特集
特集◎過去・現在・未来――『神奈川大学評論』から見る未来
ベルリンの壁崩壊の2年前に創刊された『神奈川大学評論』は、35年間、世紀をまたぎ、さまざまな社会問題、紛争、自然災害、環境破壊などをテーマとしてきた。大学という場所から諸問題を捉え、学内外の研究者に論じてもらうというスタンスをとり、このたび第100号を発行するはこびとなった。
「海を隔てた遠い大陸の人々の「核」を恐れる気持ちが、国家を媒介とせず、すぐにわれわれに伝わってくるような「国際化」社会が、いま確実に育ちつつある。このような開かれた地域社会のなかでのみ、大学は若々しい生命を保ちうる。われわれは大学に遠く近くからよせられてくる声を聞き、意見をまじえかつ学びたい。『神奈川大学評論』は、そのための場ともしたいと思う。(丹羽邦男・広報委員会委員長)」
創刊の言葉の中の文言は、今まさに、私たちの直面する新しい戦争、核の脅威を映し出している。言論の価値が改めて問われている。