Mine Kotaro

嶺 幸太郎 特任助教

所属
工学部
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専門分野

幾何学

キーワード

Profile

出身地/栃木県宇都宮市
血液型/A型
家族構成/一人暮らし
好きな映画/「用心棒」「椿三十郎」
好きな音楽/ブラームス「交響曲1番」
好きなTV番組/NHK大河ドラマ
好きな食べ物/すし
好きな国/日本

もっと数学の面白さや深さを知ってもらいたい。 そんな思いで、楽しく分かりやすい授業を心がけています。

微分積分の技法は、多様な分野に応用できる

1~2 年生を対象に微分積分学を教えています。微分とは曲線の傾きのことを指します。これを局所的な変化量とみなすことで、微分法では物事の変化を捉える手法を学びます。一方で、積分(定積分)とは図形の面積や体積に相当する量のことです。細かく切り分けた図形の面積を足し合わせることで求積したように、積分法では情報の集積や総合の仕方を学びます。一見すると、微分と積分は全く関係のない概念のように思えますが、これらは微分積分学の基本定理を通して関連付けられるのです。歴史的視点で振り返りますと、ニュートンによる力学への導入によって微分積分学が今日の形で確立され、様々な物理法則を方程式を通して説明することが可能になりました。
しかしながら、変化を記述したり情報を集積・総合したりする行為は物理学の専売特許ではありません。これらは人間が行う分析・考察において基本的であり、したがって、微分積分の技法は多様な分野に応用できる可能性を秘めているのです。このように、工学部の学生にとって大切な科目の一つということもあり、授業では、分かりやすい説明を心がけています。また、各自の習熟度を把握して、今後の学びに何が必要かを個別に助言することで、理解に個人差が出ないよう工夫しています。授業を通して、皆さんにもっと数学の面白さや深さを知ってもらいたいと願っています。

位相空間論は、幾何学の道具そのものを研究する学問

私の研究では、幾何学的な立場から位相空間について論じています。幾何学において、図形を分析する方法は大まかに二つに分けることができます。一つは面積や体積など図形に関係する量を調べる方法で、もう一つは図形の持つ状態や性質を調べる方法です。性質と言われると抽象的な感じがしますが、例えば直線と円を考えてみましょう。直線上の1点をハサミで切ると二つの直線に分かれてしまいます。一方、円についてある1点で切ると、線分になるだけで二つに分かれることはありません。いまの考察から、直線と円の間には異なる図形的性質があることが見えてきました。こうした図形的性質を正確に記述するためには、微積分で学ぶ数列や点列の収束・発散や関数の連続性への理解が欠かせません。そして、収束・発散や連続性を記述するための数学的な道具のことを位相(トポロジー)と呼びます。位相空間論とは、幾何学の道具そのものを研究する学問なのです。

挑戦し、試行錯誤することで、人は成長するのだと思います

私は小学生の頃から算数が好きでした。長方形の面積を求める公式「縦の長さ×横の長さ」をただ覚えなさいというのではなく、長方形の中の縦のマスと横のマスの数をかければ全体のマスの数が分かり、そこから面積を算出できる、といった理屈をきちんと説明しているのが算数の教科書だったからです。ところが高学年の授業になると、円錐や三角錐の体積を求める公式に説明がなく、これは残念でなりませんでした。当時は疑問に思ったことを放置しておきたくない一心で、父が大学受験で用いた高校数学の参考書にある「極限」という概念を使って体積公式を導いた思い出があります。この「極限」をもっと学んでみたいと思ったことが、今の専門につながっています。
学生の皆さんには、夢中でできることを探し、その中で自分にとって難しい目標に挑戦してもらいたいと思っています。もちろん、難しい数学の問題を解く、というのも目標の一つに挙げられますが、できれば諦めずに続けられる好きなことのほうがよいでしょう。試行錯誤の末に困難な何かを達成するという経験は、様々な教訓や自信、成長感などを与えてくれます。こうした経験の積み重ねが皆さんの個性を形作るともいえます。夢中になれることが見つからない人は、まずは未経験のジャンルに手あたり次第に触れてみてください。あるいは、これまでの人生の中でも、本当はやりたかったけれども勉強や部活、課外活動等の様々な事情のために出来なかったことがあるのではないでしょうか。そういったことに再挑戦できるのも自由時間に恵まれた大学生の特権です。

Photos

  • 小学1~2生の頃によく遊んだ思い出のファミコンゲーム「ドラゴンクエストII」。これを思い出としてしまっておくだけではなく、子供のゲームを大人がやるとどうなるのか、という視点で大学生になってから突き詰めてみることに。パスワードの一部を自力で解読することを通して、最後はレベル7でクリアしました

  • タキシードサムの携帯スタンド。幼少の頃からペンギンのグッズを集めています。ただ、手当り次第に収集すると置き場所に困ってしまうので、実際に使うものしか買わないようにしています

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