プレスリリース
2025.09.12
理学部 岩元明敏教授らの研究グループがトカラ列島および与論島から新種の植物を発見
北半球を中心に広く分布する多肉植物であるベンケイソウ科マンネングサ属は、よく似た形態をもつ種が多く、さらに同じ種でも生育環境によって形態が大きく変化することから、分類が難しい植物群の一つとして知られています。
理学部 岩元明敏教授らの研究グループは、これまでベンケイソウ科マンネングサ属の「ハママンネングサ」とされてきた薩南諸島のトカラ列島3島(悪石島・臥蛇島・中之島)および与論島に分布する植物が、秋咲き性や花器官の数性の不安定性など、同属では稀な特徴を有することを明らかにしました。これらの特徴により他種と明確に区別できることから、同地域に固有の新種「サツナンマンネングサ(Sedum diversiflorum)」として記載しました。遺伝子解析の結果から、本種は男女群島固有のダンジョマンネングサと宮古島固有のミヤコハママンネングサの過去の交雑に由来し、独自に進化を遂げたことが示唆されました。本成果は日本列島の島嶼域にはいまだに認識されていない未知の分類群が潜在している可能性を示す重要な発見であると考えられます。
本成果は2025年9月8日に植物学の専門誌 Nordic Journal of Botany にオンライン掲載されました。
詳しくは、プレスリリースをご覧ください。
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