Kato Hiroki

加藤 宏紀 准教授

所属
外国語学部
中国語学科
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専門分野

現代中国語文法

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Profile

出身地/新潟県
尊敬する人/言行一致の人
子供の頃の夢/教師ではなかったなぁ
趣味/城址巡り、歩くこと
愛読書/『進化しすぎた脳』(池谷裕二著)
休日の過ごし方/たまった仕事の整理(^^;)
好きな音楽/カルミナ・ブラーナ
好きなTV番組/NHK大河ドラマ
好きな食べ物/野菜、果物、魚
好きな国/日本

ふたつの壁を乗り越えて、 中国語習得への道を切り開こう。

外国語の習得は自転車を習得するがごとし

大学受験ラジオ講座を聞いていたとき、漢文の先生が講座の始めと終わりに中国語で挨拶をしていました。それを聞き、中国語の音が持つ美しさに惹かれ勉強を始めたのが中国語との出会いでした。中国語は漢字を用いて表示されるので、漢字に深くなじんだ日本人にとってとても親近感のある言語と言えます。ところが、中国語を学び始めると、目の前にふたつの大きな壁が立ちはだかることに気づきます。そのひとつが音の数の多さです。日本語に比べ子音や母音の数が多いだけでなく、ひとつの音ごとに「声調」という音の高低の変化があるので、その数は2,000を超えます。でも心配はいりません。担当科目である1年生の中国語演習では、ひとつの音ごとに、口の構え、舌の動き、息の出し方、音の変化の特徴を丁寧に説明し、指導します。はじめの段階でこうした発音のトレーニングを理詰めで徹底的に行うことが確固たる基礎作りになるからです。それを繰り返し、繰り返し行っていくことで、もう理屈を考えなくても自然と発せられるようになるのです。まさに自転車に乗れるようになる原理と同じです。この基礎のもと、単語、フレーズ、文としだいに発音の単位が長くなり、1年生の最後には、正確に、文の途中で切らずに発音できるための発音の基礎が培われます。最初は遅めの速度で口慣らしします。慣れてきたら、速度を上げてネイティブの発話の速度に近づけます。どんなに長い文でも、途中で切らず一息で文末まで発音する訓練をします。必要に応じて文末から文頭に向って積み上げながら口慣らしをすることもあります。そして、中国語の文の発話の自然なリズムを習得してもらえるよう毎回の授業で暗誦を行います。
もう一つの壁は、「ピンイン」という中国語式のローマ字を習得することです。「漢字を使う言語を学ぶのになぜ?」と思うかもしれませんが、漢字だけではその発音がわからないからですね。ピンインもやはり繰り返し目にし、読み、書くことが肝要です。私の授業では、なるべく漢字を使わず、ピンインを多用しています。テストの中文和訳では、中国語をピンインのみで表記し、漢字は使いません。それはピンインに触れる機会を増やすためというだけでなく、できるだけ音を意識して学習して欲しいという願いに発しているのです。ですから、すべてローマ字表記した日本語の文を中国語に訳してもらうことさえあります。このようにしてあまり漢字に頼らず、音を意識して学ぶことは、日本人の不得手な聴き取りのレベルアップと大いに関わってくると信じています。
このふたつの難関を突破するには、とにかく反復練習が欠かせません。恐れず、ひるまずチャレンジしてください。
中国語の授業と一口にいっても、そこで学べることは言語だけではありません。その国の歴史だったり、習慣だったり、政治だったり、考え方だったり。そしてそれは同時に自分自身を学ぶことでもあるのです。授業というものはきっかけに過ぎません。「好きこそものの上手なれ」ではありませんが、とにかく、好きなこと、自ら進んで取り組めることを見つけてほしいと思います。

Photos

  • 大学院生のころから使っている中国語の字典

  • 学生時代、中国・蘇州に出かけた際に現地で作った印鑑。提出物のチェック印として活躍中

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