お知らせ

2025.06.13

理学研究科修了生 山本 翔太さん(山口研究室)が高分子学会研究奨励賞を受賞

  • LINEでシェア
  • Xでポスト
  • Facebookでシェア

理学研究科博士後期課程修了生の山本 翔太博士(山口研究室(当時)、(現在)国立研究開発法人 物質・材料研究機構 研究員)が、公益社団法人高分子学会から優れた研究業績ならびに学会活動が認められ、2024年度高分子研究奨励賞を受賞しました。本賞は、高分子若手研究者の活発な研究を奨励するとともに、将来、高分子科学の発展のために貢献する人材を育成することを目的として設立されました。

テーマおよび内容

研究テーマ: 機能性高分子の合成とバイオマテリアルへの応用

 

私たちの体を形づくる細胞は、周囲の環境に応じてその働きやふるまいを変化させます。こうした細胞の性質を詳しく理解することは、がん治療や再生医療といった医療分野において欠かせません。そこで本研究では、細胞の機能や運命を自在にコントロールすることを目的に、光に応答する合成高分子や生体由来のタンパク質などの機能性高分子を活用して、バイオ・医療材料(バイオマテリアル)の開発に取り組みました。具体的には、光を当てることで薬剤を放出できるカプセルや、がん細胞だけに作用するようなタンパク質を表面に修飾したナノ粒子抗がん剤、さらには細胞の接着や集団移動を光で制御できる細胞培養ディッシュなどを開発しています。これらの研究成果は、医療応用に向けた新たな技術基盤として、大きな貢献が期待されています。

受賞のコメント

高分子研究奨励賞という素晴らしい賞をいただき、大変光栄に存じます。受賞対象となった研究の一部は、当時所属していた山口和夫教授の研究室で取り組んだ成果を土台としています。本研究に関わってくださった先生方や研究室のメンバーに、心から感謝申し上げます。私は学生時代に、神奈川大学の自由な研究環境や、インターン、国際学会など多くの経験の機会に恵まれ、研究者としてだけでなく、人としても成長することができました。「ちょっと面白そうかも」と思ったことに飛び込んでみた経験が、今の自分につながっていると感じています。学生のみなさんも、興味を持ったことには自分のペースでチャレンジし、自分の可能性をどんどん広げていってください。私自身も、これまでの経験を糧に、これからも日々の積み重ねを大切にしていきたいと思います。

関連リンク