お知らせ

2018.09.11

神奈川大学ロボットプロジェクトが「第8回ROBO-剣(アーム部門)」で準優勝しました

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2018年9月2日(日)に神奈川県立青少年センターで開催された一般社団法人二足歩行ロボット協会主催「第8回ROBO-剣(アーム部門)」において、本学ロボットプロジェクトの野中祐太郎さん(工学部機械工学科2年)の「ku剣」が準優勝しました。この大会はロボット剣道の大会であり、神奈川県立青少年センターで行われた「青少年のためのロボフェスタ2018」の中での開催であったため観客も多く、幅広い年代の方にロボットの動きを間近で見てもらうことができました。

今回の第8回ROBO-剣では初めて二足歩行部門が設けられ、ロボットアーム部門、二足歩行部門それぞれ7チームが参加し、「ku剣」はロボットアーム部門のトーナメントで2回連続勝利して決勝戦に進み、決勝戦では惜しくも敗れましたが準優勝が確定しました。
ROBO-剣とは2つのロボットアームによる対戦をトーナメント形式で行う大会です。相手の赤、青、黄にそれぞれ色分けされた面、胴、小手に竹刀を打ち込むことで1本取ることができ、2本先取で勝利となります。技を決める際には面なら「面」、胴なら「胴」とスピーカーで再生、もしくは操作者が発声しなければならず、同じ技を連続して行う場合には3秒待たなければなりません。このことにより、闇雲に攻撃をしても技は決まりにくくなっています。また、遠隔操縦による出場は初出場から2回に限られておりそれ以降は自律制御によるロボットで出場しなければなりません。今回は全チーム自律制御でした。

「ku剣」はカメラによる画像処理を使っています。前回までは一般的なウェブカメラを2台使い、相手の面、胴、小手の立体的な位置を求めていましたが、今回からはデプスカメラと呼ばれる「深み」情報の入った画像を取得できるカメラを使用したため、パソコン側で2つの画像から相手の3次元座標を予測する負担が減り、1つの画像から直接奥行き方向の座標を取得することができました。

相手の面、胴、小手の3次元座標を検出してしまえば、あとはその場所に竹刀が打ち込まれるような各関節の角度を計算すれば技を決めることができます。しかし実際には画像処理やロボットアームのフレームによる誤差があり、簡単には思った通りの場所に技が決まりません。このため、画像処理とフレームの精度が勝利への鍵となります。

野中さんは、「今回の大会ではデプスカメラを使用した画像処理が今までよりも高い精度を出すことができ、準優勝に繋がったと考えています。これからは相手の動きの学習や予測にも挑戦し、優勝を目指したいです」と今後への意気込みを語ってくれました。