と考えるFABライフ」を、2023年度から2年連続で鎌倉市と本学が共同で実施してきました。2025年度は、そのフィールドを鎌倉青少年会館内にある中高生の居場所「COCORUかまくら」に移して実施しています。
鎌倉青少年会館には、学童保育、中高生の居場所、デイサービスという3つの機能が併設されており、多世代が集う施設です。それぞれの機能に関わる方が集まり、困りごとを共有しあうことで新たな対話を生むと同時に、身近な問題をともに協力しあいながら解決する機運を高めることを目的として、本学と鎌倉市が連携して取り組むことになりました。
※この取組みは自身や地域の課題を解決できる持続可能なまちづくり、「FAB City」を推進している鎌倉市と2021年9月に包括連携協定を締結した本学との共同の取組みとして実施するものです。
当日は会場に中高生、学童保育スタッフ、デイサービス利用者、スタッフそして道用ゼミの学生、合計40名が集まり、和やかな雰囲気の中、会をスタートしました。
まず初めに道用教授からデジタルファブリケーションとは何か、事例を用いながら説明すると同時に、この2年間で鎌倉市民との対話により創出されたアイデア、プロトタイプについても共有されました。その後グループに分かれディスカッションが始まります。
テーブルに並べられた3Dプリンターやレーザー加工機などのデジタル工作機器で作られたアイテムにも触れながら、デジタルファブリケーションでできることについて互いに理解を深めながら、大学生のファシリテートにより普段の生活における困りごとを共有し合いました。
「バスや徒歩、自転車での生活が多い鎌倉。レイングッズがもっと機能的になれば。」「小学生が複数人で遊ぶときに奇数人だと困ることがある」「お風呂のお湯を流してほしくないのに流されてしまった」「子どもたちの周囲に対する警戒心が強くなったことはよいことだが、交流が減ったように思う」「食事をこぼしてしまったり、お風呂ですべってしまったり生活に不便が出てきた」
など、それぞれの視点で生活の仕方や困りごとを共有しあうことで、どの世代においても共通して感じていること、過去自分もそうだったと共感するようなこと、現代における若い世代だからこそ感じていることなど、新たな発見が沢山ありました。
共有した事柄を皆で付箋や模造紙に記していきながら、どうしたらそれが解決できるかを一緒に考えていきます。
最後に、グループごとに話し合ったことを発表しました。発表は大学生だけでなく、参加した皆で協力しながら行いました。
参加した方からは「同じ建物にいるのになかなか接点を持つ機会はなかったがこのように交流ができてとてもよかった」「3DプリンターなどFABでできることが沢山あることがわかり、より身近に感じることができた」「こども向けのゲームを作ったり、生活の中での困りごとを自分で改善してみたい」などの感想をいただき、道用ゼミの学生としては、ディスカッションのファシリテートを通して、傾聴、インタビューそして、デジタルファブリケーションを通じた問題の解決を実践する貴重な場となりました。
今後は今回のディスカッションで話し合ったことをもとに、道用ゼミの学生が解決に繋がるアイデアを検討し、デジタル工作機器を駆使してプロトタイプを制作し、10月に皆で再度集まりその制作物を共有する予定です。