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2018.05.14

工学研究科 安藤風馬さんが「公益社団法人電気化学会第85回大会」においてポスター賞を受賞しました

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2018年3月9日(金)から11日(日)の3日間にわたり、東京理科大学で開催された「公益社団法人電気化学会第85回大会」において、工学研究科応用化学専攻 博士後期課程1年の安藤風馬さん(松本太研究室)が「高分解能透過電子顕微鏡を用いた高酸素還元触媒活性を有するPtおよびPtPb/TiO2/カップスタックカーボンナノチューブの触媒表面の状態解析」をテーマに研究発表を行い、ポスター賞を受賞しました。電気化学を主体としたテーマを扱った大会で、学生ポスターセッションにおける最優秀発表者に贈られる賞です。

安藤さんが取り組んでいるのは、燃料電池の研究。現在は主に自動車メーカー等の企業研究で使用されており、充電の必要があるリチウムイオン電池と違い、燃料として水素を入れることで酸素と結合して電力を生み出すことができます。

燃料電池において反応を促進させる触媒は必要不可欠です。しかし、触媒活性をもっている白金(Pt)は高額で、どうしたら価格を抑えられるのかという思いから研究が始まりました。研究を進めるうちに、白金に鉛(PtPb)・酸化チタン(TiO2)・カップスタックカーボンナノチューブの合成をすることで、触媒活性に変化がみられ、ある程度の規則性が生まれることが確認できました。さらに、なぜそうなるのかを追究するため、高分解能透過電子顕微鏡を使用して触媒の表面の解析を行いました。

また、安藤さんは「白金系ナノ粒子/酸化物/積層型カーボンナノチューブの電極触媒特性と耐久性の向上」の研究課題で、日本学術振興会の「日本学術振興会特別研究員DC1」※に採択されました。

安藤さんは、「このたびは、電気化学会のポスター発表において、賞を獲得できたことを大変光栄に思います。自分の研究が電気化学において非常に重要な研究であると自覚するとともに、今後の研究の励みになりました。また、名だたる大学がそろった学会で賞をとることで、後輩達の大きな目標になれたらと思います。また、日本学術振興会特別研究員DC1に採用されたことについても、今まで3年以上続けてきた研究が日本に認められて感慨深い気持ちです。松本先生をはじめ、研究室の皆さんおよび協力してくださった皆さまには本当に感謝しています」と喜びをコメントしてくれました。

 

※「特別研究員」制度
優れた若手研究者に、その研究生活の初期において、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与えることにより、日本の学術研究の将来を担う創造性に富んだ研究者の養成・確保に資することを目的として、大学院博士課程在学者及び大学院博士課程修了者等で、優れた研究能力を有し、大学その他の研究機関で研究に専念することを希望する者を「特別研究員」に採用し、研究奨励金を支給する制度です。

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