お知らせ

2023.03.30

「コーヒーかすで鉛筆を作ろう!」ファブラボみなとみらいでワークショップを開催〈後編〉

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 私たちが毎日のように飲んでいるコーヒー。コーヒーを淹れるときにどうしてもでてしまうコーヒーかすを、「もったいない」「何かに活用できないかな?」と考えたことはありませんか?日本は世界第4位のコーヒー消費国であり、その量は年間約45万トン(2019年)といわれています。コーヒーかすは豆と同量程度の水分を含むことから、年間に発生するコーヒーかすの量は約90万トンに及ぶと推定されています。私たちは、このコーヒーかすをどのように有効活用することができるでしょうか?

 「ファブラボみなとみらい」にて、横浜の循環経済を促進するプラットフォーム「Circular Yokohama」と連携して開催した、サーキュラーデザインワークショップ「コーヒーかすとろうを使った鉛筆づくりワークショップ」の後編レポートです。

 今回のワークショップを企画から当日運営まで担当した、経営学部に在籍する学生、杉野真央さんと服部真恋さん(どちらもイベント開催当時2年生)の インタビューでイベントを振り返ります。

杉野真央さん「私たちが一人一人当たり前に意識することが、脱炭素社会実現のために大切なこと」

参加者が、身近なものを新しいものに転用することやもったいないを無くそうと感じてくれたら嬉しい
参加者が、身近なものを新しいものに転用することやもったいないを無くそうと感じてくれたら嬉しい

 「身近なものを新しいものに転用する」というアクションや、「もったいないを無くそう」「できるだけ長く大切に使おう」という意識を、私たち一般人が一人一人当たり前に意識することが、脱炭素社会実現のために大切なことだと思います。今回のコーヒーかすで鉛筆を作るというアイディアは、以前、先輩が鉛筆の削りかすから鉛筆を作るプロジェクトを行っており、そこからインスピレーションを得て、企画したものです。今回の例に限らず、様々な例をヒントに、「もしかしたらこれはゴミとして捨てる前にまだ輝けるかもしれない」と思うきっかけにしていただけたらうれしいです。

服部真恋さん「脱炭素を意識したモデルを構築する場合、物流や運用も考慮する必要がある」

写真右の型は、学生が設計し、ファブラボみなとみらいにある3Dプリンターで出力したもの
写真右の型は、学生が設計し、ファブラボみなとみらいにある3Dプリンターで出力したもの

 実は今回のワークショップまでの間に、何度も試作を繰り返しました。最初はうまく固まらなかったり、珈琲らしさのある色にならなかったりと課題が多かったです。実験的に繰り返していくうちに、納得のいく形にする「コツ」を掴むことができました。アイディアだけでなく、実際に試作品を作ってみたからこそ改良すべきポイントが見えてきたのです。試作をするってとても大事だと改めて思いましたし、スピーディに試作を繰り返すために、デジタル工作機器はとても便利な味方だなと思いました。

また、コーヒーかすを集めるのに、みなとみらい周辺のカフェを歩き回りました。実際に動いてみることで「廃棄物を集める」ということも一苦労だということに気づきました。さらに、企業の中で脱炭素を意識したモデルを構築する場合、物流や運用も考慮する必要があるということを改めて実感しました。とても嬉しいことに、この取り組みに共感してくださったお店から5kgのコーヒーかすをいただくことができました。ワークショップで作った鉛筆を、後日お礼にお届けしたいと思っています。

参加者とスタッフで記念撮影!こどもから大人まで幅広い年代の方が参加してくださいました。

※この企画は、3月24日・25日の2日間で開催した「みなとみらいサーキュラー・ウィークエンド」(主催:ヨコハマSDGsデザインセンター、共催:横浜市・一般社団法人横浜みなとみらい21)の連携企画として開催したものです。