Han Illyoung

韓 一栄 特任准教授

所属
経営学部
経営体育
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専門分野

応用生理学、運動生理学

キーワード

Profile

生年/1973年
出身地/韓国ソウル市
血液型/AB型
家族構成/妻、長女、長男、次女
子供の頃の夢/体育の先生
尊敬する人/両親
愛読書/「イヴの七人の娘たち」(ブライアン・サイクス著)
趣味/アコースティックギター
休日の過ごし方/子供のスポーツ活動の応援
好きな音楽/サザンオールスターズ、尾崎豊
好きなTV番組/スポーツ、ニュース番組
好きな食べ物/焼肉
好きな国/日本

「高齢者が杖に頼らず、自力で歩ける方法はないか?」 こんな素朴な疑問が研究を始めるきっかけでした。

体力の向上とコミュニケーション能力の育成が目標

担当授業の「健康科学」と「生涯スポーツ」では、バスケットボールやバドミントン、トランポリンなどさまざまなスポーツ活動を行っています。実技を通し、学生の皆さんの体力向上やコミュニケーション能力の育成につながるよう指導しています。
近年、日本人の若いスポーツ選手が国内外で活躍し注目されている一方、若い世代の体力低下が問題になっているのは皆さんもご存じの通りです。また、体力(特に行動体力)は20歳くらいをピークに低下する傾向であるといわれています。これらの事象を踏まえると、皆さんが大学時代から体力維持を意識することが大切で、昨今話題の「健康寿命」を延ばす一助にもなります。生涯にわたり生活の質を維持するため、活発な身体活動がいかに大切であるかを知ってもらえるよう、心がけて授業を行っています。
また、スポーツ活動では他者とのコミュニケーションが必要であり、授業においても準備運動、チーム分け、ゲーム進行まで、学生同士が話し合い、役割分担を決めて進めます。この活動を通して、お互いにルールを確認・共有する協調性や、他者を尊重するマナーを身に付け、コミュニケーション能力を育んでほしいと思います。特に「生涯スポーツ」は他学科や他学年の学生と交流できる機会なので、積極的に参加してほしいです。なかなか輪の中に入れない学生もいますが、彼らにも参加を促し、共に学べる環境を作ることも教員の大切な役割と考えて、試行錯誤しながら授業に臨んでいます。

低強度・低頻度の身体活動でも効果が得られます

専門は体育科学で、主に「運動生理学」について研究してきました。大学院時代、杖を持って歩いているお年寄りを見て、高齢者が杖に頼らず自力で歩く方法はないのか? と疑問に思ったことが始まりで、主に「高齢者における下肢筋力が運動機能に及ぼす影響」をテーマにしています。
高齢者に週に1回1時間程度の運動プログラムを半年ほど行ってもらい、開始前と開始後の下肢の筋肉量や歩幅、持久力の変化を計測し、日常生活に身体活動を取り入れることによる効果を考察しました。さらに、高齢者の転倒予防に関して、大腿の筋肉や大腰筋の大きさと歩幅の関連性、左右差の影響を調べたりする中で、高齢者の身体的特性を考えると、低強度・低頻度の身体活動でも運動効果が得られることが分かってきました。また、下肢筋力や大腰筋を鍛えることで転倒予防に効果があり、ひいては日常生活の質を維持することにつながる可能性があることも見えてきました。平均寿命が世界トップクラスの日本では、いかに「健康寿命」を延ばすかが注目されていますが、このような課題にも貢献できるよう研究を続けていきたいと考えています。

留学は自分の国を外から見つめ直す絶好の機会です

私は韓国で生まれ育ち、大学卒業後、大学院に留学するため日本に来ました。指導教官だった先生に、韓国より高齢化が進んでいる日本で専門の研究を続けてはどうか?と勧められたのがきっかけです。すでに韓国の大学院に進学が決まっていたのですが、先生の助言に従い日本で学ぶことで研究を深められると思い、すべてをキャンセルし、熱い思いを抱いて来日しました。最初は日本語がまったくできず、言葉の壁も厚かったですが、文化や考え方の相違も、乗り越えなければならない手ごわい壁でした。ただその経験が自分の国を見つめ直すいい機会になり、それまで見えなかったものも見えるようになったと思います。
グローバル社会では、異文化や国際社会への理解・適応能力を持つ人材が求められますが、神奈川大学には、そのような人材を育てるためのさまざまなプログラムがあり、導いてくれる先生もたくさんいます。皆さんにはそれらを大いに活用し、大学時代に日本を外から見る機会を作ってほしいです。きっと日本のいい面も、変えていきたいと感じる面も見えてくるでしょう。そして、そこで感じたことを自分のため、日本のため、世界のために活かし、活躍できる人になってほしいと思います。

 

韓一栄ゼミナール

韓ゼミナールでは、運動生理学を背景とした身体活動による体の変化(呼吸循環、骨格筋、骨格など)について科学的に検討することを目的としています。普段スポーツ活動を行っていくうえで疑問に思った体の変化などを様々な観点からより科学的に分析・検討します。また、海外合宿を通して海外におけるスポーツ関連施設などにも着目し、幅広い観点からスポーツ科学について学習していきます。

Photos

  • 大学院の博士課程で「身体組成および下肢筋力の左右バランスと歩行速度に関する研究」を論文にまとめました。 人類は7人の女性の子孫だと唱える遺伝学者ブライアン・サイクスの「イヴの七人の娘たち」(ヴィレッジブックス)は愛読書のひとつです

  • 腕にはめて日々の活動量を記録する身体活動計。妻と一緒に始めて、毎日お互いにチェックし合っています

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