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2020.03.09

歴史民俗資料学研究科の伊良波賢弥さんが国立劇場おきなわ「第1回新作組踊・戯曲大賞」において大賞を受賞しました

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歴史民俗資料学研究科 歴史民俗資料学専攻 博士前期課程1年の伊良波賢弥さんが、公益財団法人 国立劇場おきなわ運営財団の「第1回新作組踊・戯曲大賞」の大賞を受賞しました。同大賞は、沖縄の伝統芸能の保存振興を図るため、今年度より創設された「組踊」の戯曲作品の公募事業です。「組踊」とは琉球音楽にのせて演じる沖縄独特の演劇のことで、琉球王国時代には宮廷芸能として、中国皇帝の使者に対し演じられていました。

伊良波さんの受賞作品「塩売(マシュウヰ)」は、首里の士族たちが伝えてきた古典組踊の様式を踏まえ、さらに能・狂言にも着想を得て創作されました。作品中のセリフはすべて琉球語(首里言葉や石垣島方言)で、楽曲も沖縄の伝統音楽を使用しています。
同作品は「沖縄各地の民俗芸能や八重山諸島の古典民謡を織り交ぜながら、非常に独創的であり、なおかつストーリーのドラマ性も高く、物語のなかの悲劇が良い形で作用することから挑戦的であり細かい配慮ができている作品」と高く評価され、大賞に選出されました。

受賞にあたり伊良波さんは、「学部生の頃よりフィールドワークで各地をまわり、年中行事や民俗芸能を見学してまいりましたが、その経験をいかすことができました。大賞をいただけるとは思っていなかったのでとても嬉しいです。私は沖縄の旧士族が伝えた儀礼や芸能について研究しているので、今後もフィールドワークを続けながら、旧士族の生活や思想について学んでいきたいと思います。」とコメントされました。

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