2024.10.21

神奈川県警察本部薬物銃器対策課の佐藤裕也警部による講演会が開催されました

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警察官実務特修Ⅲでは、神奈川県警察本部薬物銃器対策課の佐藤裕也警部から、違法薬物事犯についての講演がありました。
違法薬物の身体に与える有害性として、幻覚、幻聴、精神疾患の誘発、記憶力の低下につながり、依存性が高いこと、さらに凶悪な犯罪につながっていることなど具体的な事例を挙げて説明されました。

近年、特に大麻事犯が若年層に広がっていることが全国的な問題となっており、その背景には「大麻は有害ではない」といった情報が流されていること。けれども、大麻の有害性は否定できず、その乱用は心身に悪影響を及ぼすだけでなく、大麻の乱用をきっかけに、覚せい剤、麻薬、ヘロインといった薬物に手を出して、それらへの依存におちいる可能性があること。なお、今年12月からは、大麻取締法が改正され、大麻の所持・栽培・輸入に加えて「使用」も違法行為になること。さらに、違法薬物の取引との関連で、昨今社会問題にもなっている「匿名・流動型犯罪」、すなわち、高額な報酬を受け取る代わりに特殊詐欺や強盗事件といった犯罪行為を代行する「闇バイト」が、違法薬物事犯でも横行していることを学びました。

学生からは、「薬物がインターネットで簡単に買えることに驚いた。現代の若者は違法薬物が容易にできる環境であるからこそ、『しない意思』を持つことが大事であると思った。」「薬物を使用していなくても、大麻を家族や友人が使用していたら巻き沿いを受けたり、周りに迷惑をかけて大切なものを失ってから気づいたなどの事例から、自分だけ気をつけるのではなく、周囲の人にも危険なものだと周知していくことが大切だと感じた。」、「大麻はアメリカでは合法の州もあることを知っていたが、なぜ、日本はこんなに大麻に対して厳しいか疑問に思っていた。しかし、講義を聴き、大麻がゲートウェイドラッグとして言われるように、大麻だけでは済まなくなくなり、死に至る薬物もやってしまうということを考えると、規制をすることは正しいのではないかと考えた。」、「闇バイトの話が印象に残った。薬物事犯もそうだが闇バイトにも引き込まれ、犯罪に加担しないように気をつけなければならないと改めて感じた。」などの感想が寄せられました。