学科の特徴と目標

法律学科は、法的な知識の修得と応用を通じて広く法的な思考能力と正義感覚を備え、また、社会の基本構造と政治機能の認識を深めて、健全な常識と柔軟な思考力を身に付けた自主的・自律的な社会人(市民)の育成を目的とします。法律学科には、「法律職」「ビジネス法」「現代社会」という3コースがあり、自分の興味や目標に合わせて選択し、効率的に専門的知識が修得できるシステムになっています。

カリキュラム

法律学科のカリキュラムは、社会に対する興味・関心を喚起しつつ、次いで、法体系全体の基本となっている憲法・民法・刑法を基礎から丹念に学修し、そこから、特別法ないし特殊な領域の法へと学修の対象を広げていくことができるように、構成されています。

1年次 リーガルマインドへの道はまずは基本から

まずは、憲・民・刑!

1・2年次は、共通教養科目を中心に学びますが、法律学科にとって基本となる法律科目である憲法や民法、刑法も学びます。憲法は中学や高校の授業で聞いたことのある話からスタートしますし、「民事法入門」は、民法の全体像をおおまかに押さえることができるようにわかりやすく教えますので、初めて勉強する人にはうってつけですし、「民法基礎A・B・C」では内容が高度になりすぎないように調整をします。刑法は難しい科目といわれますが、本学では、他大学よりも時間をかけて教えます。

本格的な学修の前に

1年次にとくに大事なのは、「大学での学修に慣れること」です。とくに、法学部では、本を読む・文章を書く・みんなで議論するということが重視されます。なので、まずは少人数制のクラスで、先生のアドバイスを受けながら、大学での勉強のしかたを確立していきましょう。前学期の「FYS(First Year Seminar)」と後学期の「法学部基礎演習Ⅰ」はその最良の機会となるでしょう。

海外留学を実現するために

海外留学を考えている人には、「Global Perspective Program (GPP)&法学政治学英語特講」がおすすめです。演習科目「法学部基礎演習I・II」「GPP特修」と推奨する専門科目により、留学先でも役立つ知識や感覚を身につけ、「法学政治学英語特講I~V」で語学力の集中的な強化を図ります。GPPでは、交換留学のためのアドバイスなど、海外で学びたい学生のためのサポートも提供します。詳しくは、「GPP&法学政治学英語特講」のページをご覧ください。

2年次 将来どんな自分になりたいの?

選べる3つのコース

法律学科では、2年次から「法律職コース」、「ビジネス法コース」、「現代社会コース」の3つのうちから選びます。法律職コースは法科大学院への進学のほか、法律の知識を活用しながら仕事をする職業(公務員や警察官を含む)を進路に考えている人向け、ビジネス法コースは文字どおり、卒業後はビジネスの世界で法律の知識を活用しながら仕事をしたい人向け、そして、現代社会コースは、現代社会の諸問題に対して法に何ができるのかを考えたい人向けに、カリキュラムが組まれています。

ゼミナールが始まります!

法学部に入学したからにはぜひとも履修してほしいのが、「法学部ゼミナールⅠ・Ⅱ・Ⅲ」です。ゼミナールは、学生が勉強をしているうちに関心をもったことについて本や論文を読んで調べ、分かったことを報告したり、みんなで議論をしたりするところです。そのことにかけて大学の先生は「プロ中のプロ」なわけですから、大学の先生と一緒にそれらのことができる機会をのがしてしまうのは、あまりに惜しいといわなければなりません。2年次の前学期の「法学部基礎演習 Ⅱ」は「ゼミナールのお試し版」のようなものなので、こちらも履修してみましょう。

公務員を目指す人に

公務員になるためには、公務員試験にパスしなければなりません。大学での勉強をしながら公務員試験対策もするのはたいへんですが、2つを両立できるように、法学部では「公務員養成プログラム」という、正規のカリキュラムとは別の、試験対策講座が2年次から始まります。詳しくは、公務員養成プログラムのページで。

3年次 学べば学ぶほど、法って奥深い!

