プレスリリース
2018.02.28
キユーピー株式会社と人間科学部大後栄治教授(陸上競技部駅伝チーム監督)共同研究 本学陸上競技部駅伝チームの協力のもと、卵白ペプチドの抗疲労効果を実証、特許出願。
本件のポイント |
●2014年からキユーピー株式会社と本学人間科学部大後栄治教授の共同研究プロジェクトが始動。 |
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キユーピー株式会社と本学人間科学部大後栄治教授が、卵白ペプチドの抗疲労効果について、本学陸上競技部駅伝チームの選手の協力のもと検証を重ね、このたび、効果が実証されました。この実証によって卵白ぺプチド内の「血中クレアチンキナーゼ濃度上昇抑制用組成物」がトレーニング中の骨格筋組織損傷を抑制するとともに、それ自身が栄養素となり休息時の骨格筋組織損傷回復を早めることが解明され、キユーピー株式会社と本学において共同特許を出願いたしました。今後の商品開発がますます期待されています。
※クレアチンキナーゼとは酵素の一つで筋肉収縮の際にエネルギー代謝に関与する。激しい運動などで筋繊維が壊れ血中クレアチンキナーゼの上昇がみられることがある。
人間科学部 大後栄治教授のコメント
学生駅伝界にもスピードの時代が到来し、従来の指導方法が通用せず苦難の時期がありました。個々に応じてトレーニングメニューを変え少しずつ形になってきた頃、キユーピー様より「卵白ペプチド」の抗疲労効果を検証しアスリートに貢献したい旨、お話をいただきました。
私はスポーツ生理学を専門とし、生化学的な検査によりコンディションを見てきた経験からも、なかなか効果が出にくいのではと思っていました。しかし今回の検証により、抗疲労効果だけでなく新たに素材自身が栄養源となる骨格筋組織損傷抑制組成物まで解明されたこと、そして何より選手への負荷なく継続可能で信頼できる素材という点に可能性を感じ特許出願に至りました。
私は常に科学的根拠に基づき指導をしてきましたが、今後もさまざまな効果を最大限生かし、プラウドブルーが再び頂点で輝けるよう導いていきたいと思います。
人間科学部 教授 大後栄治(陸上競技部駅伝チーム監督)
専門は「コーチ学、スポーツ生理学」。研究課題「長距離ランナーのトレーニング強度に関する研究」など。人間科学部の教授として研究・教育に取り組むかたわら、自らの知見をもとに、駅伝チームの指導も手掛ける。1997、98年には箱根駅伝2連覇。また、2017年全日本大学駅伝では20年ぶり3度目の優勝を飾った。
特許の概要
「血中クレアチンキナーゼ濃度上昇抑制用組成物」の発明(特願2017-071268号 2017年3月31日出願)
〇骨格筋組織の損傷を抑制し、血中クレアチンキナーゼ濃度の上昇を抑制する効果を有するアミノ酸バランスに優れた良質な蛋白源である卵白ペプチドに関する発明。
〇本発明は、卵白ペプチドを有効成分とし、良質な蛋白源にもなる、血中クレアチンキナーゼ濃度上昇抑制用組成物であることに特徴を有する。
〇本発明の血中クレアチンキナーゼ濃度上昇抑制用組成物は、トレーニング中の骨格筋組織損傷を抑制するとともに、良質な蛋白源となるために、休息時の骨格筋組織損傷回復を早めることも期待できる。
関連リンク
キユーピー株式会社 公式ホームページ
キユーピーの研究開発 「SPECIAL CONTENTS: 卵白ペプチドによるアスリートへの貢献」
本件に関するお問い合わせ
◆特許に関するお問い合わせ
神奈川大学 研究支援部産官学連携推進課(担当:田口)
電話:045-481-5661(代)
E-mail:sankangaku-web@kanagawa-u.ac.jp
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