2025.05.08

スペイン語学科主催の講演会『カミーノ・デ・サンティアゴ(聖ヤコブ巡礼路)』が開催されました

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4月18日の午後に、米田吉盛記念ホールでスペイン語学科主催の講演会が行われました。本講演に先立ち、本学科教員が「聖ヤコブ巡礼とはどういうものか」について、ごく簡単に説明しました。その後、80年代スペインの文化運動「モビーダ・マドリレーニャ」を牽引したことでも名高いホセ・トーノ・マルティネス氏が登壇しました。聖ヤコブ巡礼とは単なるキリスト教の宗教運動ではなく、新石器時代の巨石信仰や太陽信仰、ケルト文化、ギリシア・ローマ文明といったキリスト教以前の膨大な伝統と経験を内に秘めている点を、具体例を示しながら紹介されました。この巡礼という行為は決して過去のものではなく、むしろ閉塞状態にある現代にこそ意義のある行いである点を強調しつつ、ユーラシア大陸の対極に位置する四国巡礼との類似性についても、比較宗教学的な観点から鋭く指摘されました。本講演会にはスペイン語学科の学生のみならず、本学教員、そして一般聴講者も多数来場され、終了後も講演内容に強い関心を持った学生が講演者に直接質問する場面もみられました。