先端、または応用

神奈川大学法学部のもう1つのアピールポイントは、先端・応用科目の充実です。基本的な法律科目は引き続き3年次にも履修しますが、これと並行して、例えば、「税法」や「知的財産法」といった、複雑な仕組みの法律科目も履修します。社会に出たときに確実に直面するのに、仕組みを理解するのが難しい。そんな問題にも、法学部での学修が役に立つことでしょう。

Project Based Learning (問題解決型学修)

大学で学んだことは得てして抽象的で、「小難しい」と感じるものですが、それを何かの行動を起こすことと結びつけてみると、意外と分かりやすかったりします。とくに、法学部で学ぶのは社会のことですから、人々の実践が出発点になっていることは多いはずです。要するに、「こんなときどうするの?」という問題に、講義で学んだ知識を使って「答えを出してみる」というのが、神大法学部が提供する「PBL科目」です。科目によっては大学の先生と実務経験者が共同で講義をしますから、ゼミナールとは違ったアプローチによる学修の機会だといえるでしょう。

4年次 リーガルマインドを持った社会人へ

4年間の学びを通して、リーガルマインドをもち、格段に成熟したまなざしで社会を見つめることができているはずです。

法律学科の教員紹介、
研究室紹介はこちら

法律学科の特徴

Feature 1

リーガルマインドを自分のものに

リーガルマインドとは、法律を通して目の前にある問題の本質を分析し、考察するチカラ。単なる法的知識にとどまらない、「モノの見方」「問題発見・解決力」「正義感」を養います。

Feature 2

興味や目標に合わせて選べる3コース制

2年次からは、興味や目標に沿って効率的に学修できるよう「法律職」「ビジネス法」「現代社会」の3コース制へ。より専門的な学びの中で、時代が投げかけるさまざまな課題に取り組みます。

Feature 3

PBL科目による知識と実践の生きた融合

2021年度に実施のカリキュラムでは、実務家教員・研究者教員が協働し、講義で学んだ知識を用いて実務上の問題を解決する「問題解決型学修(PBL)科目」を設けています。

Feature 4

法律の知識ゼロでも安心のカリキュラム

「憲法・民法・刑法」を初歩から学べるので、法律学初心者でも大丈夫。基礎から応用へ段階的に進んでいける授業を通し、「法の体系」「法的な考え方」を無理なく修得できます。
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3つのコース

法律職コース
法科大学院への進学をめざす学生や、国家・地方公務員を進路に志望する学生が対象。
憲法・民法・刑法を押さえながら、法律専門家となる基礎力を身につけます。
ビジネス法コース
民間企業への就職を希望する学生に必要な法的素養を培うコース。
民法・会社法を中心に、商法・経済法・労働法など、ビジネスと関わりの深い法を重点的に学修します。
現代社会コース
福祉・環境・消費者問題・国際人権など広く現代的なテーマに関心を持つ学生が対象。
興味や関心に合わせて選びやすいよう専攻科目を体系的に配置しています。

取得可能な資格・免許状

所定の科目の単位を修得することで卒業と同時に(または実務経験を経て)資格などが得られる。
  • 教員免許状(高校一種公民・中学一種社会)
  • 社会教育主事・社会教育士 ※
  • 学芸員
  • 日本語教員
所定の科目の単位修得または学科の卒業によって受験資格が得られる(実務経験が必要とされる場合があります)。
  • 税理士
  • 社会保険労務士
在学中の学修により資格試験に向けた準備ができるなど、学科との結びつきが強い資格。
  • 司法試験(裁判官・検察官・弁護士)
  • 司法書士
  • 不動産鑑定士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士
  • 公認会計士
  • 弁理士
  • 中小企業診断士
  • 本学社会教育課程の修了者は「社会教育士(養成課程)」と称することができます。