お知らせ
2022.12.11
「2022年度 神奈川大学SDGsアワード」結果発表・授賞式開催
本学では、SDGsの認知と意識を高めることを目的に、在学生を対象としてSDGsに関連した研究・取り組みや、SDGsの課題解決に役立つアイデア等、「学生によるSDGsの取り組み」を表現するポスターを募集するコンクール「2022年度 神奈川大学SDGsアワード」を開催しました。2022年12月11日(日曜日)、本学みなとみらいキャンパス米田吉盛記念ホールにおいて、一次選考を通過した10グループによるプレゼンテーションが行われ、審査委員による最終選考を経て受賞作品が決定しましたのでお知らせします。
主催 |
神奈川大学 |
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後援 |
横浜市、一般社団法人横浜みなとみらい21 |
協賛 |
神奈川県民共済生活協同組合、神奈川大学生活協同組合、グローブシップ株式会社、愛知株式会社、京セラ株式会社、丸紅リアルエステートマネジメント株式会社、株式会社横浜銀行、アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー、株式会社関電工 神奈川支店、株式会社キクシマ、高砂熱学工業株式会社、東京ガス株式会社、東京ケータリング株式会社、株式会社フジタ 横浜支店、リコージャパン株式会社、ウェスティンホテル横浜、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社、株式会社横浜グランドインターコンチネンタルホテル、横浜ベイホテル東急 |
協力 |
神奈川新聞社 |
受賞作品
最優秀賞 チーム名:鈴木さんとゆかいな仲間たち
【デザインコンセプト】
現在多くの建物は新たに作られては古い建物は壊す、壊される、壊れてゆく負のサイクルが続いている。産業廃棄物の増加、地球温暖化様々な環境問題が取り上げられ、近年では省エネ対応の最新機能の住宅が作られた。実は同等の性能をもっている茅葺き住宅。このまま消滅させてしまってもよいのか?開催予定のイベントを始まりに、この住宅の素晴らしさを伝えることでこれからの建築工法の主の一つとして復活させることを推奨したい。
【審査講評】
現代における建物を取り巻く課題は多岐にわたっており、その解決が急務となっています。本作品は、その手段として失われつつある伝統的な「かやぶき住宅」のもつ持続可能性に着目し、共同プロジェクトとして実際に行動へとつなげている点が非常に優れていました。またポスターとしての見やすさ、写真の使い方なども素晴らしく、研究内容が一目で伝わる点も評価のポイントとなりました。
優秀賞① チーム名:KUSEP
【デザインコンセプト】
私たちKUSEPは宇宙エレベーターの実験機を研究、開発をしているサークルです。宇宙エレベーターは実現すれば、新たな産業の基盤となるだけでなく、クリーンなエネルギーで、宇宙へゴミを出さずに運用が可能です。また、私たち自身も部品の再利用などを行い持続可能な社会への取り組みを行っています。KUSEPは様々な可能性を持つ宇宙エレベーター実現のために、日々尽力しております。
【審査講評】
2022年2月に世界最速記録、時速100・6kmを達成し、実現に向けて成果を上げているほか、部品の再利用などにも取り組んでいる点を高く評価しました。ポスターとしても宇宙エレベーターの特徴がわかりやすく、今後の希望を感じさせるものとなっていました。今後の改良に期待しています。
優秀賞② チーム名:OISHI!
【デザインコンセプト】
神奈川大学の学生達からボランティアを募り、廃棄予定食材を利用して貧困に苦しむ子供たちを支援する取り組みを行う。まず学生食堂や周辺地域の市場・農家等から「①廃棄予定食材を収集」する。この食材を利用し、地域の子供たち向けに「②こども食堂を運営」するとともに、食材をフリーズドライ化して「③新興国の貧困家庭に向けて輸送」する。このスキームを通して、地域のフードロス削減、さらに貧困や飢餓の撲滅に貢献する。
【審査講評】
開発問題で最も基本的な課題であると同時に、身近な問題である貧困および飢餓を取り上げており、大きな関心と共感を得やすいものでした。大学、地方自治体及び企業の参加を得ることにより、事業が一過性にとどまらず持続可能なものになりうることも重要です。ポスターとしても明るくフレンドリーで、好感が持てました。
神奈川県民共済生活協同組合賞 チーム名:メタバースグループ
【デザインコンセプト】
超高齢社会である日本が抱える問題の一つとして、周りとの関係がなく孤立してしまう独居高齢者の存在があります。この問題解決に向け、メタバースがもたらす「人同士のつながり」の活用が有力と考えます。そこで、「メタバースとリアルを繋ぐ」ということに焦点を当て、高齢者同士で容易に交流ができる共感コミュニティを形成します。このコミュニティを継続していくことが、「住み続けられるまちづくり」につながります。
【審査講評】
新しい情報通信技術を活用し、仮想空間で楽しみながら、独居老人が新たなつながりをつくる。そして、コミュニティーが形成されることで、孤立を防ぎ、生きがいにつながる発想に賛同しました。将来的には、地域の幅広い年代層に活用できることを期待しております。
