お知らせ

2026.06.24

工学部山崎教授の道路交通騒音に関する研究課題が、環境研究総合推進費に採択されました

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神奈川大学工学部 山崎徹教授を研究代表者とする研究課題「道路交通騒音の科学的評価基盤の構築と行政シナリオ支援への展開」が、環境省の競争的研究費「環境研究総合推進費」に採択されました。

本採択は、本学工学部として初の採択であり、約1億円規模の大型研究です。
本研究では、道路交通騒音を科学的に評価する基盤を構築し、騒音規制の見直しや自治体の環境施策など、行政判断を支援することを目指します。


■ポイント

  • 本学工学部として初の環境研究総合推進費採択

  • 約1億円規模の大型研究として、5大学・関係機関が連携(神奈川大学が代表機関)

  • 騒音規制の見直し、自治体の環境施策、責任裁定、調停を科学的に支援

  • EV普及などにより変化する道路交通騒音の評価基盤を構築

  • 国の制度設計や自治体の騒音対策への活用が期待される


■背景と目的

道路交通騒音は、幹線道路の沿道や住宅地などにおいて、暮らしの快適さや健康に関わる身近な環境問題です。自動車単体の騒音規制は進んでいますが、実際の道路では、車種、走行速度、交通量、道路構造、舗装の状態などが重なり、騒音の大きさや広がり方は場所によって異なります。

また、電動車(EV)の普及によりエンジン音が小さくなる一方で、タイヤと路面から発生する音の重要性が高まっています。
こうした変化を踏まえ、本研究では、道路交通騒音の実態を正確に把握し、将来の規制や対策の効果を科学的に予測できる評価基盤を構築することを目的とします。


■研究の内容

本研究では、以下の技術開発を行います。

  • AIを用いた騒音の分離・計測

  • 車種・速度ごとの騒音モデルの構築

  • 広域の騒音分布を可視化する技術の開発


■研究体制

本研究では、以下の3つの技術を連携させて開発します。

ST1:音源モデルの構築技術の開発

車種・速度ごとの音源モデルを構築し、エンジン音とタイヤ路面音を分けて評価します。これにより、電動車や大型車にも対応可能な道路交通騒音の評価を目指します。

担当機関:神奈川大学、名城大学、九州大学

ST2:騒音マップの作成技術の開発

沿道から背後地までの騒音分布を可視化し、短期間で評価可能な騒音マップ作成技術を開発します。これにより、地域ごとの騒音状況を分かりやすく把握できるようにします。

担当機関:東京大学、日本大学

ST3:AIを用いた音源分離技術の開発

AIを用いて、実際の走行音からタイヤ路面騒音などの寄与を分離する技術を開発します。実測データを活用し、評価モデルの精度向上につなげます。

担当機関:神奈川大学、沼津工業高等専門学校

これらを組み合わせ、複数地点での実測と予測を比較しながら、毎年度、評価モデルの精度を高めていきます。



期待される成果・環境政策等への貢献

本研究の成果により、自動車騒音規制の効果や、電動車の普及、交通流の変化、道路対策などが生活環境に与える影響を、分かりやすく評価できるようになります。

これにより、以下のような貢献が期待されます。

  • 国の自動車騒音規制の見直しに向けた科学的根拠の提供

  • 専門委員会等での審議支援

  • 自治体が地域の実情に応じた騒音対策を検討する際の資料として活用

  • 騒音の原因をより明確に示すことによる、責任裁定や調停に資する科学的根拠の提供

住民の暮らしを守りながら、交通や物流を支える現実的な環境政策への貢献を目指します。


■研究体制

山崎 徹 教授 の詳細はこちら

https://www.kanagawa-u.ac.jp/professor/details/details_101559.html

独立行政法人環境再生保全機構(ERCA)と環境研究総合推進費 の詳細はこちら

https://www.erca.go.jp/

令和8年度環境研究総合推進費における新規課題の採択について

https://www.erca.go.jp/erca/pressrelease/pdf/20260317_1.pdf