神奈川大学生活協同組合賞 チーム名:神大ポニープロジェクト
【デザインコンセプト】
六角橋商店街はコロナで賑わいを失った。3年間イベントを中止。活気が失われていた。そこに、神大生が奮起し、商店街を元気にしたい一心で「ポニープロジェクト」を立ち上げた。商店街に動物を連れてくる交渉は難航し、時間を要した。しかし、当日は1500人の集客。子ども、ファミリー層、カップル、沢山のお客様が集まった。店主さんは大喜び。久しぶりの賑わいで笑顔を取り戻した。これからも大学と商店街との絆を大事にしたい。
【審査講評】
当組合は日々の運営を通して「人とのつながり」を大事にしています。「神大生」が身近に感じる点、参画しやすい点を評価しました。ただし、衛生面や動物愛護の観点から、動物を媒体にした企画については一定の配慮が必要だと考えます。今後のさらなる発展に期待します。
グローブシップ賞 チーム名:カワハル企画部
【デザインコンセプト】
私たちはSDGs10「人や国の不平等をなくそう」、11「住み続けられるまちづくりを」、17「パートナーシップで目標を達成しよう」を取り入れ、「つくりだそう私たちの住むまちを」というタイトルのポスターを作りました。このポスターでは、誰も取り残さないと言われているのに、若者が地域に取り残されているのではないかという疑問と、疑問に対して私たちの活動で得た考えを表現しました。
【審査講評】
当社のSDGsとして「住み続けられるまちづくりを」を重視しており、まちの主役は人であると理解しています。当作品で「若者の社会的孤立」という鋭い課題を提起していること、「地域交流の起点となることでまちを活性化しよう」とする姿勢を評価しました。
愛知賞 チーム名:神奈川大学宇宙ロケット部
【デザインコンセプト】
神奈川大学宇宙ロケット部では、高野研究室と共同でハイブリッドロケットの研究・開発を行なっています。2021年に高度日本記録を更新しました。最終的な目標は、超小型衛生を軌道に投入できる専用のロケットを開発することです。これによって例えば、特定の地域の農作物の生育状況の確認などのニーズに対応できます。今年の打ち上げではガンプラの使用済みランナーを利用したハイブリッドロケットの燃料開発を進めました。
【審査講評】
ポピュラーな「ガンプラ」から発生するランナーを先端技術の開発材料に再利用する発想が素晴らしいです。再生樹脂100%で商品開発している当社の開発理念と共通点を感じました。ロケット打上試験で日本記録を更新する成果も出しており、明瞭なポスターデザインも評価に値します。
京セラ賞 チーム名:ユースフォーラム 町内会グループ
【デザインコンセプト】
最も身近な地域コミュニティ「町内会」を未来の世代へも。私たちは横浜キャンパスのお膝元・斎藤分町南部町内会と協働し「ヒューマンライブラリー」を開催しました。これは地域の方を“本”に見立て、“読者”である学生がその人や地域の物語に耳を傾けるという企画。当日は30名以上が車座になり、人生の図書館で心通うつながりの新たな頁を開きました。今はまだプロローグ。多様な主体が関わる地域づくりの物語は続いていきます。
【審査講評】
本ポスターは、孤立化が進むコロナ禍における対話の機会を見いだし、対話を本とした新たな価値転換を試みたことが評価に値します。今後さまざまなライブラリーが増えていくことを期待させずにはいられない。また表紙で多くを語らず、あえて表紙を開くわくわく感を想起させます。
丸紅リアルエステートマネジメント賞 チーム名:荻野ゼミ
【デザインコンセプト】
ジェンダー平等を目指すための第一歩として、身近なジェンダー問題について知ってもらう活動をしています。かながわユースフォーラムや神大フェスタで「結婚指輪はだれが買う?」「男性化粧はどう思う?」というテーマを取り扱い、多くの学生にジェンダーについて考えるきっかけを作れてきたと思います。その活動報告も兼ねたポスターとなっています。
【審査講評】
タイトルは、日本語訳で「無意識の偏見」。荻野教授が伝える「多くの視点でものを見る力を身に着ける」、これが『ジェンダー』を知ること・理解すること、偏見を見直すための第一歩と考えます。『ジェンダー』という身近な問題をテーマとして採りあげ活動していることに共感し高評価と致しました。
横浜銀行賞 チーム名:かながわユースフォーラム
【デザインコンセプト】
コロナで人との交流が減り、わたしの大学は元気がなかった。そこで神大生の有志が集まり、地域をフィールドとした若者と地域との交流型事業「かながわユースフォーラム」を企画運営。地域課題を学び、考案、実行の全てを学生が担った。イベント当日は200名の学生が集結。地域の大人との本気の意見交換で、新たなつながりを創出。一方向型から双方向対話型へ学び方が変わる。ローカルな地域は、まるごと、私たちのキャンパスになる。地域活性化はおもしろい。これからもローカルに学びたい。
【審査講評】
「まちが私たちのキャンパスに!」というメッセージが伝わりやすく、まちづくりに学生の皆さんが積極的に関わる姿が目に浮かび高く評価しました。横浜銀行は地方創生・SDGsに取り組んでおり、「私たちの力で地域を盛り上げたい」という思いに共感し、横浜銀行賞に選定しました。